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白い天使の羽根はもがれることなく、稚拙で閉ざされた世界で、なおも羽ばたく。【校舎のうらには天使が埋められている】
「校舎のうらには天使が埋められている」 小山鹿梨子 全7巻
漫画界、戦慄。衝撃のエレメンタリー・サスペンス! ――理花(りか)は引っこみじあんな女の子。やっとできた友だちとはなれ、赤ヶ瀬(あかがせ)小学校に転校してきました。「新しい学校で、新しい自分にかわりたい!」と意気ごんできたものの、なかなか勇気をだせません。そんな理花に最初に声をかけてくれたのは、勉強も運動もできる、かんぺき美少女のあいちゃんでした。「ようこそ4年2組へ! 君も今日からぼくらの×××だ!」(BookLive)
ざっくりいうと、いじめの話です。が、私たちが想像する陰湿な「いじめ」とは違い、クラスの均衡を守るための「いじめ」が描かれています。美少女あいちゃんが「白」と言ったら、「白」。そんな統一されたクラスで、あいちゃんの屈折した愛は育まれていきます。
サイコサスペンスにも近い展開ですが、物語の中核が子供達ということで、気味の悪さも感じます。大人たちもちょっと絡んでくるのですが、基本的には子供達の小さな世界で展開していくのも良いです。
5巻で完結します。その後の2巻は作者も描く予定ではなかったそうです。とは言っても決して惰性ではなく、「続きが出て良かった」と思える作品でした。
5巻の終わり頃、ちょっとだけ普通じゃない展開になってしまい、ちょっと残念でした。けれども、その展開があったからこそ、残りの2巻が映えます。
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