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通称:シンセ1台コンピこと「V.A. - Oscillator (One Synthesizer Compilation)」 from Muzigen Muzic
Release date:2020-04-21
All the musics on this album are made with just one synthesizer. Art designed by Emrecan Cubukc.
各種ストリーミングサービスでも聴けるようになりました。
Muzigen Muzicはアンダーグラウンドミュージック専門の国内のレーベルです。
以前どういうきっかけかだったかは失念したのですが(たまたまタイムラインに流れてきたとかそういう感じだったかも)、↑のリリースをひょんなことから聴いてみたらすごく良くて、調べてみたら日本国内の実力派レーベルでこんなディープな傾向の音のレーベルが日本にあるんだ?と二重に驚いた覚えがあります。
補足:こちらはaKitomoさん(現在はYOTSUH4さん)個人のリリースとのことでMuzigen Muzicのリリースではありませんでした。失礼いたしました。
そんなMuzigen Muzicで、シンセサイザー1台のみで全トラックを作った曲のコンペティションをやるとのことで、シンセサイザー名機・名演botを自称している(と言っても最近はほとんどシンセサイザーの名機・名演を全然紹介してませんし、以前も別にそれほど紹介してませんが)し、いっちょやってみるか、と挑戦してみました。コンペってお題を与えられ自分の持っているもので何かを返すいわば大喜利みたいなものと自分の中で位置付けており、テーマや期限等の制約があることで目的も明確になり頑張れたりするので楽しく取り組むことができて好きです。
ちなみに私が市場?に初リリースとなった作品もKORGのPCM音源のシンセの名機「M1」を使用した楽曲のコンペだったりします。↓
↑このリリースが初めて人目にまともに触れるようなものだった上に、BeatportのFunky/Groove/Jackin’ House部門で4位まで上がっていった(単純に他の方々の楽曲の良さで上がっていっただけですが)のもあり、勘違いも甚だしいのですがおかげ様で多少自信がつきました(笑)
ちなみにこのWaveform Music Labの最新リリースには、国産ハウスのパイオニア的存在であるShinichiro Yokotaの楽曲もCD版のみではありますが収録されています(今はもう新品での入手は困難かと思います)。
さて、あちこち話題が飛びましたが、シンセ1台コンピに話を戻しますと…そんな中、自分はどのようなシンセを使おうかな?と考えました。
自分が持ってるシンセで候補は2つに絞りました。
候補その1は「Behringer MODEL D」。以下はベリンガーの国内代理店?のサイトなので安心してクリックしてください(笑) 私は基本noteにアフィリエイト貼りません笑
言わずと知れた、Minimoogのパクり商品です。
そもそもなんでこのMODEL Dを買おうとしたのかというと、私の好きなIan O'Donovan先生がMoogの「Sub 37」を使っており、1台くらいMoog製品が欲しいなと思っていてArturiaによるコピー商品「Mini V」を買ってみたら案の定3VCOならではの特にベースの音の凶悪さがとても良くて(3VCOのシンセ持ってなかったので、いや、Massiveとか確か3VCOだと思う、持ってるけどあまり使ってない…笑)、これは実機で持っていても良いかもと思っていたところネット上の評判も非常に良かったので買ってみました。実際にコスパ最強でしたし、最近リリースの楽曲制作でも使いました。
↑私の心のテクノの師匠、Ian O'Donovan先生の作業机。かっこいい。
候補その2はYAMAHAのreface CSです。
なぜこれを購入したかというと、石野卓球さんがrefaceシリーズをソロ作品「LUNATIQUE」で多用しているから、というのをサンレコで読んだから…(笑)
これ自分でも笑えるのですが、音楽をそこそこ長く趣味でやっていて、元々オタクなんだと思いますが好きなミュージシャンに機材を寄せまくるという傾向が自分にはあります。学生時代はジャズ・フュージョンに傾倒していたのですが、その時はハイラム・ブロックに寄せまくってストラトキャスターのピックアップや配線を改造したり、エフェクターも同じものを買ったりしてました。今振り返ってみても異常。
↓ハイラム・ブロックの教則ビデオ。面白いので見てみてください。
↑最近は機材ではなく、乃木坂46のメンバーと同じ服(流石にあくまでユニセックスなものに限りますが)等を購入するという、またベクトルの違う何かに目覚めてます。(?)
さて話をちょっと戻すと、卓球さんのソロアルバム「LUNATIQUE」が今までとはまた違った毛色のクールな印象でとても良かったのもあり、それに使われているシンセならきっと良いものに違いない、という単純な理由でreface CSを買いました(笑)
↑あと、Seihoさんのreface DX(YAMAHAのDX7のリメイク商品)の紹介動画も面白く、FM音源のシンセも1台くらい持っておきたいとなと思いDXの方も買いました(笑)
話が逸れ過ぎててよく分からなくなってますが(笑)、楽器として見た時にreface CSの良さは主に以下の3点かなと思います。
①鍵盤が良い
②スピーカー内蔵
③オシレーターとエフェクトの種類が豊富
いわゆるミニ鍵盤とかのサイズなんですが非常に弾いていて気持ちの良い鍵盤なので、私はDTMのマスターキーボード?がわりに使っています。またスピーカーも良くできてて良い音・でかい音が出ます。更には音作りの幅も広いです。
そういう訳で、MODEL Dとreface CSで迷いました。
MODEL Dは基本的にモノシンセなのでこれだけで作ったら漢だなとは思ったのですが、普通にポリシンセの方が良いよな、と考えて割とあっさりreface CSで行くことに決めました(笑)
で完成した作品はこちら。↓
↑これが各楽曲・作曲者毎の使用シンセ一覧です。全員ばらけるかなと思ったら、hi-channel!様とたまたま使用シンセが被りましたが、まあ16名いたらそういうこともありますね。10番目の曲「Crystal Seminar」が私の曲です。
やってみた感想なのですが、改めてシンセの使い方についてよく学ぶことができて良かったです。シンセ収集家みたいになってるおじさん、Instagramとかに多いですが(国内外問わず、自戒を込めて)、シンセ1台を突き詰めるとかなり色んなことができるんだなと分かりました。reface CSは色んな種類の波形があるため、自分の曲では意識的にそれらをなるべく満遍なく使うようにしてみました。
反省としては、せっかくreface CSにはルーパーなどもついているので、そういう「このシンセならでは」な機能をもっと盛り込めたら良かったかな〜というのはありますけど、現時点での実力、自分の趣向みたいなものが制約によって自然に出た感じと思います。
1台のシンセで色々できることが分かったので、このコンピに参加してから新しいシンセとか別にそんなに欲しくなくなりました(と言いつつ、後にKORG CollectionのTRITONとWAVESTATIONを買い足しましたが…)。
他のコンペ参加者の方々の作品も、これシンセ1台で作ったの?みたいな曲がたくさんあり、シンセ好きの方には結構興味深いリリースとなっているかと思います。
最終的にElectronica / Downtempo部門のランキングで8位まで上りつめたようで、結果を残せて良かったです。
Beatportのチャートにランクインってどこまですごいのかよく分からないのと、別にランキングの上の方になっても高額な分配が約束される訳では全くないんですが(笑)、著名なトラックメイカー達の渾身のリリースもひしめく中、100位以内に入るというのは楽曲の良さそしてプロモーションも含め簡単なことではありませんし、客観的な数字で実績が残せるのでこれが結構役に立つこともあるかと思います。「プロフィールに書ける」、とか…(笑、でも冗談なようで、最近自分はこの実績を使ってハッタリをかますことで、ちょこっと恩恵を受けてたりしています、勿論合法的に)
以下、ElektraxオフィシャルDJのHARRYさんによるミックスです。
終