返信
拝啓
朝夕も少しずつ涼しくなり、秋の訪れをすぐそこに感じる季節となりました。
いかがお過ごしでしょうか?
この度は、過去からお手紙を送ってくださりありがとうございました。
さて、まずは小学生の私に伝えたいことですが、キャビンアテンダントにはなれませんでした。
というか、キャビンアテンダントを志すこともないまま21歳になりました。
なぜかと聞かれるとよくわかりませんが、自分には無理だと成長するとともに思うようになってしまったのが一番の原因です。
夢を叶えられなくてごめんなさい。
そろそろ自分の家庭環境が異常ではないかと悩み始めるころだと思います。
今までは母親に「お前なんかいらないから施設に入れる。」と脅されて謝っていたと思いますが、施設に入る方がマシだと思えるくらいにはなるので頑張って強く生きてください。
次に中学生の私に伝えたいことは、迷惑なことに高校受験を控えている時期に親が離婚してその上、自分のように不幸な人間を増やしたい母親から、「あなたは本当は望まれて生まれてきた子じゃなかった」とカミングアウトされて今は辛い気持ちでいっぱいだと思いますが、母親も父親もそういう人間性は今も変わってないです。
覚悟してください。
でも、社会人になってからも食事に行ったり連絡を取り合ったりする友人はもう中学生の時点で出会っています。
友達を大事にしてください。
親より友達のほうが助けになってくれます。
絵を描く趣味も大事にしてください。
母親に、絵でご飯を食べていけるのは一握りだと言れると思います。
たしかにそうかもしれないけど、挑戦することは何も悪くない。
今の私はイラスト関係の仕事には就けてないです。
あの時に、親の顔色をうかがわずやりたいことを貫いていれば道が開けていたかもと思うと残念です。
何を始めるにも遅すぎるということはないけれど、早いに越したことはないです。
一緒に、今後の私の可能性に期待しましょう。
最後に高校生の私には伝えたいことは、学生生活お疲れさま。
これから本当に本当に死んでしまいたいと思う毎日がやってくるけど何とかなる。
精神的な病気にもなるし、それを支えてくれる家族はいない。
でも、自分を強く持ってほしいです。
仕事なんかすぐしなくてもいい、誰かと比べなくていい。
これから死んでしまいたいくらい辛い毎日を生き抜くあなたを尊敬します。
家族は生きていることを誇りに思ってくれないし、ダメ人間とか恥ずかしい存在だとか言うけど、この世界の人間は家族だけじゃない。
私を認めてくれて応援してくれる人とたくさん出会って、少しは自分も生きてる価値があるのかもと思えます。
自分の親の命より優先したいと思えるような人たちにたくさん出会えるから今は耐えてください。
そして、ファッションもメイクも目一杯楽しんでほしいです。
中1の思春期で少し太っていた時に、母親から「ミニスカートはもうやめたら?」って鼻で笑われたのを気にして、自分はミニスカートなんて履けないんだって思い込んでると思うけど、今の私なんてミニスカートたくさん持ってるし履いてるし、ミニワンピースまで着てる。
人の言うことなんて気にしなくていい。
私の気持ちなんて考えずにそういうこと言った本人はどうせ忘れてる。
そんなしょうもない人間の言うことなんて聞かなくていい。
あなたが素敵だと思った自分でいてください。
最近は、母親の意見を聞かずに自分が好きだと思った服を一人で決めて買えるようになったよ。
未だに辛い環境に身を置いていますが、今はなんだかんだ楽しく過ごしています。
あともう少しで自由になれそうです。
辛いことも多いと思いますが、あなたのペースでゆっくり生きてください。
次は、数年後の私からの手紙を一緒に待ちましょう。
素敵な人と結婚できてるといいな。
末筆ながら、ご自愛のほどお祈り申し上げます。
敬具
2022年8月28日の私より
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