Zoom演劇「12人の優しい日本人を読む会」が何故面白かったのか考察してみた
2020年5月6日(水)に生配信された「12人の優しい日本人を読む会」。
これ、本当に面白かった!
観終わったあと余韻に浸りながら、Zoom演劇の一つの答えに近いのでは?と感じたくらいです。(生意気にもほどがありますが・・・)
そこで、なぜそこまで面白く感じたのかを真剣に考えてみました。
その考えた結果、出てきた答えをnoteにまとめてみます。
「12人の優しい日本人を読む会」が面白い理由は3つ
結論から言ってしまえば、面白かった理由として挙げられるのは以下の3つです。
・そもそもの話が面白い
・会議劇だからZoomに合う
・12人全員の表情が常に見える
それぞれ詳しく説明していきます。
理由1:そもそもの話が面白い
まず一つ目の理由は、かなり当たり前のところから。
「12人の優しい日本人」は多くの人が知ってる通り、そもそもの話が面白い。
だから、Zoomでやっても面白い。
と、これだけだと当たり前過ぎるので、少し掘り下げます。
「12人の優しい日本人を読む会」もそうですが、Zoomでの演劇では、役者の動きがほとんどありません。
その為、通常の舞台での演劇より更に、話そのものの質が際立ち、重要になってきます。
いつでも視聴をやめられる形態での公演ながら、前編後編合わせて2時間もの長い時間、1万人以上の人を釘付けにした「12人の優しい日本人」の話の面白さはさすがと言えます。
理由2:会議劇だからZoomに合う
2つ目の理由は、演劇のジャンルです。
「12人の優しい日本人」は陪審員が会議室で話し合う話です。会議を描いた劇、要は会議劇。
一方、ZoomはそもそもWeb会議の為の会議ツール。
会議劇を会議ツールで行う為、他のジャンルの演劇よりもZoomに合い、違和感が少なく済みます。
Web上で見つけた「12人の優しい日本人を読む会」の感想でこんな事を言ってる人がいました。
「Web裁判員システム、実際にいけそうだし、将来的にはあり得そう」
実際にありそうと思わす程、違和感なくZoomに合っていた事も、面白かった大きな理由と考えられます。
理由3:12人全員の表情が常に見える
3つ目の理由は演者12人の表情が常に画面に映し出されていること。
舞台でも映画でも、12人の表情を正面からアップで常に見れる事はありません。
しかし、Zoomは違います。常に12人の顔がアップで映されてるので、好きなタイミングで好きな演者の表情をチェックできます。
誰かと誰かが意見をぶつけ合ってるとき、他の人はどんな表情で聞いてるのか?どんな反応をしてるのか?自由に見れるわけです。
例えば、「無罪派だった人が別の2人の討論を聞き、有罪派に心変わりする瞬間の表情」とかをしっかり見れます。
これ、舞台や映画には無い、Zoomだかこその大きな利点です。
特に「12人の優しい日本人」は12人の個性がしっかり描かれているだけに、この利点が大きく生き、面白く感じさせてくれてるのだと考えられます。
まとめ
「12人の優しい日本人を読む会」が面白かった理由を考察してみました。
・そもそもの話が面白い
・会議劇だからZoomに合う
・12人全員の表情が常に見える
思いっきり個人的な考察で恐縮ですが、いかがでしたでしょうか?
「12人の優しい日本人を読む会」はZoom演劇の王道とも言えるシンプルな形で作られていて、それでもしっかり面白い。これからZoom演劇を作る人には良い見本になる作品だと思います。
また、以前考察した劇団Zooooom!は、Zoomでの見せ方が180度違うので、そちらも見てみると両極端で面白いと思います。
以上、最後までお読み頂きありがとうございました。
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