チュウチュウ登山者のパラダイス。2019/12/15久住山
いい歳=中年になって登山を始めて、そこそこ山も登って中級レベルの山をこなせる登山者を、中中(チュウチュウ)登山者と定義します。
チュウチュウ登山者は、なんとかアルプスとか百名山に登る人のことを「凄いなぁ!」と思いますが、「自分とは別世界の住人」と見ています。彼もしくは彼女らのベースは、安全性と利便性を重視した「日帰り登山」になります。
ところが「日帰り登山」には限界があります。遠くの高い山には移動時間がかかり、高い山では危険箇所も増えます。
なので、チュウチュウ登山者たちの主戦場は「体力勝負の低山」へとなっていくのです。縦走とかそういうヤツですね。
しかし人間は欲張りなので、体力勝負に飽きたらなくなる。もっと良い景色も見たくなる。岩場をよじ登るスリルもちょっとくらい味わいたい。
「あ~。どっか良い山ないかなぁ」
そう思っていたチュウチュウ登山者の僕が、ついにベストの山を見つけました。それが「くじゅう連山」
「くじゅう連山」は1700 m級の山が幾つも連なり、その山々のルートは、蜘蛛の巣のように張り巡らされていて、かなり険しいルートもあれば、雄大な稜線歩きで体力勝負もできる、とにかく楽しい山でした。
王道の「牧の戸」に着いたのは朝7時ちょい過ぎ。たどり着くまでの「やまなみハイウェイ」がこれまた景色が良くてワクワクが止まらない。
駐車場無料。お財布に優しいです。九州の登山口駐車場で、まだ一回も金払ったことないんだよね。関東じゃありえん。
硫黄の臭いうっすら。飯田高原あたりではもう少し濃かった。硫黄泉の温泉好きなので問題ナシ。
最初はコンクリの道。ウォーミングアップにちょうど良し!
東屋がありますが、この展望台だけでも十分絶景。
あの猫耳。特徴的な双耳峰。先週登った由布岳ですね。
しばらく歩き、この岩場を登りきると。
標高1503m。登山口から30分ですね。
慎重に降ります。
いよいよ、稜線歩きの始まりる。やっぱり自分が登る先を見ながら目標に進むのはたまらんよね。
と。ここで運命の出会いが。日田の足立さん。僕より15歳上で、くじゅう連山のスペシャリスト。つい雑談で盛り上がり、中岳までご一緒させていただくことになったんだけど、ペースが早い!
霧も出てきて景色もたいして見えないから、喋りながら歩くんだけど、ルートに迷いないし、足取りや動きに無駄がない。そしてバンバン人を追い抜く。
丹沢の大倉尾根で鍛えてたからついていけたけど、
標準コースタイム140分のところを100分ほどで九州最高峰中岳到着。後で計算すると、なんと標準の71%というかなり早いタイムなのでした。まだ9時前です。そりゃまあ途中の写真ないわな。
中岳へ登る時に、大きな石を手を使う所もありましたが、下る時に振り返って、そこだけ写真取れました。
中岳の下には「御池」があります。
ちょい凍結。カチカチになると橇で遊ぶ人もいるそうです。
御池のところで本日はじめて晴れました!
御池を後にして、しばらく稜線を歩きます。
足立さんは帰路。僕は久住山へ。固い握手をしてお別れです。一期一会ですな。
浅い霧の中ザレ場を登り。
大きな石を越えて、
久住山到達。クールダウン兼ねて、ややペース落としましたが、まだ10時前です。
晴れたり、霧が出たり
前半ハイペースでしたから、コーヒーとせんべいで燃料補給。そこまでは良かった。
でも、せんべい食べてたらスマホが固まり、電源オフもできなくなりました。アレコレいじっても動かない。失意で半ばヤケクソで久住山下ったら、二回こけました。
で避難小屋にたどり着いて、ふとスマホ見ると電源落ちてて、電源入れたら治ってた。そして天気は快晴に。
この三角が、今登ってた久住山です。
で、避難小屋の左手に岩山が見えました。近づいてみよう。
なんだか行けそうなので登ってみます。
踏み跡を辿ると避難小屋が下に。まあまあ急な登りでした。
そこから稜線が続いていて、踏み跡があるので行ってみます。
なんか岩山がまたある。
結構な絶壁にちょい気後れしながらたどり着く。
さらに岩場の痩せ尾根を恐る恐る進みます。
左は断崖絶壁。エクストリーム!
岩を乗り越えます。ここは右手が崖っぷち。
なんかよくわからないけど。何かのピークのようです。
絶景です。
硫黄山の煙り。活火山だなぁ。と。
稜線の先にもうひとつピークが。行こう!
そのピークから先を見ると、そのまた先にピークがあって人が見えます。進もう!
星生山でした。この手前がヤバかった。写真撮る余裕もないくらい。
稜線は更に続きます。まだ12時前だし、行けるとこまで行ってみよう!
細い道を進んでいくと
ここが稜線の末端。
下りの踏み跡がありました!
湿原に降りるみたいね。
結構急でしたが、無事降りれました。ほっと一息。ここから大きな道に戻れます。
振り替えれば、あそこから下ったんだね。そりゃ急だわ。
大きな道に戻ったはいいのですが、
朝の霜柱が溶けて足下グチャグチャ。
牧の戸目指して、いざ帰路に。
稜線、まだまだ続きそう。行きは霧で、しかも足立さんと喋りながらだったから、あんまり感じなかったけど、結構な距離だなぁ。
二つ先のピークが沓掛山。
沓掛山キター。
舗装道まで戻ったよー。
駐車場捉えました。
東屋まできました。あれは三俣山です。
靴はドロドロ。洗い場はなく、履き替えて家で処理しました。
下山が13時。糖分が沁みます。
こんな感じで6時間たっぷり動きました。先までハッキリ見える長い稜線歩きは体力勝負。
避難小屋~星生山~湿地は、所々崖っぷちを、岩に張り付いて越えたりエクストリーム満載。
そして、ピークに囲まれる景色も絶景で、チュウチュウ登山者が求めていたすべてがありました。コースもピークもまだまだ沢山あるし、自宅からも一時間半。こりゃハマるな。
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