体験談交えておすすめビッグバンド曲

ご挨拶

 こんにちは。さーもんみかんです。
 高校の頃はジャズバンド部に所属しており、年50回の演奏会やネットサーフィンの中で様々な曲に出会いました。今回はその中でもお気に入りの曲やおすすめの曲をご紹介出来ればなと思います。
 音楽が好きな人はぜひご覧になってください!

評価にあたって

 評価をするにあたり、「グレード」という概念をお伝え出来ればなと。
 グレードとは1~6までの難易度のことです。数字が大きくなればなるほど難易度は上昇します。後程述べますが、難易度がバグって6.5とかいう例外もあります。

 難易度の感覚としては、
「1~3」1,2年生が主体or1~3年生みんなでワイワイ
「4」2,3年生と技術力の境界線
「5」3年生が主体、勝負曲が多めでやりごたえアリ
「6」学生であれば黄金期世代でギリorプロのバンドなら演奏可能

 上記の限りではありませんが、飽くまで私の個人的感覚としていただけると幸いです。
 例としてグレード5でよく見るのが、「BPM200~300」「ソロが32~64小節」「ソリストが複数」「トランペットに求められる高音域がえぐい」「連符soli」「曲調がかっこいい」とかが思い浮かびますね。もちろんこの限りではないです。

「Hit The Ground Running」

 1曲目はGordon Goodwin's Big Phat Bandの「Hit The Ground Running」です。英語だらけですね。
 この曲はアルトサックスフィーチャリングのファンク(?)です。ジャズじゃないじゃん。でもビッグバンド編成なのでOKです。
 ソロパートが前半と後半に分かれており、曲の尺の半分である約3分ほどステージの前でソロを行います。グレードは「5」です。テンポは基本的にジャズでは楽譜に明記されないので体感ですが120程度です。
 ちなみに私がアルトサックス(Asx)担当だったのでこれをやりました。
 ジャズ特有のスケール感を掴むのが大変だったり、フラジオ(音域の限界を超えた高音)を太く安定させるのが難しかった印象があります。ポルタメントという奏法(にゅ~んって音が上下するやつ)もきつかった。
 ソロパートの総評としては、サックスにおける奏法のボスラッシュ+αという感じです。
 曲自体はエレピのイントロやソロのバッキング、テーマがかっこいいのでおすすめです!(雑)

「NOT YET」

 2曲目はMichel Camiloの「NOT YET」です。
 これは演奏したことがないです。めちゃくちゃやりたかった……
 まず基本的にこの曲の楽譜は販売されていおりません。入手方法としては既に何らかの方法で楽譜を持っている楽団からもらう、あるいは採譜を依頼するしかないと思います。
 BPMは約125、グレードは不明ですが恐らく「5以上」であるとみています。また変拍子であり、ソロパートはミシェルカミロ氏がラテン系ジャズピアニストであることからピアノソロが存在します。サックスソロの掛け合いも素敵。
 高校1,2年生の頃にネットサーフィンにて発見。その後OBの方が所属するバンドで演奏していたのを見て狂喜乱舞。
 とにかくかっこいいです。メロディもキャッチーでパートごとに緩急があり、サックスの上に乗ってくるトランペットの迫力もさることながら、トロンボーンの合間合間の音の埋め合わせが最高です。それとコード進行の影響か、爽やかではあるが重厚感を感じさせる所への移ろいが印象的ですね。
 またこの方の曲は「On Fire」「Why Not!」もおすすめです。「Why Not!」は「NOT YET」に似てる雰囲気。

「Night Flight」

 3曲目はSammy Nesticoの「Night Flight」!
 やっとジャズらしい曲の登場です。
 ちなみにSammy Nesticoは私の最推しです。(……カーネルサンダースみたいだな…….)。第二弾とかやるときにまた別曲も紹介します。
 これはコンテストに向けて演奏しました。当時は2年生だったので2nd(ハモリ)での登壇でしたが……
 グレードはおなじみの「5」。BPMは約270でかなりアップテンポの曲です。ソロはAsxとTp(トランペット)の2人。ピアノもかなり活躍しますね。
 ちなみに「BPM130くらいじゃないの?」と思う方もいるかと思いますが、ジャズは何故か速めにテンポをとります。指揮者はそもそもいないので手を有り得ない速度で振り回す人はいないです。よかった。あとBPM速いせいで楽譜に16分音符以上は出ません。4分音符と8分音符だらけになるので初見で「連符ないし楽じゃん」と思うと超スピードに殴られます。
 やっぱりかっこいいんですよね~~~。でもジャズに慣れ親しんでいない一般のお客様にこれ聞かせても難しくせいで「よくわからん」となってしまうので演奏する機会は少なかったですね。
 ちょっとオトナな感じしませんか。エチぃんすよ。それと他の曲と比べてメロディがわかりやすかったりシンプルにかっこよさを感じる出来るところが好きです。ピアノイントロからsaxとブラスセクションの織り成す展開、からのソロ、途中からのソロバッキングの迫真さといいとにかく!聴けばわかります。曲の〆方も「タッタッタッタッタッ!!」みたいになっていますがSammy Nesticoはこういうの多いです。しゅき。
 「Night Flight」という名の通り夜景などの夜を思わせる情緒が連想される一曲であり、クールな編曲とも相性バッチリですよね。

「Time Stream」

 4曲目はCount Basieの「Time Stream」。
 Count Basieは非常に有名な方ですね。数々の名曲を生み出し、実際に私も何曲か演奏しました。もちろんこの曲も。
 グレードは「4」。やっと新しいのが出ましたね。BPMは約230でこちらもアップテンポな曲です。ソロを中心として前半後半で曲の雰囲気が変わるのもいいですね。
 実際に演奏した際はCount Basie版の楽譜ではなくSammy Nestico編曲を演奏しました。曲の〆方も「Night Flight」と同じです。一部諸事情でCount Basieの楽譜から引用して我々で編曲モドキとかもしました。
 イントロのウォーキングベースとスネアドラムをブラシで擦る音の雰囲気作りが痺れます。その後に入るテーマが好きすぎて……。夜お風呂入ってるときに聴くとめっちゃ落ち着きます。ラストスパートに向かって徐々にギアが上がっていく感じもたまらん。ソロパートからバッキングが押してるのもアツいですね。合宿で夜の学校で演奏していた時を思い出しますね。懐かしい……。暗い中に明かりが差し込んでいるような浮遊感のある世界観が大好きです。

「Anvil Chorus」

  5曲目は「Anvil Chorus」です。
 Jerry Gray編曲でGlenn Miller Orchestraが演奏したものです。もとはミュージカルの曲だったのですが、ビッグバンドにアレンジしたんですね。
 Glenn Millerといえば数々の曲をスタンダードナンバーとしてヒットさせた巨匠です。皆さんがよくご存じなのはイオンとかCMでよく耳にする「In the Mood」かと。聞いてみると「これか!」となるかも。
 グレードは「4」ですが、中々にやりごたえはあります。BPMは珍しく指定されており240です。数少ないトロンボーンソロがございます。
 メロディやテーマは本家ミュージカルから引用しているのですが、編曲が素晴らしいためうまくアップテンポな曲調に落とせています。とにかくこれもかっこいい系ですね。ジャズではあるものの冒頭ではキチッとしたリズム感でクラシックな雰囲気を醸し出していますが。パートが変わると抑圧されていたものが解放され、爽快感を感じる部分もポイントです。ジャズとクラシックの交わる不思議なグルーヴ感も面白いですね。また曲中における各セクションの楽器の扱いが演奏していると「変わってるな~」と思うんですね。トリル風な奏法が多く、扇動するような動きが印象的でした。
 どこをとってもかっこよさはあるのですが、特筆すべきなのは終盤です。ラストへの疾走感が素晴らしいのです。各セクションが同じフレーズを繰り返し織り成すのですが、そこからの解放が最後を華やかに彩るんです。Tpのハイトーンは非常に気持ちがいいですね~。

番外編「The First Circle」

 ラスト6曲目はBob Curnowの「The First Circle」……
 これは演奏したことがありませんししたくもないです。曲は落ち着いた印象ですね。
 グレードは「6.5」です。「6」という限界をぶち破ってきましたね。BPMは約170前後かと思われます。
 特筆すべきは拍子です。私が確認できただけでも「11拍子」でした。この曲はテンポや技巧面での難易度ではなく、頭のおかしい変拍子という難易度です。意外と単純ですね。分かる人いたら教えてください。
 曲自体はかなり良いですよ。まるで大空を飛んでいるかのようなメロディの儚さが大好きなんです。これもお風呂と相性バッチリ!
 ちなみに11拍子の数え方は皆さんご存じでしょうか。まず拍数を(6+5)に分解します。さらに[(3+3)+(3+2)]へ分解して完成です。
 本当に大好きな曲なんですがあまり関わりたくなのでこの辺にしておきます。
 3:37~
 7:27~
 上記の二か所が特に好きです。聴いてみてね♡

あとがき

 ここまで読んでいただきありがとうございます。
 にわかなりに頑張ってまとめました。相変わらず文章を書くのは慣れませんね……。他にも思い出せる曲がありましたら続編を記録としてでも書けたらなと。
 

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