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【短編小説】ニット帽の少女

ニット帽をかぶった女の子が、にっこり笑って手をあげた。
「お久しぶりです」
「ひさびさに会えてうれしいよ。元気だった?」
「はい、なんとかやってます」
「今日はどうしたの? 」
「いえ、ちょっと用事があって……。それより、先生こそどうしてこんなところへ来たんですか?」
「うん、まあ、いろいろあってね」
僕は曖昧に答えた。
そして、「そっちはどうして?」と聞き返した。
「私は……」
彼女は少し迷うような表情を見せたあと、こう言った。
「先生を捜してました」
「僕を……?」
意外な言葉に僕は驚いた。
「ええ、どうしても先生に会いたくなって」
「どうしてまた……」
「理由なんてありません」
そう言って少女は笑った。その笑顔を見て僕は胸が締めつけられる思いになった。なぜだかわからないけれど、ひどく懐かしかったのだ。
「とりあえず、お茶でも飲みながら話さないかい?」
僕はそう提案した。
「はい!」
少女は弾んだ声で返事をした。

あとがき

本文は「AIのべりすと」で作成、挿絵は「Stable Diffusion」の「ACertainThing」で作成しています。

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