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佐柳島旅行記:~猫を求めて香川まで~
こんにちは。お久しぶりです!盆も正月もハロウィンもサメ映画を見続ける鮫サメ子でございます🦈🦈
今回は青春18きっぷを使って、佐柳島へ行ってきました。佐柳島は、瀬戸内海に浮かぶ小さな島で、面積は約1.8平方キロメートル、人口は60人ほどで、現在70匹の猫が暮らしていることで有名です。神戸から多度津駅まで電車で移動し、そこから多度津港まで徒歩で約20分かけました。着いたのはフェリーの時間の1時間程前の13時頃。
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近隣にお住まいの方以外は、6時55時分の船に乗るのは不可能ですので、実質船は9時と14時の2本ということになります。16時の船に乗ると、島で一泊しないといけません。
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多度津港はとても小さな港で、待合所はあることはあるのですが、クーラーも効いて無くて地獄でした。近くの喫茶店を探し出し、そこで休憩。
多度津港からは高速船に乗って、約50分で佐柳島に到着です。途中、高見島にも寄ります
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すごく小さな船でした。定員20名ほどじゃないでしょうか?
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ついに到着。さっそく待合所に猫ちゃんがいっぱいいました(^_^;)
暑さのためか全員グロッキー状態。
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佐柳島は南北縦長の形をしていて、北側の長崎港あたりにはほとんど猫がいません。南側の本浦に集中していて、猫目当ての人は是非参考にしてください。
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海岸線の道はこんな感じ。猫島以外も何ヶ所か離島は行きましたが、大体こういう感じの道ですね。ただ他の島と違うのはちょっと歩くと猫と遭遇することです
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前回訪れた青島は、まるで別世界のような島でした。コンビニも商店も自動販売機さえも存在しない。さらに島内はコーンで仕切られており、まるで島民と観光客が別々の世界に住んでいるかのようでした。
しかし、佐柳島は違いました。自動販売機はないものの、カフェやホテルは存在します。そして、島の中心には「ネコノシマホステル」という場所があります。ここはカフェも併設されており、オーナーは非常に若く、30代前半くらいの方でした。愛想も抜群で、まるで心が躍るような印象を与えてくれました。
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店内には他のお客さんがいたため、撮影は控えましたが、内装はとても洗練されており、過ごしやすい雰囲気でした。猫との交流に少し疲れた時、リラックスできる場所としておすすめです。
出会った猫たち
猫島の猫たちは全てが人懐っこくはありません。特に本浦港周辺の猫は人に慣れていて、膝の上に乗ってくる子もいます。しかし、少し離れると警戒心が強い猫も多く、これは普段私たちが見る野良猫と変わらない様子です。愛媛の青島でも同じような状況を経験しました。
例えばこの子達は島で出会った猫の中で一番小さい子猫でしたが、ずっと私の方を警戒して見てきました。なので道を挟んで望遠で撮影してます。ちょっと近づくとすぐ逃げちゃいました。
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かと思えば、人懐っこいというよりは、むしろ厚かましい猫ちゃんもちらほら。この子は、私が堤防に座っていると、さっと隣に座り込み、「餌をよこせ」とばかりにせがんできました(笑)
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もちろん逃げてもついてきます。おそらく数分はストーキングされました(笑)おそらくリュックを持った人間は餌をくれると知っているのでしょう
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そして猫島の猫はペットの猫と違って目つきが鋭い!まるで幾多の修羅場をくぐり抜けた暗殺者のような目をしています(笑)
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そしてまるで、モデルのようにカメラの前でポーズを取る猫ちゃんもいます。勝手にモデル猫と呼んでます
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実は歴史ある島
さて、佐柳島の魅力は猫ばかりではありません。実は歴史ある島なのです。最後にそれに触れていきたいと思います。
島の名前の由来ですが、室町時代の第3代将軍・足利義満が厳島神社に参詣する途中、この島に強風で避難したときに、風が和らいだことから「早凪(はやなぎ)」と呼んだのが変化したという説があります。早凪という名前は、この島の穏やかな雰囲気にぴったりですね。
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一休さんの将軍様ですね
次に、島の始まりですが、豊臣秀吉の時代に制定された人名制(にんみょうせい)という制度で、高見島から7人の人名が本浦集落に移り住んだことが最初だと言われています。人名制とは、農民や漁民などの身分の低い人々を戦争や災害などで人口が減った地域に移住させる制度でした。その後、長崎集落には広島県や福山・笠岡諸島の真鍋島から移住してきた人々が加わりました。
幕末期には、この島から歴史上有名な人物が出ました。それは、佐柳高次(さなぎこうじ)という人です。佐柳高次は、1860年に渡米した遣米使節の随伴艦「咸臨丸(かんりんまる)」に水夫として乗り組み、太平洋を横断しました。帰国後は小笠原諸島へ開拓調査で渡航し、その後は坂本龍馬率いる海援隊の一員となりました。佐柳高次は、「いろは丸沈没事件」などに参加しました。「いろは丸沈没事件」とは、1867年に海援隊が所有していた蒸気船「いろは丸」が幕府軍艦「開陽丸」と衝突して沈没した事件です。佐柳高次は、坂本龍馬の右腕で明治維新の立役者の一人と言えるでしょう。
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そして佐柳島は「両墓制」という風習を現在でも受け継がれてる珍しい場所です。これは、遺体を埋葬するための墓と、家族が参拝するための墓の2つを持つというもの。かつては土葬が主流だった日本で、今は火葬が一般的になり、この「両墓制」は少なくなってきました。でも、佐柳島ではこの伝統が今も守られているんですよ。
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さて、皆様いかがだったでしょうか?佐柳島は小さいながらもまだまだ魅力あふれる場所です。猫ちゃんに少し疲れたなら、島を散策し歴史を堪能するのも良いと思います。
最後に、佐柳島には自動販売機や雑貨店がありません。なのでペットボトルや軽食は自分で持っていったほうが良いでしょう。そして自分で出したゴミは必ず持ち帰りましょう。そして素晴らしい猫ライフを楽しんでください。
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それでは皆様、シャークと共にあれ(May the Shark be with you)🦈🦈