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niksenってご存知ですか?

*2019年10月23日初出。 
ヒュッゲ(デンマーク語)、フィーカ(スウェーデン語)など、心地よい雰囲気や習慣を表す北欧の言葉は色々ありますね。最近(2024年10月14日現在)で、大人と子どもが分け隔てなく語り合える夜のお茶会を表すフィンランド語イルタテエが、警固公園内の若者の居場所の名称になり、活況を呈しています。今日再掲する過去ログはオランダ語のニクセン。今の日本に必要な時間です。

niksen、ニクセンと読みます。オランダ語らしいですね。最近注目されているワードのようです。
意味は、「なあーんにもしない」こと。

ちょっと前には、デンマーク語のヒュッゲ、心地よさ、という言葉が流行りました。

ヒュッゲとニクセン、どちらもリラックスできそうで素敵な言葉ですね。

ヒュッゲが注目されたとき、デンマークは幸福度世界一でしたね。その飾らない、無理しない、でも質の高い日々の暮らしに倣うところはたくさんありました。

でもその暮らしはこの国には難しかったのかもしれません。肩の力を抜いて、無理ない範囲で、身の丈に合った暮らしを…と言われてもついつい頑張ってしまう私たち。ヒュッゲなおもてなし、と言われても結局気合いの入ったパーティにしてしまう…。
ヒュッゲのつもりがひどく疲れる。日本人の心性は、ヒュッゲの本質を理解できなかったのかもしれませんね。

そこでニクセンです。「何にもしない」のがニクセン。これはとてもわかりやすい。どこまで、とか、どの程度とかを考えなくていいのは楽ちんです。

でもそれで大丈夫?
時間の無駄使いでは?

真面目な私たち、ついそんな風に思いますよね。でも、実はこのニクセンの時間にこそ、人間の脳、とくにクリエイティビティに関する部分は活性化されているんだとか。
緊張して固まった脳の小さな隙間に新しい考えを無理やり詰め込んだり、逆に硬直した脳から何かを生み出したり、それが難しそうなのはイメージすれば一目瞭然。

一方、ストレスから解放されたふわふわした、弾力ある脳からなら、とても楽しい何かが生まれてくる気がしませんか。

不登校のお子さんは、今、niksenの時を過ごされているのだと思います。お子さんの内側で満ちてくるものをご家族もゆっくり待ってさしあげることができるといいですね。

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