-オンリーワンよりナンバーワンになりたい-
No.1にならなくてもいい もともと特別なOnly one
今では名前を言うのも憚られるが、あるシンガーソングライターの歌で一躍大ヒットとなった歌の一節だ。
この歌詞に勇気づけられた人、気付きを与えられた人は多い。
一番にこだわらなくても、人それぞれ輝いているからって。
それでも私は、オンリーワンよりナンバーワンになりたい。
私は、これまで1番になったことがない。
クラスにはいつも天才とか秀才とか呼ばれる人がいたし、中学から私立に進んだりなんかしたから、以降、余計トップなんて見えなくなった。
小さい頃から身長は高かった方だけど、いつも私の前後には誰かいたし、それは出席番号が割り振られる大学まで続いた。
書道を長く続けていて、所属する書道会の中では結構表彰されていたけど、それでも常に私の上には名前があった。
初恋の相手は、私ではない地元の女で童貞から脱したし、私ではない他の女と結婚してしまった。
私の初婚相手は、私が再婚相手だった。
大好きになる相手にとって、私はいつも2番目以下だ。
ナンバーワンになれないのにオンリーワンになれるわけがない。
オンリーワンになれないならナンバーワンになりたい。
マッチングアプリや出会い系では、当たり前のように既婚者が遊び相手を募集している。
「既婚なので理解のある方」
「既婚ですが、ゆるく遊びませんか」
「既婚者です。身バレしたくないので顔写真は個別で」
独身証明書を登録条件にしてほしいわ。
でも無料だから仕方ない。
中身のない会話とコーヒー代くらいで都合のいい相手が探せるんだ。
なんとも便利なツールだろう。
まぁ自らプロフに記載しているヤツはいい。
同じ目的の人が右スワイプすればいいだけだから。
でも既婚であることを記載していないヤツの気が知れぬ。
やり取りの中で既婚か確認をすると
「既婚ですが大丈夫ですか?」
大丈夫なわけがないっ!!!
このやり取りの時間が無駄だから、既婚ならそうと先に言っておいてもらえます?
即左スワイプしますんで!
2番目以下なんて興味ないんだよ。
ん?
バツイチであることを記載していないのは問題ですか?
私に幸あれ。