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俺はナンバガもART-SCHOOLも一通り聴いたけど、「ソルファ」をフルで聴いたことなかった。

今年はアルバムレビューをいっぱい書く。ZINEとか作るからこうやって頑張る。文章以外に頼れるものがない。

本題。我ながら今更感がスゴいアルバムのチョイスだと思う。ブックオフの330円コーナーに置いてなければ多分一生聴かずじまいだった。
いまギターロックをやってる人がアジカンを知らずに育っている訳ない、そんな時代を築いた一枚。王道中の王道。ちんちんバンドやってるヤツもインプットしてないだけで聴いてる。

で、いざ聴くとやっぱアジカンめっちゃ耳に馴染む。難しいことやってないのに信じられないくらいカッコいい。「振動覚」から「ソルファ」の流れで一生踊れる。
自分は色んなアーティストの曲を聴いている方だと思ってるけど、一音一音に文学性がある音楽ってアジカンにしか作れないと感じる。1曲ごとのストーリーが濃い。文庫本読んでるように曲が進んでいく感覚。音楽界の村上春樹。

砂を噛むように
君は何度も白昼に夢を見る
道路の向こうで光り出すのは
追う度に逃げる雨

叶うこと
叶わないこと
それよりも大事な何かを

そんな日の募る言葉を
君に宛てて僕は書いている

真夜中と真昼の夢 歌詞

歌詞もちゃんとリズミカルになるようにはしてるけど、美しい。「真夜中と真昼の夢」という曲名も良い。一日中夢見るな起きろ。


多分だけど俺が買ったこの「ソルファ」もきっと何人もの人がブックオフで買って飽きたら売ったんだろうなって感じがする。30代の人がブックオフ覗いてたら「懐かしいな〜。10代の頃めっちゃ聴いたな〜」と手に取り、40代になって「まぁサブスクで聴けばいいか」となったんだろうなと思う。実際、色んな音楽を聴いてしまったらアジカンは少々物足りなくなってしまうと思う。でも、それはアジカンが聴いて影響を受けたアーティストがいて、アジカンに影響を受けたギターロックを発展させていったアーティストがいるからこその「飽きた」なんだと思う。とはいえアジカンが一番好きな人というのも勿論いる。そういう人は「色んなアーティスト聴いたけど、帰ってくる場所はアジカン!」という人。そういう意味ではアジカンは「実家」みたいなのかもしれない。

「ソルファは実家」。これが初めて「ソルファ」を聴いた俺の感想。しばらく帰省してない人はひとまずアジカンに帰りましょう。NANO-MUGEN開催決定おめでとう。


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