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「だから私はメイクする」はお守りである。

漫画中心に話をするとプロフィールに書きながら、今日話題に出す作品はエッセイに分類されるものになります。悪しからず。


はじめに

本日話題にあげる作品は劇団雌猫さんによる「だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査」になります。

おしゃれ、好きですか?

大好きな人も、苦手な人もいる「おしゃれ」。
本当は楽しみたいはずなのに、社会から要求されているうちに、嫌になってしまった人もいるかもしれません。

化粧、ダイエット、エステ、整形、ロリータ、パーソナルカラー診断、育乳……。
さまざまなジャンルのおしゃれに心を奪われた女性たちが、ファッション・コスメへの思い入れや、自身の美意識をつまびらかに綴り、それぞれが「おしゃれする理由」を解き明かす匿名エッセイ集です。

柏書房 「だから私はメイクする」より

メイクは好きですか?

こう聞かれた際、皆様はどう答えますか?
私は好きです。少なくとも私にとってメイクとは「武装」であり「自由の象徴」だと考えています。

そう今思えているのはこの本に出会えたからだと思います。

元々メイクに良い印象は無かった

私がメイクを始めたのは高校生の頃だったと思います。
小学生の頃いわゆる「ちゃおっ娘」であり、めちゃモテ委員長等の作品を実際に読んでいた世代だったので(世代がバレそうです)興味はありましたが、以下の理由があり実際にやることはありませんでした。その理由は

『着飾ることをしてはいけないと考えていた』

になります。この理由は感じたことある人が結構いるのでは無いでしょうか。

子供の頃にメイクに興味を持ち何か挑戦しようとするものならまず家族に見つかるのではないでしょうか。
もしかしたら今は違うのかもしれませんが、少なくともめちゃモテ委員長を読んでメイクに興味を持った小学生の私が、ドラッグストアに駆け込みあの頃流行りだったメイベリンニューヨークのリップクリームカラーを買って、鏡の前で塗っていた際に母に言われた言葉は
「やっぱり女の子なんだね、色気づいて。恋でもしたの?」
でした。

きっと母からするとなんてことの無い一言で深い意味は無かったのかもしれませんが、興味を持って始めたことを「女の子」の括りに入れられ恋と言う分かりやすいものに結び付けられてしまった事が思った以上にショックで、「ああ、私には合わないものなんだな。」とそれ以降恐怖……いや、嫌悪に近いような感情で数年間距離を置いてしまいました。

再びメイクをすることになるが……

そんな私も再びメイクをするようになりました。それは自宅から少し離れた高校に入学したことがきっかけです。

私の入学した高校はおそらく他の一般的な高校に比べると校則が緩く、修学旅行等の遠出をする際は全て私服と決まっていました。
高校1年の遠出を間近に「私服何着ようかな〜」位に考えていた私の耳に飛び込んでいた言葉は「やっぱOperaのリップがいいよ。」「マジョマジョのマスカラが伸びる。」「キャンメイクのアイシャドウどれがいいかな?」と言ったさらに高次元の言葉達。

この会話に焦った私はとりあえずPLAZAに駆け込み、友達が話していたプチプラコスメを一通り買い、遠出までになんとか形にしたような気がします。今考えると下地のこと考えてなかったり、肌の色と合わないアイシャドウを塗っていた気がします。


高校生活の中でメイクをしなければならない日が増え、少しずつアイテムが増えていく中でもまだこの頃は「周りから浮かないためにメイクをしなきゃ。」と考えていました。


色々と分からなくなっていた時に出会えた「だから私はメイクする」


大学入学後、たまたま仲良くなった方々が日常的にメイクをしていたので未だに慣れないメイクを続けていました。

新入生らしいと言われるブラウンやコーラルカラーでまとめた当たり障りのないメイクは周りから浮くことなく、ヒソヒソと「○○さんのメイクって違和感あるよね。」と言われることも無く毎日を過ごしていました。

ですが私服になり自由になったはずなのにどこか窮屈な毎日に嫌気がさしていた頃、「だから私はメイクする」に出会うことが出来ました。(作品名を出してから長くなってしまい申し訳ありません。)

「メイクは自由なもの」という価値観

タイトルに惹かれ読んでみるとこれまで考えていた「メイクは保守的なもの」という価値観が崩れ、「メイクは個々人の自分自身のためのもの」と言う新しい価値観が芽生えてきました。

その中でも「あだ名が『叶美香』の女」と言うタイトルが付けられた、限界を決めず誰になんと言われようと自分の好きなメイクを続けている方のお話を読み、目からウロコがボタボタと溢れました。


メイクってこんなに自由なものなのだと認識し、窮屈な足枷が外れたように感じました。

メイクは楽しめるものなのだと知ってからコスメショップで行われていたメイクスクールに参加してみたり、LIPSで紹介されていたコスメを手に取ってみたりと毎日が楽しくなりました。

この間にメイクが濃くなっていって合わないと思ったと当時付き合っていた恋人に距離を取られましたが些細な問題でした。そんなことよりも当時買ったViseeのシングルアイカラー029の色味の可愛さの方が夢中でした。

場面によってメイクを楽しめるようになった


メイクを楽しんでやるようになって数年、今は場面によってメイクを変えることが出来るようになりました。


まず人嫌いの人見知りの癖に、毎日不特定多数の人と顔を合わせなければならない仕事に就いてしまったため、毎日仕事モードに切り替えるためのメイクをしています。

目付きが悪く血色も良くないためラロッシュポゼのプロテクショントーンアップローズで血色を整え、Viseeのレッドトリック アイコンシーラーで頑固なクマを消します。奇抜な色味もお客様に不快感を与えるため、色味が落ち着いていて忙しい朝でも簡単に指で塗れるMUJIのアイカラークリームタイプ<オレンジブラウン>でアイホール全体にグラデーションをつけることで10分で出来る仕事用メイクが完成します。

正直自分好みのメイクではありませんが作中に登場する「会社では擬態する女」の如く誰からもジャッジをされない、でも不快感を与えない程度のメイクを心がけています。


仕事のない日は足枷を取り、一転自分のテンションを上げるためのメイクに勤しみます。

特に自由度の高いものがアイメイクです。最近の流行りはオンニメイクと呼ばれるヌーディーカラーを何色も用いたグラデーションカラーと言うのは分かっていても、目を引く鮮やかなカラーを目元に仕込むとなんだか楽しい気持ちになってしまいます。

アイシャドウベースで色持ちを良くし、イエローを使って肌のくすみを飛ばし、縦グラデで目元を明るくしたあと、チップで鮮やかな色を仕込む瞬間が溜まりません。

最近は特にコスメカウンターのお姉さんにおすすめされて購入したGIVENCHY ル・ヌフ・ジバンシイ  05の赤色を目尻に仕込むことにハマっています。ほんの少し赤が入るだけで印象がかなり変わるので和風の女性キャラの目尻に赤を仕込む理由がわかった気がします。

最後に

色々と話してきましたが、結局メイクって自己満足なんです。
作品の最後にも

おしゃれとは、万人にひらかれているし、もっと自由なものでいい。(中略)「おしゃれとはこうあるべき」というすべての先入観をなくしていきたいのです。

柏書房 「だから私はメイクする」より

と述べられているように、小学生の私に悪気なくぶつけられた先入観を次の世代にぶつけないように「私がやりたくてやってます!」と発信しながら好きなことをやっていくってのが今の目標です。

中々押しつぶされそうになる時はありますが「だから私はメイクする」を胸になんとか頑張っていく所存です。


では最後に自己満足になりますが最近の一軍コスメだけ写真で紹介させてください。最近調子よくある程度固定されましたが、逆にリピ買いはテンションが上がらず難しいところです。
⚠️使用中のものなので底が見えているものあり。悪しからず。

仕事用一軍メイク用品


アイメイクのことを顔面お絵描きだと思っているので、多色パレットばかり増えています。


本当に最後の蛇足

現在、「アイドルマスターシャイニーカラーズ」に登場する「黛冬優子」さんを推しており、彼女がユニット内でつけている緑色のエクステのカラーのようなアイシャドウを探しています。

心当たりがある方がいらっしゃいましたら教えて頂けますと幸いです。

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