20210408 すゑひろがりず結成拾周年全国行脚~諸国漫遊記〜大阪公演@NGK
公演から数日経ちますが、自分の中で興奮と感動がおさまらずnoteに残すことにしました。
これから参加する予定の方は見ない方が絶対良いと思います!
張り切って書き始めたらめちゃくちゃ長文になってしまいました、、、
開演前
2021年4月8日。仕事を終えてなんばに向かう。ついさっきまで普通〜に働いていたのに、あと数十分後には何日も待ち望んだ空間に身を置くなんて。不思議な感覚でNGKに到着。
NGKの一階にはずらりと長い列が見えた。入場列だった。
道行く人達が、「今日は何があるんだろう?」といった様子で列をちらちら見ながら通り過ぎていく。
なんだこの光景…!信じられない。
最後尾に並びながら、胸がいっぱいになった。
すごい。ここにいる人達、みんなすゑひろがりずを見に来ているんだ……
会場に入り、私は2階席。
場内を埋め尽くす人。
座席も間隔を空けず、びっしりのお客様。
正直言ってこんなに密な現場は久しぶり。
こんなにたくさんの実体家臣の皆様を見るのは初めてだったので、その時点で少し泣きそうになっていた。
ソワソワした落ち着かない気持ちのまま前説が始まり、息つく暇なく本編が始まった。
口上
カン、カン、カン……と拍子木の音が聞こえ、舞台中央に大きな金屏風、その前に正座して頭を下げた状態の二人が見えた。
客席からは割れんばかりの大きな拍手。
顔を上げた二人の表情を見た瞬間、私の目からは涙が溢れてきました。
嬉しい。この景色を二人に見てもらえたことが嬉しい。
そして口上を述べ始める南條さん。とにかく声が良くて圧倒される会場。
ぴんと張り詰めた空気が、「いつもサイドを12ミリで刈っているところを6ミリで刈ってきた」というお話でどっと笑いが起きてリラックスした雰囲気に。
その後に話し始める三島さんの声が優しく、会場をまるごと包み込んでくれるような感じがした。
三「今日は撮影用のカメラが入っています。鼓がポンとなったら笑うところなので!いつもより大きめに笑ってやってください」
この時点で「なんだ、このめでたくて幸せな空間…頼むから時間止まってくれ…」という思いでいっぱいになる私。
口上の最後は隅から隅までずずいーっと 乞い願い奉りまする〜!と歌舞伎でお馴染みの挨拶。
「隅から隅までずずずいーっと」の部分は南條さんがおっしゃっていたのですが、綺麗に声が出ていました。感動。ええもん見た…
VTR(オープニング)
これまでの局番の映像(狂言風プロレス、がりず厨房、夏ひろ舞台裏、沖縄など)や昔の営業やってる最中の写真などが折り込まれたもの。これはもうエモいの3文字でしか言い表せられません…素敵な映像でした。
VTR後、松羽目を背景にお二人が登場。
口上のときに置いてあった金屏風は普段YouTubeで使ってるやつの80倍くらいの大きさだとか、最初に顔上げた瞬間から泣きそうだったという三島さんの話などがあり、そのあと
この会場でも和風変換やってみようと思います!と客席にカタカナワードを求める三島さん。
いくつかお題が出た中で、ドリームキャストと言われた時はおそらくあまりピンときてない三島さんの横で南條さんが「昔のセガのゲーム機ね!」などと補助的なワードをバンバン出していた。
なのに結局三島さんは「立方体電子遊戯箱」みたいなざっくりした和風変換で返していたのが面白かったな〜
漫才①
ひとつめのネタはヤンキー。
好きなネタやってくれるの嬉しすぎる。
見たことないやりとりもたくさんあって、めちゃくちゃ笑いました。
こんなふうにネタって形を変えていくんだ…
ヤンキーネタの好きなところは伝統芸能風の要素がいっぱいあるところ。
ネタが面白いのはもちろんなのですが、二人の声の出し方や小鼓を叩いたり扇子を開く姿がとにかく雅で、目が忙しい。こんなのがあと何回も繰り返されるのか。単独恐ろしい。
漫才②
ハケてすぐにまた出てくる。ひー!なんと幸せな時間だ。
ちょっと心の整理をつける時間がほしいくらい。
2本目は食レポのネタ。
今、テレビで食レポをする機会が多い二人だから生まれたネタなんだろうか。
いい意味でくだらなくてアホらしいボケと「あるある!」っていうリアルさが交錯してて面白かった。
……ネタの感想となると「面白かった」しか書けないですね。語彙力の無さ露呈しててすいません。
VTR(ご当地がりず検定 前半)
ご当地にちなんだがりず検定。
前半10問、後半10問のVTRに分かれてました。
私が覚えているお題をとりあえず書きました(順不同)
何が前編で何が後編だったか記憶が全くありません!和風変換されてどんなワードになっていたかも記憶がぼんやりとしかありません。。
お題、あと1つあるはずなのに思い出せない…どなたかお知恵を貸してくだされ〜
二人とも大阪出身なので、かなりローカルな言葉を出題してて最高だった。
ホテルニュー淡路や関西電気保安協会、奈良健康ランドはヒントとしてCMソングの節をつけて和風変換ワードを言ってました。
りんくうプレミアムアウトレットの和風変換に対するツッコミが面白かったのと、ラピートが乗客少なくてスカスカとか梅田の地下街は一回入ったらなかなか出れない、方位磁石出したらぐるぐる回って止まらへん…なんていうあるあるトークも面白かった。
スパワールド→箕面温泉スパーガーデン→奈良健康ランドの3部作はお腹抱えて笑ったなー!
三島さんが問題出して、その後の南條さんの一言がヒントになって会場全体が「ああ〜」って解る感じ、楽しかった!
これはツアーならではの試みとして、とても楽しいな〜と思った。完走してから全国版をまとめて局番で見たいものだなぁ。
漫才③
小学生の頃って懐かしいですよね…というところから入るネタ。
初めて見たネタでしたがこれまで見たことあるショートネタがいくつも織り込まれていて、盤石の面白さ。
見る人の教養が試されるようなボケもあって、小学生のように遊ぶ二人も見てて楽しくて、このネタ好きだー!また見たい!
漫才④
おトト様!!
配信でおトト様やるときは、冒頭の歌を節回しを狂言風に変えてやってくれることが多いけど、今回はちゃんとあの曲の音程に合わせて「参ろう♪参ろう♪妾は無病息災〜♪」と歌ってた。
このネタは狂言風の体の動きや声の出し方がたっぷり楽しめるので大好き。
化け猫早駕籠をやる翁の「ニャッサ!」が、かわいさ三割増しぐらいになっていた気がする。
みなみのしま(VTR)
いつものアロハを着たパイナポーとライチがVTRで登場。
パイナポーは前髪を固めてなくてサラサラで、南條さんの前髪好きな皆様が小躍りするような仕上がりだった。
ライチは白いタオルを頭に巻いていました。南国感。
みなみのしまは現在ハワイで住みます芸人をしながら、ロコモコ屋さんでバイトをして生活しているとのこと。
スケッチブックに手書きの図を使い、5upよしもとのランキングバトルの説明をしてくれた。
ネタをやって面白くなかったらタキツバの「だーめ!だめ!だめ!だめ!」の曲が流されて強制終了させられてたという話。
せっかくNGKで漫才できるんだから、当時オーディションでお世話になった作家さんにみなみのしまのネタを見てもらおう!という流れに。
みなみのしま(漫才)
舞台袖からパイナポーとライチが登場。
アロハ着た二人が見られるなんて感無量です。
成仏しきらないでいてくれて本当にありがとうございます!
登場の仕方も、すゑひろがりずとは違って小走りでパチパチ手を叩いて出てくるのが新鮮。
服屋さんが舞台のネタ。
ネタの最中で容赦なく入る「だーめ!だめ!」の曲。
曲が流れても「ここから盛り上がるところなんです!」と作家さんに食らいつくパイナポーとライチ。
「服屋の設定はベタすぎる」「一つ前のすゑひろがりずはちゃんとキャラに合ったボケをしていた。みなみのしまって言うからにはそれっぽいボケが欲しかった」とダメ出しを受けるふたり。
そこからライチが「じゃあどんな言葉でもなんでも暖かくする、南国変換やらせてください!」という流れになり、客席から出た「自動車」というワードを「100キロ走った後でエンジンが熱くなった自動車」みたいに変換してました。すぐにダメの曲流されてた。
みなみのしまがシンプルにネタだけ披露するんじゃなくて、こんな演出で見せてくれるなんて感激。
5up時代オーディションにすら受からなかったパイナポーとライチ、諦めないで続けたら10年後NGKで単独やってるんだもんな…しみじみ。
休憩・換気
ここで休憩。みなみのしまのネタ中には出ていなかった松羽目がまた降りてくる。すると南條さんの声で「これから着替えの時間いただきます〜松を下ろしておくので写真撮ってくださいね〜」とアナウンス。
休憩・換気の時間まで、私たちを楽しませようと考えてくださっているんだなと嬉しくなりました。
新衣装
休憩が終わり現れた二人。
なんと!お芋カラーの新衣装に身を包んでいた。
しっ、新衣装…!!!と息を呑む会場に対して
「いやーちょっとね〜髪型を変えまして…」とスカしてボケる南條さん。
新しい衣装がよく見たら千鳥格子なこと
原宿に良い店を見つけたこと(「東京やらせてもらってます〜」と自慢気な二人)
南條さんは阪神カラー、三島さんは楽天カラー
なんて話をしていました。
新衣装に身を包み「どうですかね……?」と少し気恥ずかしそうに客席を見るお二人、とても可愛らしかったです。
漫才⑤
箱根の宿に泊まりたいネタ。
ガチガチの狂言風や伝統芸能風ではなく、どちらかというと普通の漫才っぽさを感じられるネタ。
途中、見たことない展開もあって面白かった〜
宿に向かう道中の三島さんの謎の動き、好き。
漫才⑥
おろろネタ。あの伝統芸能おろろがNGKで見られる!嬉しい!
しかし、喜んで見ていたのも束の間。
私の知っているおろろとは全然違う展開になり、いい意味で裏切られた!
このネタはめちゃくちゃ面白いのに、あまりのおろろの迫力によって見てると少し気持ち悪くなるというのが最大の欠点だと思っていたのですが、それをカバーする素晴らしい展開でお見事でした。また見たい!
このネタで南條さんの声が飛んでました。
ご当地がりず検定(後編)
この辺りでがりず検定だったかな…?
お題は前編のところにまとめて書きましたのでそちらをどうぞ。
口上
舞台中央に南條さんだけ正座して登場。
なんで南條さんだけ??と会場全体がはてなマークに包まれながらも、素敵な声で口上がはじまる。
これまでの6本のネタは、正直この後の結びの一番の序章に過ぎませんと言い切る南條さんに、なんだなんだとワクワクする我々。
結びの一番
口上を述べるピリッとした雰囲気のまま、南條さんが「今からやる結びの一番は、我々の名前を世に広めたネタです」と言うので
(世に広めたといえば、合コンか?
でも三島さんいないからクリスマス?
サンタの格好で出てくるのかな?)
などと必死に頭を働かせる私。
すると南條さんが大きな声で
「さぁてもさても、秋の夜長はムラムラして寝苦しいわいやい……」
その瞬間、どよめきと笑いと拍手が会場を包みました
結びの一番はまさかのおTENGA様ネタでした!
なんというサプライズ!
サプライズがすぎる!
しかし用意されている本当のサプライズはこの先にあり…
「人間50年 TENGAの内をくらぶれば……」
例の台詞とともに三島さんがTENGAを手にフライングで下手側から登場。笑いと拍手に包まれるNGK。
いやー、まさか生でおTENGA様のネタを見られるとも思ってなかったし、まさかフライング翁が見られるとも思ってなかったので衝撃的でした。
吊られてる三島さんの図がめちゃくちゃ可愛かったのですが、、上手く言語化できません。
吊られてる感がとても可愛かった!ということだけ記しておきます。
VTR(エンディング)
二人の名前やスタッフさんの名前が流れるエンドロール。
BGMはハマショーのmoneyで、曲聴いた瞬間笑っちゃったけど、サビの歌詞を聞いていたら「泥を啜ってでも売れよう」と決意したあの頃の二人が思い浮かんで、なんだかジーンとしました。選曲最高。
エンディングトーク
三島さんがニコニコしながらやっと緊張がほぐれてきました!と言ってて癒された。
フライングは集客が良いのでやっても良いよ、となったらしい。20万するそう。
南「昨日の夜、20人くらいの大人で三島を吊り上げてた」「早漏にて候〜で上げてください!って」
終わりの挨拶はお客様への感謝の言葉で溢れていました。
幕が閉まるギリギリまで、寝転がって鼓を打ったり腰をかがめて手を振ってくださったお二人。
それに応えるように、客席からは大きな拍手が送られていました。
まとめ
初めて芸人さんの単独ライブに行ったので、衝撃が大きすぎました。
大好きな人達が目の前に現れ、漫才やって、ハケて、すぐにまた大好きな人達が出てくる。
何本も何本もネタが見られる。
ものすごく幸せな時間でした。
何より、すゑひろがりずお二人が真摯に漫才に向き合う姿勢、お客様への感謝や目の前の人を楽しませようとする思いがひしひしと伝わってきました。
逆に客席からも、笑いと拍手で大きなパワーを二人に送れた気がします。
全国行脚、素敵なスタートが切れたのは間違いないですね!
公演が終わり、夢見心地でNGKから出ると、天気予報にはなかったはずの雨がポツリポツリと降っていました。
予想外の雨、普通だったら「うわ〜」となるところですが、めでたい気持ちに包まれているので「空も喜んで雨降らせてるんだな〜」くらいの気持ちになれました。
すゑひろがりずに出逢えてよかったなと心の底から思います。
素敵な時間をありがとうございました!