FLAT(nonVR)3D動画のすすめ?①
もし、この投稿を読み始めてくれた人の中に、今までの私の投稿も読んでくれてた人がいたら、くどいって思われる話題だと思います。ごめんなさい。今回の投稿は、FLAT(nonVR)3D動画に関してです。
具体的な話まで書こうと思ったのですが、前提みたいな意味でVR動画との比較から書いていたら、長くなってしまったので、今回の投稿は、途中まで。過去に書いた事をもうちょっと詳しく書いたくらいが中心です。ご了承ください。
まず、突然ですが、2D動画と3D動画の違い。
2D動画=右眼と左眼で同じ映像を見る動画
3D動画=右眼と左眼で違う映像を見る動画
でもって、VR動画とFLAT動画の違い。
VR動画=視界の大部分または全部が映像で埋まるような没入型の動画
FLAT動画=四角い枠の中に映る動画
3D動画のことをVR動画と呼ぶ人や、FLAT動画を2D動画だと認識してる人を幾らか見かけます。この投稿では、というか、私は、2D動画、3D動画、VR動画、FLAT動画、この4つの言葉を、上に書いた意味で使います。
現状、VR動画は、前半球の映像を収録したVR180と、全球の映像を収録したVR360の2パターンが主流です。VR動画は映像の中に没入する動画ですから、リアル感が重要なはずで、3D視聴が可能ならば、3D動画であることが好まれると思いますが、今のところ、VR360は2D動画が中心のようです。VR動画の画質を上げるには、かなりの画素数が必須になりますが、撮影機材も、収録手段も、データ転送インフラも、場合によっては再生側のスペックも、まだ整っているとは言えないので、それが理由だと思います。
もう少し具体的に書きましょう。私が使っているQuest3の角解像度は25PPDです。ちょっと盛ってる気もしますが、メーカー公表値が25PPDです。現在のVRゴーグルの中では、別に高解像度とは言えないと思います。25PPDというのは、視野1度あたりのピクセル数が25って事ですから、水平180度、垂直180度であるVR180を25PPDで見るためには、25x180=4500で、4500x4500の画素情報が必要ということになります。正式な計算方法は知りません。ざっくり、それくらいだろうと思います。ここで、例えばYouTubeで1080pを選択してる場合を基準にすると、FHD(1920x1080)との比較になって、
2DのVR180ならば、4500x4500x1で、FHDの9.7倍
3DのVR180ならば、4500x4500x2(左右)で、FHDの19.5倍
2DのVR360ならば、4500x4500x2(前後)で、FHDの19.5倍
3DのVR360ならば、4500x4500x2x2(前後左右)で、FHDの39倍
というデータ量が必要になります。2DのVR180(1行目)は、あまり出回ってないと思います。上で、VR360は2D動画が中心と書きましたが、4行目を諦めている状態です。ちなみに、3DのVR180(2行目)と、2DのVR360(3行目)は、高画質なものでも、8K4K(8000くらい×4000くらい)が中心で、上の算出値には少し足りません。しかも、もっと画素数の少ない、4K2K(4000くらい×2000くらい)が多く出回っています。ネット上でデータを流すのに、4K2Kの解像度ならば、俗に言う4K動画(FHDの4倍)と同じか近い解像度なので、インフラ的には実現し易いのだろうと思います(そこまではアップロードを許容されているとか)。これだと、単純計算で11PPDくらいになってしまうんですよね。私個人は没入感よりも画質を重視したいので、VR動画は、現状には不満があり、今後に期待したい、といった感じです。
対して、FLAT動画の場合は、サイズ(画素数)が小さく抑えられます。VR動画は表示範囲の外まで映像が広がっていて顔を向けた先にも映像がありますが、FLAT動画は表示範囲の一部に収めて視聴するのが一般的ですから。上で基準にしたFHD(1920x1080)の場合、PPD25で表示しようとすると、単純計算では、水平方向が1920÷25=76.8度、垂直方向が1080÷25=43.2度という視野角になります。これまた正式な計算方法を知らないので、目安です。通常、動画を見るときは、画面全体が視界内に収まっているほうが見易いので、むしろ、もう少し狭い(動画が小さく見える)ほうが見易いと思います(より高詳細にできる)。ただ、3D動画になると、映っているものがそこに存在している感じがあり、画面の外がノイズとして気になるので、没入とまではいかないまでも、もう少し視野角が広い(動画が大きく見える)ほうが良いかもしれません。この場合は角解像度が25PPDよりも小さくなってしまいますが、20PPDの場合で、水平96度、垂直54度となり、充分広いと思います。たぶん左右の端がしっかりとは見えないくらい。それでいて、3Dでも両眼でFHDの2倍ですから、データ量は少なくて済みます。
3DのVR180動画は、没入感はあるが、FHDの4倍のデータで11PPD程度
3DのFALT動画は、没入とまではいかないが充分に広く表示した場合で、FHDの2倍のデータで20PPD以上
没入感よりも画質を重視する私としては、FLAT動画のほうが適している訳です。そして、(VRゴーグルやARグラスでは変換が必要になりますが)空間ビデオを撮れるiPhone15Pro(PICO4Ultraは変換不要となってましたね)、普及価格帯と言えそうな、QooCamEGO、XrealBeamProといったFLAT3D動画を撮影できるデバイス、これらの解像度が、例に挙げたFHDなので、FLAT3D動画がもっと普及してくれそうな気はしているのですが、まだあまり出回っていません。
技術には多少興味があるものの、動画を見たいだけの私としては、自身で撮影しようとは思っていません。なので、撮影デバイスも手に入れてません。でも、世の中には、動画投稿サイトに動画を投稿している人はたくさんいるのだから、その一部が、FLAT3D動画に切り替えてくれると良いな、とか思っています。
動画を撮影したり、編集したり、投稿している人の中には、4Kが当たり前になっているのにFHDじゃ物足りない、という人もいるかも知れません。2Dで視聴する人に向けては、4Kのが魅力的かもしれませんが、3Dの場合は視聴デバイスが限られています。ARグラス(現時点では動画投稿サイトで3D動画を見るアプリがあるかは疑問)は、ほとんどの機種がFHDです。VRゴーグルの場合は、上に書いたようにFHDでも充分といって良いんじゃないかな、くらいです。ですから、欲を言えば高解像度も欲しいものの、現時点では、FHDでも充分許容できるのでは?と思っています。あと、3Dには、もしかしたら、高画質化や高詳細化みたいな効果があるかもしれないと思っています。Quest3で動画視聴していると、25PPDの限界を感じます。動画のソースはもっと高解像度で用意できるのに、表示が追いつかない。そんな時でも、3Dにすれば、ほんの少し解像感が上がる気がします。ある意味、表示能力の限界を超えられる、みたいな感じ。右眼と左眼で違う映像が再生されているので、1ピクセルの表示範囲に2ピクセルの情報がある訳ですから、それに起因しているのだと思います。そんな気がする、って程度ですし、あくまで私の主観です。
動画投稿者が3Dを選択するには、それを許容する(3D動画をアップロードできる)プラットフォームが必要ですが、割合としては少なくて、可能であっても解りにくかったりするようだ、と思っています。
また、視聴してくれる人が少なければ、投稿のモチベーションにならないでしょうし、収益化を期待するには致命的な問題です。ですから、投稿してもらえるようになるためにも、FLAT3D動画を視聴しようという人が増えて欲しいです。
今回の投稿はここまでとします。次は視聴に関してです。