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T'S BAR 60夜 CAROLE BAYER SAGER

...Too / CAROLE BAYER SAGER

彼女のアルバムで評価が高いのは、この前後の作品のようですが、他のアルバムを聴いたのはずっと後になってからだったので、個人的に思い入れがある「...Too」を選びました。(ファーストも好きなアルバムです。)

AORというよりも、アメリカン・スタンダードな楽曲が並びます。
バート・バカラックさんの元妻で、一緒に仕事もされていました。
アーティストとしてよりも、ヒット曲を作ったソングライターとして名前が挙がることが多い方ですね。
(でも、時々かすれた感じになる歌声がいいんです。)

有名な曲としては、クリストファー・クロスさんが歌った「Arthur's Theme (Best That You Can Do)」、ディオンヌ・ワーウィックさん達が歌った「That's What Friends Are For」があり、どちらも日本でも大ヒットしました。50代の人なら、聴けば必ず知っている曲です。
そして個人的には人類の作った全ての曲の中でも上位に選ばれてしかるべきだと思う名曲「The Prayer」の制作陣(作詞?)にも名を連ねています。
(多くの著名なアーティストが歌っていますが、私が一番好きなのは、オーディション番組からデビューした、Jonathan & Charlotte のバージョンです。)

最近は、日本のシティ・ポップが若い世代や海外で人気で、松原ミキさんの「真夜中のドア」が再評価されている、とメディアで紹介されていました。
勘の良い方は、何を言いたいか、もうお気づきだと思います。
「真夜中のドア」のアレンジに大きな影響を与えたと思われる「It’s the Falling in Love」は、このアルバムに入っているんです。
ちなみに、アレンジが違っているので分かり難いですが、マイケル・ジャクソンの名盤「Off the Wall」でも、この曲は取り上げられていますね。

キャロル・ベイヤー・セイガーさんは、アーティストとしては有名人では無かったかもしれませんが、日本のシティ・ポップに多大な貢献をされた方だということは疑いようがありません。
絶対、あの頃の日本の音楽関係者は聴いていたハズです。

やっぱ、この時代の音楽はいいなぁ・・・。

なんだか 彫刻家の カミーユ・クローデルと重ねてしまいます。
実は、ロダンよりもカミーユの方が凄かったという意味においてです。