America Dog Organization
April, 2001に記録として書いたものがありましたので以下のように載せます。
今回は聴導犬について話したいと思っております。
ここにきて一番驚くのは犬のしつけがちゃんとしてあることです。日本で犬の散歩に行き、ほかの犬に会うとお互いに吠えるかいがみ合います。ここでは一切に無視するか犬の会話としてお互いの犬の鼻先にくっつけ合います。
基礎の5つがあってまず 1.沿い歩きができること。2.おすわり。3.伏せ。4.立て。5.待て。
これがしっかりできる場合、後は応用になります。また、犬を見たらすぐに撫でないことです。すぐに撫でると犬から見れば見知らぬ人から撫でられるので警戒し、噛み付くことがあります。
ここでは犬の接し方を教育してあります。まず手の甲を犬の鼻に近づけにおいをかかせます。犬から触ってもいいと言うしぐさを見せてもらってから撫でます。もしくは飼い主に触っても大丈夫かどうか聞くことですね。そうすれば犬は噛むことはしません。
もう一つ驚くことがあります。犬のための公園があることです。その公園では犬は完全に自由でほかの犬たちと一緒に遊びます。もちろん5つの躾ができていますからほかの犬を噛むか、ほかの飼い主を噛むようなことはしません。
日本ではこのような光景はあまり見られませんね。
本題に入ることにしよう。
メリーランドに住んでいたころFidosという介護犬の協会に通っていました。
そこでは介護犬、盲導犬、聴導犬を育成していました。私は犬が大好きでいつも犬と一緒にいたいと思っています。聴導犬を飼う事でいつどこでも一緒です。もちろん海外旅行だってできます。申し込み料が10ドルし、面接を受けます。最後まで犬の面倒は見られるのか?病気になったときの獣医に見てもらう診察料は払えるのか?どうして聴導犬を必要とするのか?等。
私は面接に合格し、訓練を受けました。120時間の訓練を終えた時点で聴導犬を引き受けることができます。まずの60時間はいろいろな犬の扱い方を勉強します。その間に一番合う犬を自分の聴導犬とし残りの60時間は全てその犬と一緒に過ごします。最後の20時間前には自分の家に連れて犬に新しい環境に慣れさせます。最後には試験がありそれの合格すると晴れてその聴導犬は自分の物になります。それまでに掛かる料金はたったの150ドルでしかも犬のおもちゃ、えさ用の皿、犬のベッドなどの全て含みます。協会運営は大抵寄付でまかなっております。犬はブリーターから寄贈され犬の性質に合わせて介護犬、盲導犬、聴導犬を育成します。
介護犬、盲導犬、聴導犬はアメリカ政府による認められた法で賄っていますので公共の施設はすべて人として見なし入ることができます。(サンフランシスコに引っ越したため20時間しか受けられなかった。)
一方で日本の場合は聴導犬の育成は60万円もします。随分金額の差がありますね。日本では聴導犬の普及発展途上国です。確か、2つの団体無償で聴導犬を得ることができるそうですが頭数は足りないものです。
もうひとつ、ここではADA法により自分で聴導犬を育成できます。自分の犬がその資格があると確信した場合、ADA事務所へいって試験を受けます。合格した場合、聴導犬としての免許がもらえ、聴導犬である印としてオレンジの首輪にオレンジの綱を無償でもらえます。そのオレンジの首輪と綱は絶対です。それをつけていないと普通のペット犬と間違われてしまいます。
アメリカでも100%聴導犬を普及しているわけではありませんのでいくら印のオレンジをつけても駄目だと断れてしまうことがあります。そのときは免許を見せてちゃんと説明ができるかどうかに限ります。アメリカの聾者たちは自分のことを障害者ではないと言う概念が強くあります。なので、聴導犬のことを介護犬と同格だとして飼うことを拒んでいる人が多いそうです。
確かに聴導犬を飼っている人はほとんどが難聴者です。私が通っていたFidosでは難聴者が多くいました。彼らは手話のできない口話主義です。私だけが聾で手話通訳が必要で、何故手話通訳を置かないのか?聴導犬は聾者の為に育成されたものでしょ?と問い合わせたらば、先ほど述べたように聾者は聴導犬を拒んでいるためあまり来てくれず難聴者が来ることで手話通訳はたまにしか来ないと言った状況にありました。日本の方はどうでしょうか?