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「不動産の現場で実際にあった怖い話」①
わんわん!(通訳:おい主人(あるじ)。寝れないからなんか面白い話をすることを許そう)
面白い話ですかー。実務上のクレーム的な面白い話なんて腐るほどありますが……。
例えば、家を解体して掘ってみたら、その土地から病院の地下室が出てきたり、解体現場(病院)で大型ショベルの油圧ポンプのホースが外れて北1条通り沿いを走る複数の車にオイルをぶちまけて多額の賠償が発生したり。某すすきのの産婦人科の解体前に一人で入ったら、人?がいたり。
まぁ、不動産業界っていろんなことがあるんですよね。
不動産って不思議なもので、売買で所有者が変わると何かが起こることがよくあります。これ、不動産売買仲介を経験したことがある人なら「あるある話」です。
例えば、今まで何ともなかった家が引き渡し直前に玄関エントランスの天井が落ちる、とか、いきなり地下室がカビだらけになる、とか。
あぁ、そうなんですよ。私、持ってないんですよねー。(運が悪いという意味で)
🚗 案内中の「怖い話」
仲介業をしていると、お客様を乗せて物件を案内することが多いと思うんですが、その際、私には鉄板ネタの怖い話が3つあります。
1話ずつ怖くなっていくような内容で、「ほん怖」あたりに投稿しようかとも思っていましたが、まさかNoteで投稿することになるとは。いずれ採用されたら嬉しいですね。
では、お話ししましょう。
🏠 第1話「心霊写真」
これは、私がまだ不動産会社に入ったばかりの新人の頃に経験した話です。
先輩社員(仮にSとしましょう)と一緒に物件写真を撮っていた時のこと。もう18年ほど前の話になります。
場所は 札幌市西区発寒、物件名は HハイツA棟、B棟 でした。(Hは物件の頭文字です。今はもうなくなってるかもしれませんね)
築40年以上経っているような物件で、入った瞬間 「おばあちゃん家の匂いがするな」 という印象でした。
当時の私は写真の撮り方もよく分かっておらず、間取り図を書く練習のために紙とペンを持っていました。
S先輩「お前は部屋の中を見ながら間取り図を手書きで書け。あとでPCで作るから、窓やドアの開け閉めの方向とかもちゃんと全部書けよ!俺は写真を撮るから写らないように注意しろ」
このS先輩、見た目は不真面目ですが、実は非常に真面目な人で、今でも交流があるイケメンな先輩です。
📷 物件撮影中の異変
私は間取り図を描くために部屋を見ていました。
ちょうど 宙吊りの収納 が目につき、
「カキカキ……(この宙吊り収納、どうやって間取り図に書けばいいんだろう?)」
と考えていたその時——
「おい!主人!お前!ふざけんなよ!!」
突然、S先輩の本気の怒鳴り声が響きました。
主人「え?どうしました?すいません!」(とりあえず謝る)
洋室から顔を出し、リビングにいたS先輩に謝ると——
S先輩「え?……あ?お前、そこにいたの?」
主人「あっ、はい。間取り図を……」
S先輩「出るぞ」
🚙 車内での会話
S先輩は一言、「出せ」とだけ言いました。
とりあえず車を発進させると、S先輩が口を開きました。
S先輩「お前、奥の部屋にいたよな?」
何の話か分からず、とりあえず「はい」と答えました。
S先輩「……2回だ」
「1回目はふざけてると思って許した。2回目は流石に舐めてると思って怒ったんだ」
何を言っているのか分かりませんでしたが、次の一言で背筋が凍りました。
S先輩「カメラを手で塞がれたんだよ」
📸 撮影した写真の確認
事務所に戻り、S先輩が撮った10数枚の写真を確認しました。
……「消そう」
そう言ってS先輩は、写真を全て削除しました。
私も納得です。こんな写真は使いものになりません。
オーブが写っている心霊写真、見たことありますか?
あれが 「全部の写真」 に写っていたんです。
まるで布団を叩いた直後にフラッシュを焚いたような状態でした。
しかも、すべての写真が なぜか「夜 or 夕方」 に撮影したように暗く写っていたのを覚えています。真昼間だったんですがね!
デジカメで撮影していましたが、不動産業界の人なら分かると思います。
フラッシュを焚いて撮影なんて、しませんよね?
🎭 不動産とオカルト
不動産業界では、新人が先輩に命じられて「事故物件の写真を撮らされる」 なんてイタズラがよくあります。
札幌市内にも 「絶対に出る」と言われているマンション はいくつもあります。
でも、この物件は事故物件ではなかった。
しかも真昼間で、日当たりも良い物件だった。
なのに、写真は全部、夜みたいに暗かった。
不動産業界にいると、「幽霊と死体を見たら一人前」なんて言われますが……。
「第2話」はまた明日にでも。
🐶 「わんわん!(通訳:逆に寝れないわ!!)」