2024に出会った曲10+10


2024リリース10曲

①Louis Cole, Metropole Orkest, Jules Buckley「Life」

ルイスコールとオランダのメトロポールオーケストラがコラボしたアルバム「nothing」から1曲。ウワモノがオーケストラになっても自分の好きなことをしまくっていて本当にありがとうございます。最後のサックスソロまで見逃せない。

②Louis Cole, Metropole Orkest, Jules Buckley「These Dreams are Killing Me」

同じアルバムからもう1曲持って来たっていい。だって好きなんだから。コードの変化に合わせて少しずつ通る音を変えていくストリングスのリフが気持ち良すぎる。三連符なんですよね。

③Anatole Muster, Louis Cole「Auntie Mabel」

アコーディオン奏者Anatole Musterとルイスコールのコラボ。またルイスコールじゃないか。アコーディオンってなんか平和な気持ちになる。frutiger aero感のあるジャケットも良き。


④DEZOLVE「Big Dipper」

DEZOLVEが長いフュージョンをやってくれて僕は本当にうれしいです。曲の構成が練られていて、ムズゾーンと分かりやすいゾーン、アップテンポとスローテンポがちょうどいいバランスで来るので、長いけど全然通しで聞ける。

⑤Peela「Notbad」

フィンランドのバンドPeelaの3rdアルバム。変拍子なフュージョン。メロディーが通っていてとても聞きやすいです。若いバンドらしいのでこれからにも期待です。


⑥voljum「buchanan nights」

klkklから勧められたvoljumの新譜から。かなりハード目なジャズ・フュージョンでスリリングでした。リードの音がPat Metheny Groupっぽくて嬉しい。後半ビートが激しくなってめちゃ楽しい。

⑦Rin Jeon ~ mellorine「GS-SMP Go Go!」

RolandのSound Canvas縛りのコンピレーションから。そのコンセプトだけでありがたい。チープでかわいい音源モジュールの音とフュージョンの相性は抜群。メロディーが完璧すぎてやばい。

⑧Andy Loebs「Monkey Videos」

実験的な電子音楽を扱うOrenge Milk RecordsからAndy Loebsの新譜が出た。スッカスカでチープな音色が緻密に並べられて面白いビートになっている。pure midi感もある。

⑨北村蕗「eclipse」

2003年生まれ、山形県出身の北村蕗による歌もの。これはやばい。全てをやろうとしている。まさにフュージョン。メロディーにも強度がある。音楽って自由だなと感じさせてくれる1曲。


⑩市川空「われわれのしま」

ジャズな歌もの。イントロだけでジャズ人間であることが分かる。本当にありがとうございます。今後も楽しみです。たまにボーカルにフランジャーみたいなのがかかって面白い。

2024年に出会った10曲

①Pat Metheny Group「Have You Heard」

2024年はフュージョンのなんとなくの歴史を理解しようとして、その中で一番気に入ったのがパットメセニーグループでした。楽しい主題からソロがどんどん盛り上がって主題に帰ってくる、まとまっていて聞きやすいです。

②Lee Retourner「Is It You」

こちらもフュージョンを調べる中で見つけた曲。デカいAOR。リーリトナーは杏里の旦那さんだったらしいです。

③The Brothers Johnson「Sunlight」

喫茶店でかかっていてよかったのでシャザムしました。80年代R&Bの良いところが詰まっていると思います。

④野口文「bottoⅠ」

少ない音数でかなり自由な感じに進んでいくがアイコニックな音を挟みつつ決める所は決める。ガチすぎる。

⑤増田義基「息切れ」

東京藝術大学音楽環境創造科卒らしいです。本当に面白い。電子音とアコースティックな音がうまいぐあいに共存しています。

⑥食品まつり a.k.a foodman「Yasuragi」

2024ずっと気になっていたのが食品まつりでした。ディープな音楽でありながら非常に門戸が開かれていてたぶん子どもでも理解できる。愉快ですがこれをやろうとしてもなかなかうまくいかない気がします。

⑦Aili Järvelä, Sointi Jazz Orchestra「Unituuli tuivertaa」

最初にイントロがあります。ボーカルもオーケストラもフィンランドらしいので歌も多分フィンランド語だと思うのですが、独特な響きがあって面白いです。サビでデカくなりgood。

⑧スティーヴ・ライヒ「Section Ⅰ」

ミニマルミュージックが気になりだして特にスティーヴライヒを聞いていました。陶酔感があります。打ち込みでもできないかなあとか考えていました。

⑨長谷川白紙「キュー」

これを聞いた後でYMOのカバーだと知ったので原曲を聞くと、これより遅くて機械的で大胆なコードの動きもない、それはそれでかっこいいアレンジなのですが、それがすごくカラフルで拍子もとりにくい曲になっていてすげえなと思いました。シンセの音とクラップの入れ方が好きです。

⑩吉田美奈子「愛は思うまま」

2024はシティポップをそこまで探さなかったですが、これはコード進行がお洒落でストリングスがデカくて良かったです。フランスジョリのCome to Meを思い出しました。ボーカルの質感もめちゃくちゃ良いです。

まとめ

2024は自分の中でフュージョンの年でした。コード進行や拍子は少し難しいけどメロディーラインは追いやすい、という条件を掘り下げていったところにフュージョンがあり、すべてのフュージョンがそれに当てはまるわけではないがたしかに欲しているものに出会う確率が高いと思いました。と同時に、フュージョンには様々な文脈があって、そもそもジャズに色んなものを取り込もうとしたのが始まりらしいし、曲の複雑さにも幅があるし、コミュニケーションが難しいジャンルだと感じましたが、自分は自分が好きなフュージョンを探して、自分が思うフュージョンをやっていきたいと思います。基本的に生演奏のジャンルですが、自分は演奏技術も乏しく極める気もないので、打ち込みベースでフュージョン的なことができないかと考えていました。こればっかりは自分のスタイルを確立しないとどうしようもない気がしています。

サウンド面ではrolandのSC88やDX7など、チップチューンからは進んだが今考えるとチープなプリセットの音色、PS1やnintendo64、カラオケ音源やスーパーマーケットのbgmみたいな音の面白さにハマり、そこらへんも探していました。自分の曲に使いたいと思う具体的な音が見つかり、希望を感じています。

という感じで2024のまとめとします。気にかけていただいている方々、いつもありがとうございます。2025もよろしくお願いします。


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