F12021シーズン開幕直前 シーズン予想
いよいよ26日。2021シーズンのF1グランプリが開幕します。
今日は、開幕前日ということで
各チームの新車や短い期間でしたがプレシーズンのテストから、現時点でのチームの順位を予想してみたいと思います。
おさらい、昨年の順位
今年の強さを予想する上で、まずは昨年の順位を振り返ってみましょう。
昨年の結果から、各チーム間の速さをイメージして配置してみました。
今年のマシンは、昨年のマシンから構造的なアップデートはほぼ1ヶ所に限定されているので、全チーム昨年のマシンがベースとなります。
コンストラクターズポイントとしてはメルセデス(573P)の圧勝で幕を閉じた2020シーズン。
レッドブルがシーズン中にも開発を続けたこともあり、最終戦では大分『近い位置』まで来たのではないか?と思われています。
最終戦のアブダビGPではレッドブルが優勝していますが、これはメルセデスがパワーユニットの出力を抑えていたとも言われていたり、開幕から大きなアップデートを殆ど行ってこなかったので、そのまま「追いついた」とは見られない状況です。
セカンド集団には、マクラーレン、レーシングポイント、ルノーの3チーム。結果はマクラーレン(202P)がレーシングポイント(195P)を抑えて3位を獲得しましたが、この2チームの実力は僅差。
少し遅れて、大きく失敗したフェラーリとアルファタウリが続いている形でしたね。
2021年本家F1の実力予想
面白いことに2021シーズンはF1公式が順位予想を発表しました。
公式の実力予想はこちら
10位:ハース(前年9位)
9位:ウィリアムズ(前年10位)
最下位争いはハースとウィリアムズが逆転
8位 :アルファ・ロメオ(前年8位)
7位:アストンマーティン(前年4位)
昨年4位だったレーシングポイント改めアストンマーティンが7位に陥落すると予想。
6位 :アルファタウリ(前年7位)
5位 :フェラーリ(前年6位)
順当に一つづつ繰り上がってます
4位 :アルピーヌ(前年5位)
3位 :マクラーレン(前年3位)
テストでも速さを見せていたマクラーレンが3位と予想
注目のTOP予想は!?
2位 :メルセデス(前年1位)
1位:レッドブル(前年2位)
F1公式は、テストのタイムやドライバーのインタビューの結果からレッドブルの優勢を予測。面白いですね!
2021シーズン僕の予想
巻末にも改めて記載しますが、あくまでも個人の予想です。
皆さんが「なるほど~」とか「そんなことねぇよ!」とか「分かって無いなぁ」など。明日開幕するF1に対して少しでもワクワクしていただくきっかけになればと思ってます。
では。
10位:ハース (前年9位/F1公式予想10位)
好材料:昨年大きな不振要素だったフェラーリパワーユニットの改善
POV:アンダーアーマーのロゴが記載されている唯一のF1マシン。更にアンダーアーマーのアスリートでもあり、レジェンドの血を継ぐミック・シューマッハ選手のF1デビューチームとなるハース。
もちろん応援しますし、ミックには良い走りをしてもらいたいと思います。
だた冷静に見ると、昨年型から殆どアップデートがないマシンと、シーズン中にも開発は殆ど行わずレギュレーションの大きく変わる来年のマシン開発にリソースを投入することが明言されていますので厳しいと思います。
唯一の期待はフェラーリがパワーユニットをどれだけ改善できたか。
9位:ウィリアムズ (前年10位/F1公式予想9位)
好材料:メルセデスパワーユニットの進化、マシン後方のアップデート
POV:ウィリアムズはおそらくコストも大きくはかけられない中で、今年のレギュレーション変更によって失われたダウンフォースを補うべく必要なアップデートを行ってきています。テスト中のタイムを見ても特にロングランでは好タイムを安定して出していたので今年は最下位に沈みっぱなしという状況にはならないのではないかと思っています。
8位:アルファロメオ(前年8位/F1公式予想8位)
好材料:フロントノーズのアップデート
POV:トークンを使って、ノーズの形状を細型ノーズにアップデート。フロントノーズ脇からいかに多くの気流を取り込み、整流した状態でマシン後方に流せるかどうかは、メルセデスが作り上げた近年のF1に置ける重要なポイント。
ただし、ノーズは衝撃吸収構造物。細くしながらも、衝突検索を通過しないとならないので開発には多くのリソースがかかります。
アルファロメオはこの重要なポイントをしっかり開発出来ているのは大きなプラス。プレシーズンテストでも特にロングランで、本家フェラーリと遜色ないのでは?と思うくらいのタイムを出していたので、ノーズが与える影響がとても大きいことが分かる。
セットアップが決まれば中段の争いに顔を出せるレースもあるのではないでしょうか。
7位:フェラーリ(前年6位/F1公式予想5位)
好材料:パワーユニットのアップデート
POV:テストを見る限りパワーユニット自体の出力は酷かった昨年からは改善されていると思われる。ただ。アルファロメオとは異なり開発トークンはノーズに使わずにマシン後方、サイドポッドから後半までの形状を大きくアップデート。特にフロアの上の空間を大きくとるための、内部の構造変更にトークンを使用したと思われます。
テストでは、実際にどれだけの出力を出していたのか、燃料を積んでいたのかを伺い知ることが出来ないけれど、ロングランでも後ろを走るアルファロメオを引き離せなかったり・・・。正直今年も心配です。
6位:アルファタウリ(前年7位/F1公式予想6位)
好材料:ホンダパワーユニットのアップデート、フロントのアップデート
POV:まず、AT01からフロントノーズを細型へアップデート。アルファロメオ同様に現代のF1のトレンドとして重要な要素であるフロントノーズに手を入れられている点、ホンダのパワーユニットのパワー的の改善とエネルギデプロイメント切れの改善が見られていること。昨年から正常にプラスαの速さを手に入れていることは間違いない。
フロントノーズに手を入れなかったフェラーリとの相対ではアルファタウリの方が進化しているのではないかと思います。期待も込めて☆
5位:アルピーヌ(前年5位/F1公式予想4位)
好材料:独創的なマシン後半の構造
POV:正直ルノー改めアルピーヌに関しては正直予想がしにくい。テストのタイムを見る限りは4位でも良いかなぁと思うのですが・・・。
同じパワーユニットを積んでいるチームが居ないので、パワーユニットの進化の具合が正直わかりにくいんですね。上にも下にも行く可能性が高いかと。マシン後半の作りは他チームのコンセプトとはかなり違うアプローチに
なっていて、マシンの上下の気流をばっつり分けているという印象。
とはいえ、昨年既に細型ノーズを採用していることもあり、パワーユニットや周辺のレイアウトを構造を大きく変更させてチャレンジしてきている部分。正常に進化してくると予想します。ここが当たれば躍進も期待できる。
4位:マクラーレン(前年3位/F1公式予想3位)
好材料:メルセデスパワーユニットへの換装、ジェームス・キー
POV:テストのタイムなどを見ていると正直相当速そうですよね。流石ジェームス・キー。トロロッソ時代にもフェラーリからルノー、ルノーからホンダと超短期間でパワーユニットの変更を経験してきた経験値が活かされているのでしょう。そのうえで、昨年既に実現していた細型ノーズ周りを進化させつつ、マシン後半にもしっかり手を入れているあたり。今年のマクラーレンは本当に速いと思います。
3位:アストンマーティン(前年4位/F1公式予想7位)
今回のテストで実力を掴むことが出来なかったチームがアストンマーティンじゃないでしょうか。ブースト圧の低下やギアボックスのトラブルでまともに集会を重ねることが出来なかったアストンマーティン。
ただ、このトラブルの出方がメルセデスと同じである点がとても興味深い。
アストンマーティンは今年、昨年型のメルセデス製のギアボックスを搭載している。メルセデスも初日にギアボックスのトラブルに見舞われている。
前年モデル、今年モデル。両方にギアボックストラブルが出ていることからも構造的な欠陥ではなく何かしらの制御系にトラブルが出ているものと思われる。
これは、昨年と制御以上に新たな制御にチャレンジしようとしていることと考えることが出来る。
次に、ブースト圧の低下に関して。メルセデスのパワーユニットを搭載する4チーム。今シーズンメルセデスがタービンに革新的な何かを投入してきているという噂の通り、メルセデスとアストンマーティンのエンジンカバーには大きなバルジが見られています。
メルセデスは当然ながら、昨年からメルセデスと近い距離にいるアストンマーティンもかなり早い段階から今年のメルセデスのパワーユニットについて理解していたと思われる。そこで必要なバルジを作ってまで他の部分を締め上げるようなタイトな構造にすることが出来ていると思われる。
想像でしかないけれど、この部分以外をタイトにしたことがタービンに対して何らかの影響を与えていたと考えられる。
ここには大きな不安を感じるが、逆に言えば不安要素はこの問題くらい。
昨年大きなチャレンジで、マシンのコンセプトをメルセデス型に変更したため、今年はそのコンセプトを煮詰めることで確実にマシンとしての性能は上がっていると思われる。メルセデスは間違いなく開幕までにこの部分の解決方法を見つけてくるはずなので、テストの結果以上にアストンマーティンは速いと思う。当然ベッテルのドライバーとしてのスキルもチームにとっては追い風になることは間違いない。
2位:レッドブル(前年2位/F1公式予想1位)
「えぇぇぇぇ」という声が聞こえてきそうですが。
今のところ1位と限りなく近いところにいると思われるのがレッドブル。
昨年一年間かけて発見した課題に対してストレートにアプローチして進化してきている凄みも凄いし、心臓部分であるホンダのパワーユニットがラストシーズンである今年相当進化していることが分かりますね。
「カムシャフトのレイアウトを大幅にコンパクトにして、下に、地面に近い方に下ろしてきました。これでバルブ挟み角なども全部変わってきますので、燃焼室の形状を大きく変えることが目的なのですが、コンパクトになり、重心も下がり、カムシャフトの上の空気の流れ、このあたりの自由度も増しています。また、片バンク3つあるシリンダーに関しても、シリンダーとシリンダーの距離を縮めてコンパクトにしています。まったくの新作といっていいものになりますね」-ホンダのPU開発総責任者 浅木氏
パワーユニットで現状どれくらいのパワーが上がったのかを知るすべはないけれど、新しい燃焼コンセプトに変えたことで少なくとも昨年型以上にパワーが出ていることは間違いない。そして昨年メルセデスと大きな溝をあけられていたと言われているデプロイメント切れの解消。タービンを回して得られるエネルギーが、加速の途中で切れてしまわないようになったことが、タイムにも大きく影響を及ぼしているはず。
テストを通して常に非常に速いタイムで走っていたし、今年は何と言ってもペレスが加入。やっと2台体制でメルセデスに挑むことが可能になったといえると思う。
1位:メルセデス(前年1位/F1公式予想2位)
プレシーズンテストでは散々に言われているメルセデス。
実際、マシンの挙動が非常に不安定でマシン後半のダウンフォース削減の影響をうまく解消できていないように見える。ここに関しては、昨年のレッドブルが修正に結局1シーズンを費やしてしまったことからも、原因次第では厳しい戦いになる可能性は高い。
また、アストンマーティン同様にギアボックスのトラブルや新開発のタービン部分に問題が起こっていることなどパッと見ると今年は厳しいのでは?と思う部分もあることは確か。
それでもなお、なぜ1位を予想するのか?彼らの問題把握の能力と昨年一年間の開発期間がその理由に当たる。
昨年、圧倒的な速さでグランプリを駆け抜けたW11。シーズン当初から殆ど追加開発を行わず、今年のマシンにリソースを投入してきている。
その過程でしっかりとあらゆる可能性を把握しているものと思われるので
テストでの不具合もおそらく開幕戦までにはしっかりと原因を見つけてくるのではないかと思っています。
また、テストではエンジンの回転にキャップをかけている様子も見られるなど、出力を落として走行している節が見られた。
実際、「GPSデータからは、アタックを行った週の翌週に始めたロングランのタイミングでエンジンの出力を上げていた。」とフェルスタッペンが冷静に語るほど、メルセデスは新設計のパワーユニットを限界まで使い倒さずに冷静にデータを収集していたことが分かる。
昨年もテストではレッドブルが速かったのに、開幕までにその差を逆転させてくる当たり、彼らの「状況を把握する能力」「相手の力を知る能力」そして「正しい課題を見つけ、間違えることなく解決することが出来る能力」
決して運だけではここまで強いチームは出来ないので、必ず不具合を解消してくると思います。
とはいえ、レッドブルのマシンの進化、ホンダのパワーユニットの進化。
そして初めて、2台対2台で戦えること。
もう昨年のようにメルセデスの独走になることは無いと期待して、明日の開幕を楽しみにしましょう。
個人的な分析と予想からの今年の勢力図はこちら。当たるかな?
最後に
まずもって、これらの予想をしたところで誰かが得をするわけでもありません。そして予想が当たろうが外れようがSHOW MUST GO ON. F1はそのまま動いていきます。
なぜ、わざわざこんな予想をしてそれを書き留めるかというと。
マーケティングという仕事がら、というと言い訳になっちゃうけど、これは僕の生き方そのもので、何かしら物事が始まる前に、様々なデータや目の前で起こっていることに無理やりでも理屈と理由を付けて未来を予想する。
そして結果を見る。何が外れた原因なのかをまた考える。
癖ですね。
そして、知人にも散々F1の面白さを話している中
少しでも楽しむヒントを上げられたらなぁと。
さてさて。
泣いても笑っても明日開幕。
楽しみましょう。
今日はここまで!!
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