私の人生は、私だけのもの。vol.3
前回までのお話はこちら。
うずくまって動かなくなった
再婚夫の一人娘。
まったく赤の他人(でもないけど)となら、
話せるのかもしれないという
少しの希望にかけ、
電話をしてみた。
初めての電話がこんな形になるとは
思っていなかったな…。
なんとか、私の電話に出てくれた彼女。
泣きながら
「テレビに出るような、ゴミ屋敷になっちゃったんです・・・」と。
これはもう、迎えに行くしかない。
助け出すしかない。
一瞬でそう判断したけど、
赤の他人がいきなり迎えにいくね!と言ったら
拒絶されるかも?という不安もあり、
恐る恐る
提案式で質問してみた。
「今日、私、在宅勤務でね、終わったらすぐ迎えに行くことができるのだけど。
どう? お父さんじゃなくて、私が迎えに行くっていうのはどうかな?」
「いったん こちらのおうちに来るっていうのはどうかしらね?(*´з`)」
(夫に車で送ってはもらうけど)
(*´з`)→ほんと こんな調子で
あえて暗い雰囲気にならないように なんとか テンション上げ気味で聞いてみた。
彼女からは一言。
泣きながら「迎えに来てほしいです~・・・( ノД`)」
とりあえずは第一関門突破。
これでそこから救い出すことが出来る。
それからのことは、
迎えに行ってから考えればいい。
とにかく救い出さねば、一刻も早く。
あの時は、それしか考えていなかった。
仕事が終わって、家を出るときにまた連絡をするねと言って
ひとまず彼女との電話は終了。
再婚夫には一旦引き上げてもらうことにし、
1時間半後、我が家に帰宅した。
帰宅した再婚夫、ほぼ放心状態であったのは
無理もない・・・。
なんとか、仕事を終えて
彼女の住むマンションに着いたのは
午後8時過ぎ。
さぁ、ここから第二関門。
まず、彼女は家の玄関の扉を
すんなり開いてくれるだろうか・・・。
恐る恐るチャイムを鳴らしてみた。
・・・
・・・・
ガチャ・・・。
玄関、オープン!!!!
開いてくれた~~~( ノД`)
そこには、小さい彼女が立っていて
「ゴメンナサイ…」と一言。
「大丈夫だよ」と言ったはいいが、
…
……大丈夫なんかじゃない。
その惨状は、想像をはるかに超えていた。
玄関から
ありとあらゆる部屋がゴミで埋め尽くされ、
そこを登っていかないと、
唯一のスペース(ベッド)までたどり着かない。 普通に歩けない。
壁には虫…空中にも虫、
変な臭い、
ヌルヌルした液体が散乱、
トイレはもちろん、お風呂場の扉さえも開かない。
私は、その場で倒れそうだった。
虫も大嫌いだし、
臭いだってこの世のものとは思えない。
ここで人間が生きていけるとは到底思えなかった。
「持てるものだけ持って、私のお家にいきましょ(๑´ڡ`๑)」
とは言ったものの、すでに限界。
ここにあるのを持っていくこと自体、拒絶反応が出るくらいなのである。
そんな私にはお構いなしに、
普通に荷物をまとめている再婚夫の一人娘。
なんか、変な感じがしていた、最後の最後まで。
さっきまで動けなかったんじゃないの?
挙げ句の果てに、
アイドルになりたいんです宣言をされる始末。
今の置かれてる状況、
理解できてないのだろうか…
彼女の豹変ぶりに
一抹の不安を抱えながらも、
助けると言ったからには助けないとと、いう思いと
とにかく、私が限界だった。
嘔吐してしまいそうになるのを必死に抑え、
持てるものだけ持って、
とにかく家に連れ帰ってきた。
それでも2時間くらいはいたであろうか、
あの汚部屋に…
思い出すだけでも、吐き気を催す…
続く。