なぜ俺が今までGRAPEVINEにハマらなかったのかが判った
GRAPEVINE。
日本のオルタナティブロックを嗜む人の間ではそこそこの知名度があるバンドではなかろうか。現にTwitterで仲良くしてる人の中でも聴いてる人が多かったりするし、俺も昔買ったロッキングオンジャパンに、田中和将が上半身裸で自分の乳首をつまんでいる写真が載っているのを見て以来、名前はなんとなく知っている。なんだよその写真。
ただ、図書館で「Another Sky」を借りたりサブスクで再生回数の多い曲を聴いたりしても、イマイチハマらなかった自分がいた。曲は悪いどころかスゴく良いしめちゃくちゃカッコいい。それは思うんだけど「次もこれ聴こう」とは不思議とならないのだ。でも最近改めて彼らの曲を聴いたら、どうして今まで俺がバインの音楽にハマれなかったのかが分かった。
Mr.Childrenに似てるからだ。
こう言うと語弊が色々あるのでちゃんと解説したい。まず俺は重度のスピッツオタクだ。ミスチルが嫌いという訳ではないが、桜井和寿の絵は踏めても草野マサムネの絵は踏めないタイプの人間だ。それが影響して、俺がメインで聴いてるバンドの多くがスピッツの傘下だったりもする（木下兄貴とか）。そして、バインとミスチルの音楽性が根本的に違うのも分かっている。自分がバインとミスチルの共通項として感じたのは「力強さ」だ。スピッツが「弱さ」に重点を置いているのに対し、ミスチルの歌詞は「強さ」を纏っているなとずっと思っている。そしてバインもポジティブなフレーズが多いという訳ではないが、歌詞の根元にあるのは「弱さ」ではなく「強さ」だなと感じたのだ。これはサウンドと結びついているところもあるのかもしれない。
あとバインの歌詞、割と高い頻度で「何？」と感じるフレーズがある。奇を衒っている訳ではないのだろうが、それでも「解釈とかそういう以前にマジでこれはどういう意図なんだ」っていうフレーズが結構多くてビックリした。そしてサウンドもはっきり言ってマジで意味が分からない。前衛的ではないし、「迫力のあるオルタナティブロックサウンド」という感想で片付ければそれまでなのかもしれないが、明らかに他のバンドと違う異彩を放っていると感じたのだ。絶対に一回聴いただけで分かった気にはなれない音楽だし、バインに「理解した」なんて言葉は使えないと思う。この記事のタイトルで「判った」なんて言っちゃったのが恥ずかしい。
これ以上バインの話をしようとしても、まだ氷山の一角しか聴けてない自分には話せないことだらけだと思うし、それはバインへのリスペクトが足らないと思ったので、とりあえず今日はこの辺りで。こないだブックオフ行ったら「Here」が330円だったはずなので今度買う。なんならちょっと高い最近のアルバムも買う。知ろう。バインのことを。
あざす