【実話】3ヶ月でブラック企業を退職した崖っぷち女が、ホワイト企業へ再就職して人生大逆転 #5
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専務 「えー、またこの時期になかったが、宅建資格を取れてない社員には宅建試験を受けてもらう!」
私 「(え?…宅建資格ってなんだろう?)」
ここで専務が言っている宅建資格とは、宅地建物取引士(通称 宅建)という不動産取引の専門家である宅建士を示す立派な国家資格なのである。
お客様との契約手続きの際は、必ず宅建士がいないと重要事項の説明が行えず、契約ができない。
また、宅建士が1人いれば社内で5人の職員が在籍することができるのだ。
いわば、社内に宅建士がいなければ重要な業務は滞り、支店を拡大することもできないのだ…。
専務「試験まで残り2ヶ月しかないが、みんな試験勉強に集中して、1人でも多く宅建資格を取れるように頑張ろう!!」
専務「そういえば、みきこさんは国立大学卒だったな。期待してるよ。」
私「(え?国家資格なんて2ヶ月で取れるわけないじゃないか……。いや、まさか、ただの期待だけだよね…。)」
それもそのはず、宅建試験は合格率が極めて低いのだ。半年間かかさず勉強した人でも確実に半分以上の人が落ちるほど難易度は高い。
社内の人が数人受かるだけでも凄いことなのである。だって国家資格だもの。
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私の学力なんてド田舎のFランク国立大卒だ。こんな短期間で受かるはずがない。
無謀だと思っていたが、2ヶ月間、仕事から帰ってきたら資格勉強をコツコツしていた。
そのおかげもあって、試験は落ちたが、2ヶ月で合格点の半分の点数は取ることができたのだ。
私「今回は落ちちゃったけど、来年は合格するようにこれから試験勉強始めるぞ〜。」
そう思っていたら、専務に呼ばれたのだ。
専務「みきこさん……なんで国立大卒なのに、2ヶ月で試験合格できなんかったんだ!!!!!」
と責め立てられたのだ!?
私「(え?…いやいやいや!…毎年、受けている社員だって9割合、不合格じゃないか……受かるわけないじゃん!!!専務は本気だったのか…!?)」
そう、専務は私が国立大卒というだけで、頭が良いから2ヶ月で資格が取れると、本気で信じていたのだ………。
誰もが考えれば普通に分かる結果なのに……。
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宅建資格が取れなかったそれ以来、専務から私への態度が変わってしまったのだ…。
専務は人を自分の好き嫌いで判断し、業務態度や服装等で周りの社員が指摘しているのに、専務は「あいつはいいんだ。」とお気に入りの社員に特別扱いをするヤバい系ブラック専務だったのだ。
まさか矛先が私に向かってくるとは思いもしなかった…。
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それから、専務のことは余り気にしないように通常業務を行っていたある日のこと。
私とおばちゃんは専務専用の個室へ呼ばれたのであった。
専務「一昨日、みきこさんが会社前の駐車場で駐車している姿を見てね。全然、運転が上手くなかった。薄々気づいてるとは思うが、みきこさんには業務時間外にも社用車で通勤して運転練習してほしい。」
私「いや、その時だけ運転がしづらかっただけで業務には何も支障はないのですが……」
心の声「(そもそも、会社前の駐車場なんて車を6台駐車したら車1台分しか通れない激狭の駐車場じゃん!!。お客様でも狭くて駐車ができないって毎回言われるのに‥‥。ここを駐車場にしたのがマズイでしょうよ…‥)」
そう、、会社前の激狭駐車場を私が運転しづらそうにしている姿を、専務が見かけただけで、社用車で通勤しろと言うのだ。
入社した頃から、他の人に助手席に座って貰って運転しても、誰にも何も言われなかったし、業務には何も支障がなかったはずなのに。
専務「俺はお前を仕事終わりに2時間以上、運転練習させることなんてできるんだそ!!!!」
と、しまいには大声で恐喝されたのだ。
私「(え?これただの、専務が私に、何かいちゃもんつけたいだけの、紛れもないパワハラじゃん……!!)」
おばちゃん「みきこさん。専務もそう言ってる事だし、社用車で通勤してみましょうよ。ガソリン代もかからないわよ〜〜〜。」
私「分かりました……。」
心の声「(何で、おばちゃんは何かおかしい事に気づかないのか…。てか、事前に私が聞かされてる話と全く言ってることが違うじゃん!!!!)」
専務「あと、当初は事務で採用したが、来年からは、みきこさんには営業をやってもらいたい」
私「えっっ………………、それ…本当ですか…。」
専務「今後は、拠点を南のエリアまで拡大しようと考えている。来年もぜひ営業として頑張ってほしい。」
#6へ続く