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月ノ美兎委員長がプリキュアに触れてたので好きなプリキュア語る
私の好きなプリキュアは
スター☆トゥインクルプリキュア
通称スタプリです
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最初に通告、大ネタバレ有
私は全部のプリキュアを見るほど熱心では無いのですが、前作『HUGっとプリキュアの11話』があまりに面白かったので流れでスタプリだけは完走してしまいました
はぐプリの11話はマジで心が疲れてる人、他人への劣等感、悲しい気持ちを持った人は見てください
私は自然に泣いていました
グスっとではなく、ツー…と涙が溢れていました
でこのスタプリの何が良いか
それはズバリ
終盤の展開+最強の最終回
です!
正直に言うと逆にそれ以外はあまり良くないと感じました
しかしその終盤の展開がそれまでの中弛みや変わらない画面、特殊なキャラが少なく薄いストーリー、取ってつけたようなお涙展開で冷めていた気持ちを全てブッ飛ばすレベルの出来です
というかその『良くないと思ってた部分』は全てこのためにあったのかというレベルです
ざっくりとあらすじを言うと
宇宙の均衡を保ってたスタープリンセスという
『12星座の神様』が悪の組織によってアイテム化してバラバラに散って行ったので
それを集めるために様々な星に行って宇宙人と戦うプリキュアなんですが
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途中で話のスケールが本格的に宇宙規模、というか神の尺度の規模になります
というのも
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このスタープリンセス、終盤に入ると見方が一変します
まず敵のボスがこのスタープリンセスの1人
消えた黄道13番目の星座、蛇遣い座のスタープリンセスである事が発覚します
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スタープリンセスは宇宙創世時、完璧な世界をあえて作らず
イマジネーションが溢れる世界を創ろうとします
しかし蛇遣い座は歪んだイマジネーションで宇宙の秩序が乱れる事を危惧し
そこで12星座と対立し、追放され
その後の宇宙の行く末を諦観していると案の定様々な星で貧困、略奪と悪意のイマジネーションが横行
そのため蛇遣い座は宇宙を完璧な形にするためリセットする事が目的です
ここで『プリキュア』とはなんなのか?という説明が入ります
スタプリのプリキュアとは
PRE-CURE
前もって、治す
生物の歪んだイマジネーションを治す装置、いわば天使です
全ての宇宙のものはスタープリンセスの力の半分をイマジネーションに変え、生きています
そのため12星座だけは『どの星からでも共通してその形に見える』というあまりにスケールのデカい事実を言ってきます
では残りの半分はどうしたのか
その答えがマスコット枠、フワです
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このフワは蛇遣い座を消滅させるために用意されたもので
正体はスターパレスという天界の一部で、散り散りになった12神の力を集めることで『器』として完成し、もう半分のイマジネーションをプリキュアを介して送る儀式により消滅の力を持ちます
そのため役割を終えるとパレスの一部に戻りフワという存在は消滅する
いわば『宇宙規模の爆弾』であるという事が判明します
もちろんプリキュアたちは何も知りませんでしたし
スタープリンセスたちは最初からその目的で作っているのでフワを使って儀式をするのですと催促してきます
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その後なんやかんやしてラスボスを説得する流れになりますが
フワは起動したので今までの記憶は無く、プリキュアたちのイマジネーションだけで作った『新しいフワ』が生まれ、プリキュアとしての力も失います
地球に戻るのも地球人だけ、仲間のキュアミルキーとキュアコスモは宇宙人なのでお別れする事に
「私、また…きっと行くよ 自分の力で、宇宙に」
と約束を交わし、完全にプリキュアの力も無くなって言葉もわからなくなります
そして
最終回
それぞれの星に帰り、それぞれのトゥルーエンドを迎えるララ(ミルキー)とユニ(コスモ)
日本では初の有人ロケットが打ち上がるというニュース
主人公のひかる(スター)、まどか(セレーネ)、えれな(ソレイユ)たちが
みんな元気かな〜と雑談していると
空に突然光が!
なんか感動的なようなお決まりなような感じでフワもいます
都合の良い展開の再会を果たし
久々にプリキュアとして戦うことに
そこでプリキュアお決まりのバトンタッチ
次回作のキュアグレースと共闘し
一件落着
すると
目を覚まします
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これらは全て夢
ひかるはプリキュアの力を取り戻す事なんて無く、少なくとも十数年という時が過ぎ
航空宇宙学科の大学を卒業し
自力で宇宙飛行士になります
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そしてえれなは通訳者に
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まどかは日本初有人ロケット開発プロジェクトのリーダーになっています
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休めましたか?という問いに「いい夢だった」と返すひかる
これが最高なんです
夢オチをノルマ達成のために使わない
「いい夢」とはつまり「理想」
『自分で会いに行くよ』と言っていたひかるが
『出会ってしまった』事を嬉しく思うほど
それほどの時間が過ぎ
嬉しいことも、楽しいことも
辛いことも、悲しいことも経験してきたという現実が詰まった会話です
それは蛇遣い座への暗喩にもなります
決して楽しい事ばかりじゃない、完璧な世界でも完璧な人生でも無かったけど
あの時説得した自分は間違いではなかったよ
というメッセージ性を私は感じました
宇宙では滅んだユニの星の復興が順調になってきたという2人
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「畑がたくさん増えた」と語るララ
十何年と経っているはずなのにこれが『たくさん』だというのも現実の厳しさを雄弁に物語ってくれます
というのも、この惑星レインボーという星は元々の人口がおよそ1800人
鉱山の星であり、酸性雨が降り生物も居ない地獄のような星だったが
現地の鉱石エネルギーを利用した科学技術で水や自然を確保していた
そこに敵が鉱石を狙って来たところ、現地人は石化光線を受けあっけなく文明は滅んでしまった
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そして流れ星に祈るララ
これも『地球の文化』の踏襲という
異種族の垣根を超えた演出です
もう一度会いたいと願うひかるとララ
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そして宇宙へ上がるロケット
その中でひかるは青い地球の姿を見ます
そこに謎の光が
「え?」とリアクションする同乗員
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最後は「キラやば」、会えたかどうかまでは見せない!
それが良いんです
このキラやばも良い、プリキュアの時はおばかキャラな感じでうざいくらいと言われていた口癖が
大人になると全然そんな事言う感じの人じゃ無くなっているのも良い
「キラやば〜☆」が最終回では「『キラやば』」
と
色んな感情と記憶が込められたランドマークが口癖のキラやばなのです
それを実感して泣きました
そして他の人の考察では
物語で異星交流によって価値観、イマジネーションに様々な影響を受けた星々
その中で根本的に宇宙人の影響を受けていないのが『地球』
この「え?」というリアクションは
地球にとって初めて宇宙人という存在を認知するということ
今度は地球のイマジネーションが変わる番なのだ
と、これを見た時に私は泣いてしまいまして
はぐプリが結構物議を醸す終わり方(はぐたんの出自、髪色、夫、if未来について等)だったのでモヤっとしていたのですが
ここまでスッキリと、綺麗で余韻のある終わり方
これ以上書くのは無粋だよね、とも言える引きの良さ
これがあまりにも好き過ぎた
そしてテーマが「異文化交流」だったのですが
それも思い返せば良かった
何が良かったかというと、スタプリには特徴的なモブキャラみたいなのが全然いないんです、なのでメインストーリー以外は超絶薄味
それが逆に作用していて、誰かを特別扱いしたりしなかったんです
説得力に押し付けが少なく、ラスボスの強い思想に対しても
受け入れる事で相互理解を得ようとする行為に
「いやあの時はああしてたじゃん!」みたいなのが全然思い浮かばなかった、ノイズが少なかったように感じました
以上が私の好きなプリキュア、スター☆トゥインクルプリキュアでした