店が燃えた
火事を起こしてしまい、店が燃えた。
この記事を簡潔に表すと下記の内容になります。
・オープン準備中のお店で火事を起こしてしまった。
・原因は調査中。「床用ワックスの揮発からの発火」か「充電式掃除機のバッテリーからの発火」?
・なんとかオープンできる状態に戻したが、正直困っている。
・困っているので、下記の宣伝ツイートをRTして周知して欲しい。
・火は恐ろしい。
以上です。
◆RTして欲しい宣伝ツイート
◆オープン準備中
3月上旬、もともと運営していた撮影スタジオがあるビルのオーナーから「空き部屋が出るけどどうかな?」と言われて内見をし、即決で契約を申し込んだ。既存店が繁盛しているだけあって、良い物件なんです。
以降、時間を見つけてDIYでひとりでコツコツとスタジオを作り込んでいく。床をフローリングに張り替え…
壁や窓枠をペンキで塗装したり…
舞台の大道具みたいな物を作ったり…
と、コツコツとオープン準備を進めていた。大変だけれども、自分で考えて図面を引いて作り上げ、モノが出来上がっていく過程が大好きなので充実していた。
そして、全てのDIY作業が終わった。あとは自宅に保管している家具や撮影機材などを移動させてHP用の写真を撮ればオープンできるぞ、という所まで進んだ。
翌日、出火した。
◆出火
事細かに記載すると長くなるので箇条書きにする。
・友人と一緒に車で家具や機材を自宅から店に移動。
・一度目の搬入終了。店舗内に異常なし。
・前日に塗った床用のワックスの匂いが充満していたので換気をする。
・店から自宅に移動。
・二度目の搬入のために移動中にオーナーから電話がくる。
・「火事が起こっている」と。
・現場に着くと複数の消防車、パトカー、人だかり。
・火元はさっきまで居た部屋。消化作業は終わっている。
・身分証明をして消防官、警察官と一緒に実況見分を行う。
・部屋の中は消火剤の粉と煤まみれ。
・初期消火をオーナーがしてくれたので、人的被害はなかった。
実況見分後の動画。https://drive.google.com/file/d/1g48yQf_Nz5DUzFlFL2LqGPqSvu794Ssn/view?usp=drive_link
◆出火原因
実況見分の結果、出火原因は2つに絞られた。
①床用ワックス(油性)が揮発した熱で出火
②充電式掃除機のバッテリーから出火
▼床用ワックス(油性)が揮発した熱で出火
前日にワックスをフローリングに塗り、余分に垂れたワックスをトイレットペーパーででふき取った。そのゴミはゴミ袋に入れて室内にまとめていた。ゴミ袋の中身は布や紙、木片、木くずなどが入っていたと思う。
調べると塗料やワックスに含まれる油は空気に触れることで酸化し、その際に発熱する性質があり、条件が揃えば自然発火する恐れがあるらしい。
似た事例のニュースがあった。
▼充電式掃除機のバッテリーから出火
火元には上記のゴミ袋と一緒にコードレス掃除機も立てかけていた。火によって原型も残さず溶けていたのだが、消防士さんたちが入念に調べていた。充電はせず、ただゴミ袋の横に置いていたはず。
消防士さんに聞くと
・過充電も危険だが、過放電もありうる(充電はしてなかった)
・適した温度で保管する(出火前室内は暑かったか?と聞かれた)
・燃えやすいものの近くに置かない(置いていた)
消防士さんは出火原因と考えられる物を全て持ち帰っていった。現在も調査結果待ちである。
◆復旧作業
・室内の煤落とし、クリーニング
火災で発生した煤は、水拭きをしても伸びるだけで除去できない。また、有害物質を含んでいる可能性があるので、専門業者に委託した。
「煤や有害物質を除去できるが、完全に綺麗な状態に戻ることはない。綺麗にするにはペンキでの再塗装が必要」とのこと。
・塗装作業
クリーニング後、天井と壁を再塗装。
・消火剤の除去
床に落ちた消火器の粉をホウキと集塵機で取り除き、その後ひたすら水拭きと乾拭き。何度やっても粉っぽさが残ったため、紙やすりで表面を研磨して保護剤を塗布する。
・床材の張替え
焼けたフローリングを張り替える。
◆復旧完了
3週間ほどかかったが、復旧作業が終わった。
どうにかこうにか元に戻すことができた。
◆今回の事態で感じたこと
▼人の被害が出なくてよかった
「人が死ななくてよかった」
出火当日に心底思った。今でも思っている。そんなことが起こっていたら、今までの様に生きることができなかったはずだ。初期消火をしてくれたオーナーや消防の方々には感謝という言葉では表現できない。
▼この人の様になりたい
オーナーへ謝罪をした際に
「賃貸契約を破棄されても意向に従います」ということを伝えた。
オーナーから
「あなたがひたむきに頑張っていることを知っている」
「その姿を見て自分も色々頑張ろうという気持ちになっている」
「賃貸契約を満了して欲しい。今回の反省を活かして頑張ってビジネスを成功させて欲しい」
と言われた。
自分が同じ立場だったらこんな言葉は出てこないと思う。
この年齢になって「他人の失敗を責めるのではなく、応援する人。この人の様になりたい」と思った。
▼自身の迂闊さへの反省
オーナーや消防、友人から「運が悪かった」と言われた。
たしかに運は悪かったと思う。しかし、自分の迂闊さが引き起こした事だと解っている。
出火の原因はまだ特定されていないが、ゴミの処理を正しくしていれば、掃除機を燃えやすいゴミが詰まったゴミ袋の近くに置いていなければ…。
「手順(ルール)を守る意識」と「慎重さ」
これ等があれば防げた事態だったと思う。
「コレくらいで良いや」「コレで良い」という適当さで人生で何度も失敗をしてきた。改めなければいけない。
出火当時、隣に居てくれた友人は少し車を路上に停車する時も必ずコインパーキングを使う。違法駐車は絶対にしない。
彼のこういう慎重さ、思慮深さが自分には足りていない。20年来の友人を見習わなくてはいけないと感じている。
そして、心底辛い時に隣に居て励ましたり、慰めたり、笑わせたり、助けてくれた。こういう人になりたい。
▼火の恐ろしさ
「火事なんて自分の身には降りかからない」
どこかそう思って生きてきた。
火事を知らせを受けた時、涼しい日だったのに脂汗が止まらなかった。
現場に着いた時、心臓の鼓動が尋常じゃなかった。
火によって焼けた壁や床、家電や家具を見て、とても怖かった。
当日は眠ることができなかった。
未だにサイレンの音を聞くと不安になっている。
この記事を読んだ人もタコ足配線やコンセントまわりのホコリ、タバコの火、ガスまわりなどを今一度チェックして欲しい。
火は、とても怖い。
◆お店の宣伝
別の友人に事情を話した時、「お金がかかって大変だと思うからクラウドファンディングとかしたら?」と提案されて、それも良いかと思ったが結局はできなかった。
・自分の不手際が引き起こしたことなので、立つ瀬がない
・支援してくれた人に返せるものがない
という意識がある。
このnote自体も「恥」なのだが、困っていることは事実なので恥を忍んでお願いする。RTして欲しい。
こんな事を起こしてしまったが、良い店を作ることができたと思っている。
▼既存店
サモスタは1号店も元気に営業中。
明るく、使いかっての良いスタジオになっていると思う。
▼サイトURL
◆最後に
昨年から今年にかけて辛い事が立て続けに起こっている。
・他店舗で浸水
・自宅で雨漏り
・他店舗の閉店
・今回の火災
言えた立場ではないが、火や火元の不始末には本当に気を付けて欲しい。
交通事故にも。この記事が注意喚起になれば幸いです。
自分の生活や性格を省みつつ、頑張ってお金を稼いでまず自分が幸せになりたい。そして余裕のある優しい人になって、困っている人に駆け付けられる様になりたいと強く思う。
応援よろしくお願いします。