こどもばんぱくに行きました
*これは2019年8月23日の記事です。
当時14歳で、このイベントを見事仕切った中井けんとさん。今は大学で学びの日々を送りながら実社会のさまざまな問題に眼差しを注ぎ、感度高い活動をしていらっしゃいます。もう20歳かな。子どもには無理とか、大人はすぐに言うけれど、待って。子どもの力を信じましょうよ。そんな気持ちを実感できたイベントでした。このこどもばんぱく、後に映画化されました。そちらについてはまた別稿で。
昨日、8月22日はかねてより興味があった「こどもばんぱく」(@電気ビル 未来ホール)に行ってきました。
14歳の中井けんとくん率いる「こどもばんぱく」。企画、運営ともに、基本、こども自身で行うというのがコンセプト。もちろん大人もお手伝いする場面もありますが、あくまで黒子。子どもたちの主体性を大切にしたイベントです。
私がおじゃましたのは、15時を過ぎた頃。電気ビルのエレベータを四階で降りた途端、熱気に圧倒されました。
たくさんのブースが並んでいて、それを運営しているのはみんな子どもたち。ワークショップも充実していて、教えてくれるのも子どもたち。みんな生き生きと、自分の専門分野について紹介してくれました。
いろんなブースを巡っていると、NPO法人「みんなのまなび館」の福永千恵美さんにばったり。子どもたちのアシストに回っていらっしゃるとのこと。千恵美さんのお話から、今、目の前で、こんなに生き生きしている子どもたちもの中に、少なからぬ不登校の子どもたちがいることがわかりました。
なるほどなあ。
こんなに明るくて、幸せそうな子どもたちがなぜ学校とは折り合いが悪いのか、やはり継続的に考えなければならないテーマだと実感しました。
ブースの中にちょっと気になるものを発見。知的でクールな感じの女の子が立っています。彼女の前にディスプレイされているカードや冊子のイラストにひどく心惹かれたのでした。
購入したのは、この本。『黒玉くんと丸玉く
ん』。傷ついた心の象徴「黒玉くん」が「丸玉くん」に出会って再生する過程が細密に描きこまれたイラストによって印象的に語られています。
作者のしずくさんは、現在中学3年生。高校のデザイン科を目指して勉強中とのこと。将来が楽しみな若者に出会えました。しずくさん、頑張って。
生産性が重視されていた時代において、子どもは大人の従属的な存在でした。たとえば19世紀の「子どもは見られるべし。聞かれるべからず」(子どもは見られるだけで十分で、言い分を聞く必要はない)という言葉はその状況を象徴しています。
でも本当にそうなのでしょうか。会場に漲るエネルギーに圧倒されながら思いました。この現実を直視しない限り、子どもを巡る諸問題は解決しないのではないか。
問題は大人の側にあるのです、きっと。
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