食いしん坊が選ぶおすすめグルメ作品2選
こんにちは。「20歳にもなれば食欲も落ち着く」と祖母に言われ続け、2✕歳になっても未だに2人前を作らないとお腹がいっぱいにならない食欲魔神です。
そのような訳で今回は漫画好きかつ食いしん坊が選ぶおすすめグルメ作品の紹介です。
おすすめグルメ作品①実践編
ヤンキー君と科学ごはん
1話公開時に「焼かないオムライス」としてTwitter(現X)で話題になっていたため名前だけなら知っている方も多いのではないでしょうか。
こちらの作品は自炊を全く行わない化学教師の猫村蘭と 幼い弟妹に日々食事を作るヤンキーの犬飼千秋によるグルメ作品になります。
この作品の1番大きな特徴は「科学知識を駆使して失敗の少ない料理を作る」というものだと思います。
元々私は日々の料理よりも用量をきっちり計測するお菓子作りの方が好きな理系なので「Aを作るためにBが必要。Bを用意するにはCの経路を辿らなければならない。」「だからCの説明から始めます。」と最終的なゴールに行き着くために必要なことを最初に並べて頂けるのがとてもありがたいです。
こちらでは料理本でよく見られる「手順① ○○を刻みます。」(理由の記載無し)が無く、何故この手順が必要なのか理解して調理することが可能です。
また作中では数回に1度「定期テスト:○○」挟まれていることから分かるように作中で出てくる理論は1つの料理だけでなく多くの料理に応用することが出来ます。
私個人としましては作中で紹介された「メイラード反応」(2巻5話 メイラード反応を考えて作るミートソース)、「アメ色玉ねぎの中で行われる酵素反応」(3巻9話 アメ色玉ねぎとシンプルなチキンカレー)はこれらの料理以外にも多くの調理に応用出来るため重宝しています。両方の合わせ技でハンバーグは格段に美味しくなります……。
もちろん、それらの理論が少し難しくとも料理の手順は普段の料理と変わらないため絶対に楽しんで読める作品です。
ですが前述した酵素反応や濃度計算、化学反応に対して少しでも興味のある方なら作品を最大限楽しむことが出来るはずです。
おすすめグルメ作品②精神論編
ちどり亭にようこそ〜京都の小さなお弁当屋さん〜
漫画好きと名乗りましたが十三湊先生の作品をデビュー作から全巻揃えている程度には先生の大ファンなので小説ですがここで紹介させてください。
こちらの作品は大学入学と同時に京都で一人暮らしを始めた彗(けい)くんが、ろくなものを食べていなかったため飲み会の後行き倒れていた彗くんを拾った仕出し屋の主人、花柚(はなゆ)さんに自炊のあれこれを教えてもらう物語になります。
こちらは食事以外にも面白いところが沢山あるのですが今回はグルメ作品として紹介しているので食事について詳しく話していこうと思います。
私はこちらの作品で特に心に残っている言葉があります。それは
と言う花柚さんが彗くんへ最初に伝えた言葉になります。
この言葉は一人暮らしを始めてから1番頭の中で反芻している言葉かもしれません。実際自炊をすることで「今日野菜少ないかも……。夕飯は野菜増やそう。」、「肌荒れできたな。ビタミン多めにとろう。」といった日々の不調とも言えない程度の身体の違和感を労れるようになった気がします。
またこちらの作品はとても食事の描写が詳細でお腹が空いてきます!元々私が和食好きというのもありますが食材の名前だけでなく食感や舌触り、二十四節気や七十二候を引用した季節に合った描写に食いしん坊はいつも負けてしまいます。
作中に挿絵はなく、ただ文字を読んでいるだけなのに何故かお腹が空いたり、逆に温かい文章から胸がいっぱいになったりします。
もう作品は完結を迎えておりますが、全4冊で1冊でも物語を楽しむことが出来ます。
また同作者の新作、「キッチン『今日だけ』」も温かく胸がいっぱいになる作品ですのでおすすめです。
最後に
今回は特に大好きな2作品を紹介させて頂きましたが、他にも「アキとハルはごはんを食べたい」、「ワカコ酒」、「琥珀の夢で酔いましょう」、「鍋に弾丸を受けながら」……など面白いグルメ作品は沢山あります。
ぜひ何かおすすめのグルメ作品がありましたら媒体問わず色々教えて頂けたら嬉しいです。