【引っ越し】さよならハイジ生活~山暮らしのメリットデメリット~
皆さん、こんにちは
8月に入りローザンヌもようやく夏本番、日本ほどではないにしろ扇風機がないとしんどい日が増えてきました。
という下書きを書いたのが一月前、そこから何だかんだと放置しているうちにあっという間に時間が経ってしまい残暑どころか肌寒さを覚える日が増えてきた今日この頃です。
さて、私は7月末をもってこれまでお世話になっていた山中での共同生活を終え、会社の同僚に紹介してもらったアパートへの引っ越しを行いました。なので今回は改めてこれまでの半年間で経験した山暮らし、共同生活の良かった点、悪かった点などをまとめてみたいと思います。
あくまで私が滞在していた家の話ですし、どこまで参考になるか(そもそも誰の何の参考になるのか)は不明ですが、まあそんな生活もあるのねくらいに思ってもらえれば幸いです。
良かった点
家賃
いきなり金の話で恐縮ですが、実際これが引っ越しを決断した大きな要因だったので最初に書きます。家賃は電気ガス水道など諸々込みで月額780CHF、これはローザンヌ近辺では破格の安さになると思います。
ゆるゆるの契約
デポジットや滞在期間に関する縛りは一切なし。実際私が家を探していた昨年12月時点で私はいつまでスイスに滞在できるのか不透明な状況にあり(1月後に帰国もあり得た)、これは本当に助かりました。私がビザの延長のため2カ月日本に帰っていた時も家賃を半額にしてくれたりと、あくまでもオーナーの性格ありきではありますが、こうした柔軟性は代理店などを介さないで家を見つけた時に得られる大きなメリットだと感じます。
共同生活
基本的に孤独な生活を送ってきた私にとって朝と夜に一言二言だけでも言葉を交わせる誰かが家にいるというのは精神衛生上とても良いものでした。会社での契約延長が中々決まらずストレスが溜まっていたときにも愚痴を聞いてもらったり、冬にはみんなでフォンデュやラクレットを楽しんだり、春や夏には庭で飲んだり食べたり。人によってはストレスになり得ることではありますが、私にとっては多くの場合とても実りのある時間でした。
生ごみの処理が楽
山の中にぽつんとある一軒家、周りにはもないということで野菜の切れ端などの生ごみは基本窓から山に放り投げて処理していました。キツネやシカなどが回収してくれるのか、翌日には跡形もなくなっているのが面白かったです。
無論私が勝手にそうしているわけではなくオーナーからの指示です。また、その他のごみはちゃんと分別して捨てていましたので、その点はご安心ください。
大変だった点
虫
山の中にあるということで大体想像がつくと思いますが、虫との戦いは避けて通れぬものでした。戦いといっても絶滅させるのは不可能であるため、いかに見て見ぬふりをするかという話です。サイズも基本的に市内のそれよりもワンサイズ(あるいはそれ以上)大きいため、夜にそれらを自分の部屋で見つけてしまったときは無視するか、戦うかの苦渋の選択を迫られました。
ヨーロッパのほかの多くの国もそうだと思いますが、家に網戸が無かったこともこの問題を深刻にしていました。自分は我慢できずホームセンターで網戸を購入し設置しましたがそれでも大して現状は変わらず。
山の虫のバイタリティはやばい、という学びを得ました。
田舎すぎる
最寄りの駅までは徒歩20分(ほぼハイキング)、大自然に囲まれた道を日々往復していました。
春など気候的に気持ちの良い日はこの通勤は素晴らしいの一言です。朝は目覚ましがてらちょうどいい運動になりますし、仕事で何か失敗して落ち込んでいる日の帰り道もこれらの景色を目にすると全てがどうでもよくなってしまうような不思議なパワーを持っていました。
一方で雨の日、暑い日、寒い日、買い物の帰りなどは一転してこの道は苦痛と化します。そもそも家の周りに何もなさ過ぎて最寄りのスーパーでも徒歩20分、坂道がきつすぎて自転車も使えないという。。
ガチ暖炉
古い家なので暖房などあるはずもなく、冬の間は古い映画で見るような本物の暖炉を使用していました。
大きな薪はオーナーが発注してくれますが、それを適度な大きさに斧でカットしてマッチと新聞紙などで火をつける作業は自分で行います。
巻き割りにしても火おこしにしても、慣れればそこまで大変な作業ではないですし、1度火がついてしまえば格段に暖かく木が燃えるその音と相まって空間全体がとても心地よいものとなります。これは暖房では決して経験できないものであり私は気に入っていました。ただ、あさイチや仕事帰りなど疲れているときにこれらの作業を行うのは容易ではなく結構な負担となっていたのは否めません。
ネコ
オーナー所有の猫(天使)から気に入られてしまい、最後のほうは最後の朝から晩まで部屋を占領されていました。
時にはネズミの死骸をプレゼントされたり(大体真夜中)、目の前でそれらを見せつけるように食べたり、その後それらを吐き散らかしたり、まあ色々な思い出をくれました。笑
これまで一度も猫を飼ったことがなく憧れもあったため、猫と暮らす楽しさと大変さの一旦を垣間見れたことは良かったことなのかもしれません。
以上、最後は完全に愛猫自慢でしたが6カ月間のハイジ生活レポート?でした。誰の参考にもならないと思いますが、スイスに留学したらこういう生活もできるというトリビアくらいに考えてもらえれば嬉しいです。
それではまた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?