エースと言う生き様
ホストクラブに勤めるキャストには
それぞれエースと言う自分のお客様の中で
一番太く、お金を使う、そして一番担当の事を立てるエースと言う存在がいる
今回はその店と担当を支えるエース達に着眼して何を思って
どのような生き方をしているのかを徹底解剖していこう
何を動力源になんの為に一番であり続けるのか
そんな可愛い可愛いエース達は自分の担当に何を求めて
どのような見返りも求めて一番お金を使うと言うような酷な事をしているのか
人それぞれ価値観も違うと言う中でやはり一番最初に来るのはおそらく
「私が担当の一番であり続ける為に」
ホストクラブで担当を一番喜ばせて「私が貴方の一番」と思わせる事において何が必要か、それは愛でも夢でも顔でもおっぱいでもなくただ一つ“お金”だ
この世界はやはり単純明快でお金を使ってくれる女の子が一番偉く
並びに一番お金を使ってもらっている従業員は店の中で一番偉い
それはプライドか女の純情な気持ちなのか美しくも儚いドラマが各々の世界で繰り広げられているのだろう、だがそこで疑問も浮かぶのではないだろうか
エースとして君臨し続け一番であり続けた
その先に担当と自分に何が待ち受けているのか
エースになったその先
我々ホストは善にも悪にもお金を使ってもらったキャストが一番偉く
出世街道はまっしぐらと言っても過言ではない
だがしかし今のエースがこれから永遠にずっとお金を使い続けてくれるなんて事はないと、はっきり断言しようそれはなぜなのか
“夢を見せれないホストは自分もエースも衰退する“
この言葉がしっくり当てはまるのではないだろうか
エースが頑張れない時、モチベーションが上がらない時そんな時は自分の行動をよく見つめ直してほしい
今のエースに対してちゃんと固まった目標を提示しているのか
その目標は確固たる意思で構成されていて尚且つエースにも賛同されているのか
我々ホストは曲がりなりに生きてきた筈だが、それでも相手の女の子の事をよく知り次のステップまで支え合い尚且つ、彼女たちを導かなければならない
「次のステップとは何だ」そんな疑問を持ってしまうホストたちが本当に多い、一体どのような気持ちで諸君はホストをしているのか
何故諸君はホストになったのかよく思い返して欲しい、単純に「稼ぎたいから」ではもう通用しないのだ
稼ぎたいだけと言うのならばそれは今後も一生平社員、CP、よくて幹部補佐で止まってしまうのではないだろうか、幹部補佐から更に上に出世したい時に絶対次の目標がある筈なのだ、それを支えてくれるエースが自分の人生においてどれだけ重要な人物なのかを今一度確認してほしい
お昼の世界ではそんな女の子に絶対会えないんだ
だからこの寿命が短くも夢に満ち溢れている歌舞伎町と言う町でたった1人だけ自分の人生の理解者である女の子に出会うべきで沢山口説くべきで本当に大事にするべきなんだ
エースが今稼げないのも、仕事にモチベーションがないのもそれはエースのせいではない、間違いなく我々の仕事不足でしかない事をよく覚えておいてほしい
エースの生き様に置いていかれるな
今エースを張ってる子達は本当にすごい子ばかりだ
自分の感情や思考、プライドを全て捨てて我々に寄り添ってくれる、そんな生き方は声を大にして称賛したい
さて一方で我々はどうだろうか
エースの生き方に甘えてはいないだろうか
エースが金持ってきてくれるからしばらく安泰などと思っていないだろうか
いらないプライドは持っていないだろうか
「ありがとう」や「ごめんなさい」は言えるのか
我々はお客様の神様であり続ける為に日夜必死だがそこにそんな小さなプライドは必要ない
神も下に人がいないのならただの概念でしかない、エース達は今20代、30代と言う若くも尊い貴重な人生を我々の為に
全力疾走で走っている、置いていかれてはいないか
置いていかれている実感があるのならそれは
エースが貴方を見限るのは時間の問題と言ってもおかしくはない
もしその大事なエースが切れた時ホスト諸君は
「自分はホスト向いてない、やめたい」
なんて不満をこぼしてしまうのではないだろうか自分が犯してしまった過ちを「向いてない」の一言で、片付けようとしてはいないか
それが関係性が切れた要因なのだろう
ラッキーで売れてしまった人達も沢山いる
しかし下積みがないといずれこの場面に直面した時綺麗に対応が出来ないと上記のような不運に見舞われるだろう
要因はどうあれ、人間はやはり偉大な存在こそ
近くにありその偉大さに気づけないことが多い
自分のことが好きってだけでお金を捧げてくれる女の子がこの世界の他にどこにいるのか
客観的に見て欲しい、きっと誰もが羨ましがる筈なんだ、指名してくれる女の子の愚痴を吐くホストもいるが
待ってほしい、その愚痴は真に思って吐いているのか冗談なら百歩譲ってもわかりたくはないが頷こう
本気で言っているのだとしたら完全に貴方様は
神と化している
実にホストらしくて結構、売り上げもそれなりにあるはずだ、きっとカリスマホストとしてもてはやされているだろう
しかしその神が人間の姿に戻る日がいつか必ず来る
その時に絶対思い出すんだ、その愚痴を吐いていた女の子たちの顔が
それがその時になって愛おしくなってしまうんだ
あの時もっと一緒に居てあげれたならなんて後悔もするだろう、そんな後悔絶対してはならない
何故ならそれは貴方よりその女の子達が一番望んでいた事だからなんだ
そんな後悔をするなら今自分の為に必死で必死で毎日を駆け抜けてくれるエースや既存のお客様に対して全力で幸せにしてあげて全力で夢を見させてあげて
やれる事はなんでもやってあげた、あいつの事を生涯で一番幸せにしてやったと誇れる人間になって欲しい
少なくとも俺から卒業した女の子達に俺はなんの後悔もない。やれる事はなんでもやった
俺は絶対に生涯で一番あの子たちの事を幸せにしてあげた、なんの混じりっ気もなく俺という色に完全に染めてあげたと自負している
だからホストという仕事は後悔してはいけなくて応援してくれるお客様達に寄り添って目一杯幸せにしてあげてこそ
己の承認欲求が満たされるのだと思う
ホスト諸君に覚えておいて欲しいのが
これが綺麗事と言われてしまえばそうかもしれない
ただ自分が後悔をしないように幸せに生きる事を選ぶのであれば綺麗事で埋めつくさないといけないことも山のようにあるのだ