見出し画像

【短編小説】シスター

ここは教会。私はシスター。
「ヤッホー! 元気にしてた? 今日はね、いいものを持ってきたんだー」
「いいもの?」
「これ!」
そう言って取り出したのは、一冊の本だった。
「絵本ですか?」
「うん。とっても面白いから読んでみてよ」
「ありがとうございます。早速読ませていただきますね」
受け取った絵本を胸に抱えてお礼を言う。
すると彼女は嬉しそうに微笑んでくれた。
あぁ、癒される……。
彼女の笑顔を見ると、なんだか心が洗われるようだわ。
さっきまでの荒んでいた気持ちが嘘のように消えていく。
やっぱりこの子は天使なんじゃないかしら。
「じゃあそろそろ帰るね。また来るから!」
「はい、待っています」
バイバーイと言って手を振る彼女に手を振り返す。
彼女が帰っていった後、私は貰った絵本を開いた。
「……あら?」
そしてすぐに気付く。
これは子供向けじゃない。
だってそこには―――。
『シスターの弱点』
そんなタイトルで書かれていたからだ。……あの子ったら。
私のことを見て楽しむつもりね。
まったくもう……。
でも、いいでしょう。
私も貴女のことを観察していますからね。
覚悟しておきなさい。
ふふっ。

あとがき

本文は「AIのべりすと」で作成、挿絵は「Stable Diffusion」の「ACertainThing」で作成しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?