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涙のROCK断捨離 46.SPACECRAFT「Summer Town」
スペースクラフト「サマー・タウン」/SPACECRAFT「Summer Town」
2001年
アメリカのアンビエント・ミュージック・ユニット、スペースクラフトのアルバム。全1曲、約55分の音の世界です。
その昔、仕事でアメリカにカラオケ玩具を売り込みに行ったときに、現地の音楽著作権の相談に乗ってもらった人からCDをいただいたのがきっかけで知りました。日本盤は発売されていないかもしれません。
宇宙空間を飛行するスペースシップ、生命の生まれる前の地表や深い海の中の映像に合わせて鳴っているBGMのような音、というのは失礼にあたるでしょうか。浮遊感があり、無機的な音が、テンポ感なく繰り広げられます。
トランス系のアンビエント・ミュージックと違って、あまり大音量で聴きたくはなりません。
基本的にはシンセサイザーを使用したデジタルな作りなのですが、このアルバムでは、打楽器の音がするパートがあります。また、中盤以降、人の声がメロディのようなものを奏でる部分もあります。終盤では、風の音を感じさせるSEもあり、こうしたサウンドは、無機質なトーンの中に、わずかな生命を感じさせ、厳かな気持ちにさせてくれます。
個人的には、ブライアン・イーノやロバート・リッチのような、感情を排したアンビエントの方が好きなので、スペースクラフトのアプローチは中途半端な印象を持ってしまいますが、だからこそ逆に多くの人に親しみやすいアンビエント・ミュージックだと言えそうです。
Spotifyで聴けます。https://open.spotify.com/album/37aPN1IqwJTbMIdObuTr2y?si=qvjDM8OuRDWYslvdVpRgRA
写真の使用許諾に感謝します。
monicoreによるPixabayからの画像