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畏れながら。人類みな兄弟だったら戸締りに用心しなくてもいいような。いえ、なんでもありません。

昨日記事を書くために「戸締り用心火の用心」のCMを改めてみたら、耳から離れず、今日は運転中何度も口ずさんでしまった。そりゃまあ天才山本直純の作曲だからしゃあないわな。あ~山本直純知らなくても、寅さんのテーマ曲とか「ドッドッドリフの大爆笑~」のメロディーは知ってるでしょ。その作曲家です。なんとこのCMではその天才が先頭で纏を振っているという。そこらへんからしてカオスなんですけどね。

現在の40代ー50代は、これを聞いて育ってます。これがゴールデンタイムに流れてた。今になって冷静に考えると洗脳に近いものがあるな。言っている事は「物を大事にしよう」「体を鍛えよう」などなど、現在にも通じるといえなくもないし、昭和らしいともいえるし、そんな感じだがそれを言っている老人が只者ではない。笹川良一。

1974年(昭和49年)、アメリカのタイム誌のインタビューでは「私は世界で一番金持ちのファシストである」と答えている。またマスコミからは、ファシスト、右翼、また政財界の黒幕として扱われ、「右翼のドン」と呼ばれた。CIAエージェントであったとも報じられている。また同時に「社会奉仕活動に熱心なお爺さん」というイメージを持たれる人物だが、その真相については様々な意見、論評があり定まっていない。また、後年に行った様々な慈善事業等や歴史学者による検証により、その功罪と評価は徐々にながら中和されつつある傾向がある。

山口組三代目・田岡一雄とは酒飲み友達であると公然と話し、暴力団の仲裁役を務めた。
出典元:「笹川良一」wikipedia

黒幕がテレビCMに出てくるというのも十分カオスだし、今般の「闇営業」での反社会勢力との関わりなどぶっ飛ぶレベルの人物なのだ。

ともかく、これが現在の40代ー50代が育った「昭和」という時代で、そこで培われた価値観を、壊したり再構成したりしながら、僕らは現在に至っている。現在に続くデジタル革命やグローバリズムの拡張期に育った「平成」の若者とは、社会背景が大きく違っているせいか、根源的な価値観が違うのを時折感じる。

ただ僕らの世代には突き抜けた人物もいて、極々少数だが時代のフロントランナーとなっている方もいらっしゃる。それを真似して「若ぶる」者もいるけど、見てると痛い。
基本、僕も含めて大部分はオジサンオバサンで、この時代の変容に、よくぞついていけてるなあと感心するほどだ。

no民の平均年齢がどのくらいかわからないが、同世代とは、その「若ぶる」タイプ以外とは、だいたい気も合って不思議と「ハイハイ、そうだよね」となる。歳とって丸くなっているのかもしれないが、僕らが育った時代には「戸締り用心火の用心」のような、どんなタイプの人間でも共有できる「何か」があった。だから意見は違ってもなんだかノスタルジック面で結果的に話が合って、憎悪の応酬みたいなことにはなり難いとは思うが、まあ例外もあるからなあ。

「平成」世代同士の関係性はどうなんだろう?とふと思う。オジサンには計り知れない。

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