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4月13日 池袋Live inn Rosa第一回 天晴れ FULLSWING Final KING / GERTENA / ☆Skelton panties☆STEP UP BOYS(カリ) / Vagu*Project ▶︎ライブレポ、そして筋トレへ…

【天晴:あっぱれ】驚くほどりっぱであるさま。 みごとなさま。 ほめたたえる気持ちを表すときに発する語。 すばらしい。

 はい。
 これまでの人生で幾度となく使って参りました「天晴れ」でございますが。
今日のこの日をもちまして、遂に殿堂入りかと思われた本日のツアーファイナル。天晴れフルスイングでございます。

 薔薇のレトロビルロサ会館地下2階、池袋Live inn Rosa。古い建物である。薄暗い。トイレが和式。ナノイー除菌とハンドドライヤー完備。(ライブハウス内は洋式だった!ありがとうございます!)

 「本日はエレベーターを使えません。階段をご利用下さい。」のアナウンスにしたがってさらに薄暗い階段へ。
 実は入場前、ロサ会館前で緊急インゼリー補給をしていた時、見知ったピンク色の髪のお兄ちゃん他数名がわちゃわちゃゲーセンから出てきてこの階段を降りて行くのを目撃しているのである。そう。我らがKINGRYO。完全に男子。開場時間はとっくに過ぎて、開演まで間も無くという時ににこにこマイペース。この方のこういうところが人を惹きつけるのだと思う。ほんわかとした余裕。ありがたい。(声を掛けられないところが奥ゆかしい(?))

 うっかりぼんやりしたところで入場。受付のスタッフさんの髪色がとても素敵。そして優しい。
 ドリンクは中盤で変えると良いと学んだので一旦カウンターをスルーして壁を探す。
 壁、というか柱?巨大だが?よく見るとステージ上にも同サイズの巨木。ライブハウスに時々存在する謎の柱は一体何なのだろう。地下だから?地上にも繋がっているの?場所によってはステージが半分見切れてしまう忌まわしき存在。、、、と思われたこの柱が後に大活躍する事をこの時はまだ誰も知らない。あ、約一名狙っている人がいるという事にまだ気付いてはいなかった。
 一旦下手後方(いつもの位置)に移動するものの例の柱で微妙に見切れる。上手壁、やや荷物あり。もしや柱で良いのでは?無事に謎の柱横に居場所を見つけ寄りかかる。そして少し座る。おばあちゃんは池袋に来るだけで疲れちゃうのじゃよ。
 定刻。いよいよ開演。

※オープニングクロストークとセッションライブはDVD化が決定したのでネタバレ防止の為ひみつ!!うふふ!!!

【☆Skelton panties☆】
こ、これは!
お祭り(!?)の開催宣言には適役のハイテンション。統一感のないビジュアルを怪訝に感じつつ、演奏が始まった途端完全に理解した。彼らがなぜここにいるのかを。踊れや踊れ。飛べ歌え。どれだけいたのかセクシーコマンドーが分かるお客さんも分からないお客さんも胸ぐらをがっちり掴まれて頭がくがく。伝家の宝刀「つかみはオッケー」さながらである。コミカルでありながら実力派。とにかく活きが良い。

【STEP UP BOYS(カリ)】
バンドに統一感はもはや必要ないのだと納得した。濃い。メンバーひとりひとりのキャラが濃い。動きが濃い。癖が濃い。どこを見ればいいの。各人が目を引きすぎて視点が定まらない。で、骨太。いい意味で暑苦しいごつさ。そんな中で。横モッシュ(?)の夢が叶って本当に良かったね。ここにいたみんなきっと同じ優しい気持ち。お客さんの脳味噌がここで早くも幸せホルモンを出し始める。守りたいその笑顔。

【GERTENA】
首に奏の文字、、、もしや、、、ブラックYuI君!?白塗りも美しく華やかな登場。ストロボが!!!ストロボが!!!ヘドバンが!!!うっかり正気を飛ばしかけ間一髪現世に戻る。そしてこちらもごりっごり。今回のイベントの裏テーマは「骨太」なのではないのか。煌びやかなビジュアルに重たいバンドサウンドはもちろん初見でもみんな大好き間違い無い。ここでうっかり「咲いて」しまう。多数派に屈した様でちょっと悔しい。でも多分、自分がギタリストだったらきっとちょっと嬉しい。

【KING】
にこにこ
肯定

安心
受容
お兄ちゃん
みんなおいで
大丈夫
会いたかった
ありがとう
大好きだよ

 惜しみなく降り注ぐ光の雨は、心の中に決して枯れない温かな微笑みの花を次々に咲かせる。
 生きていく中で、もしも前を向けなくなることがあっても、一回KINGを観ていたらそれを糧に立ち上がれる。そんなバンド。そんなライブ。

【Vagu*Project】
 待ってました!我らがオラオラ系見参!登場からいかつい!つくづく後ろ姿が絵になる漢!ここでしばし見惚れる。心拍数は余裕で100を超えている。
 微に入り細を穿つ作り込まれた爆音は脳内に色と形を変えて無限に反響し、ばっちばちのレーザービームとリンクして網膜を容赦なく攻め立てる。視界を奪う炸裂爆裂ギタープレイ。火を吹くB.C.Rich。火を吹く唄歌いギタリスト。迸(ほとばしる)生命と拍動を感じるステージは見る度に彩度を増していく。圧巻である。
 下手には全ての瞬間が楽しくて仕方がないという風情のパワータイプに見えて繊細なベーシスト。安定の存在感。安心感。そしてでかい。
 中央奥には黄金色に輝くリーゼント王子。突き抜ける骨太ドラマー。個人的にはオラオラの中枢を担っているのではと睨んでいる。
 と、ここで。にっこにこの大将の一声。
「柱を!!回れ!!」(でも怪我しないでね←優しい)
初心者には無茶振りとも思える鶴の一声に、練習無しで統制の取れたサークルモッシュ(?)。さすがです。MC無しに煽られるまま、飛んで踊って頭振って頭振って。いよいよ身に付いて来た感の振りもこそばゆく。光陰矢の如しの40分。

 名前を呼ぶ(叫ぶ)だけでこんなにも胸がいっぱいになるなんて事が人生においてあっただろうか(遠い記憶の彼方にあった気もするが、、、)。

 マスク着用ではあるものの声出しOKとなれど、かつてのあの日にどうやって声を出していたのかを思い出せないまま戸惑いながらの数ヶ月。やっと取り戻した実感があった。配信の小さな窓のこちら側で歌っていた声がこれからはきっと、ちゃんと届く。

 音楽だけにとどまらず、芸術は常に双方向であることが自論の私にとって、ライブはその最たるもの。あなたの作品が、音楽が、ちゃんと心まで届いていますよ、を、届けることができる場所。

 貴重で温かくて幸せな時間。

 このイベントの何が温かいって、全部のバンドで全部のお客さんが楽しそうにしてたこと。初見でも、曲を知らなくても、振りが分からなくても、何も問題にならない。みんなにこにこ。どちらのバンドTを着ていても(もちろん)着ていなくても、音楽ってライブって楽しいね、がこの日は確かに共通言語だった。

 謎の緊張により朝からまともに食べていなかったけど、お腹いっぱい胸いっぱいの満足感で会場を後にしたのでした。
 ロサ会館地下2階。そこからさらに階段を降りようとした私に声を掛けてくれたブラックYuIさんどうもありがとうございました。お陰で奈落の底を彷徨わずに済みました。

人を惹きつけ
人に好かれて
人に慕われ
愛し愛される
 
 生粋の晴れ男達が、11月もフルスイングをおぶちかましになるそうなので。
 華麗なカウンターを決められるように、発声練習と筋トレに励むことと致しましょう。

 それではご唱和下さい。

 『愛は、体力ですよ。』







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