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塩沼亮潤さんの手記に学ぶコーチビジネス

大峰千日回峰行というのをご存知でしょうか。修験道1,300年の歴史の中で、たった2人しかこれを成し遂げた人はいない、と言われるほど過酷な修行です。

その内容は…
毎年5月3日から9月の初旬まで、毎日48キロの山道を16時間かけて歩く、というもの。そして年間120数日を目途に、9年がかりで1000日を歩く。

この行には絶対に途中でやめることができない、という千数百年前からの厳しい掟があるのです。万が一、途中で「これ以上前に進めない」と判断した時には、切腹して行が終了する。

この修行を成し遂げたの2人しかいない、と言われるだけのことはありますよね。そして、その1人が僕達と同じ時代をいきておられます。

塩沼亮潤さんという僧侶です。その塩沼さんの手記にこんなのがあります。

17日目、行者なんて次の一歩がわからないんだ。
行くか行かないかじゃない。行くだけなんだ。
理屈なんか通りゃしない。もし、行かなけりゃあ短刀で腹を切るしかない。そう、次の一歩がわからないんだ。
妥協しようと思ったらいくらでも出来るかもしれない。しかし、なにくそ、これしきと思う。その勇気は大変です。苦しみ、悩み、涙と汗を流せば流すほど、心が成長します。 
たとえ雨でも、雲の上は晴れている。
心まで曇らせることなく歩いて行かなければ。

塩沼亮潤の手記

ただ、歩くだけではないのは明らかです。しくじったら命はない。そんなプレッシャーの中、挑まれたわけですがすごく心の迷いがでているわけです。

だからこそ、手記の内容は自分を励ます内容になっています。

実は同じ構造

そして、これって僕達コーチも同じだと思えてなりません。もちろん、僕達はうまくいかなかったからといって切腹する必要はありません。そういうプレッシャーはないし、持ち込む必要もありません。

でも、実際にコーチとして独立して活動してみると自分の活動と構造が酷似しているかわかります。もちろん、千日回峰行ほどビジネスは過酷ではないと思いますが。

例えば、思うように売上が立たない時。同じような感覚に襲われます。もしかしたら、数カ月後には借金だけが残って自分の事業は終わってしまうのではないか?家族はどうなる?そういうある種の「迷い」を抱えながらでも、前に進むしかない状況を経験できるのです。

もちろん、ビジネスは修行ではないから途中撤退してもOKです。でも、やりきった時。本当の現実というのが見えてくると今の僕なら思えます。

たとえ雨でも、雲の上は晴れている。

本当にこうなっているのです。だから、心を曇らせることなく前に進む必要があるし、そうしたら晴れを経験できる。その時には心の成長が成し遂げられた状態になっています。そして、事業もうまくいっているものです。

可能性を開くとは?

可能性を開くというのはこういうことも含まれるものです。

コーチをやるならまずは自分の可能性を開くことは何にも増して大事なことだと思います。自分の可能性すら拓けられない人間に人の可能性など開くことは出来ないのですから。


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