見出し画像

T's BAR 61夜 TOTO

Hydora / TOTO

ここしばらく、懐かしいAORを聴いてきましたが、ボズ・スキャッグスのアルバム以外にも、TOTOのメンバーの名前を見つけることが多くて、期せずして彼らを再評価する感じになりました。

そんなわけで、TOTOです。
長く活動していて、多くのアルバムを発表していますが、ちゃんと聴いていたのは4枚目まででした。

デビュー自体に話題性があり、いきなり「Hold the Line」がヒットしましたから、もちろん気になってはいたのですが、当時の少ない予算の中ではファーストを買う余裕は無く、最初に買ったアルバムが、この「Hydra」でした。
これはリアルタイムで手に入れて聴き込みました。

これまでのメンバーの仕事からAORっぽい音をイメージしていると、裏切られます。
また、アルバム・ジャケットのイメージや1曲目の雰囲気から、プログレっぽい展開を期待するのもハズレです。
意外なほどストレートなアメリカン・ロックなアルバムなのです。

オープニングのイントロで、「シャカチュッチャー」と入る声がカッコよくて、いきなりやられました。
誰がこんなのを思いつくんだろう。今聴いても、ここで痺れます。

楽曲の良さは中くらいだとしても、演奏やアレンジが素晴らしくて、トータルで点数を付けたらどうしても高得点にしかなりません。
来日公演も観に行ったことがありました。(あんまり覚えていませんが・・・。)
悪く言うことができない優等生バンドで、そこが魅力を失わせているところかもしれません。
個人的には、ボビー・キンボールのヴォーカルが好きになれないのが残念なところです。

それにしても、こんなに上手なアーティストが集まって演奏するのは楽しいのだろうなぁと、楽器のできない私には羨ましく思えます。

最高傑作と評価の高い「Ⅳ」以降も、ジョン・ウィリアムスの息子をヴォーカルに迎えたアルバムなど、良い音楽を作り続けていましたが、TOTOはやっぱり初期の4枚です。そして、私的には「ハイドラ」なのです。