【短編小説】メイドの土産

「これ、お土産です」
「……ん？ ああ、ありがとう。気を遣わなくていいのに」
「いえいえ、いつもお世話になってますからね」
「そんなことはないけど……。でも、ありがたく頂戴するよ」
「はい！ 冥途の土産です！」
「え？」
「冗談ですよ。メイドの土産です。私、メイドですし」
「そうだったな……」
「まあ、召し上がってください」
「うん、いただきます」
「……騙されたわね」
「え？」
「毒入りよ」
「…………」
「さようなら」
「うわぁ！」
「きゃっ！？嘘よ。びっくりした？」
「もう、やめてくれよ……」
「ふふふ」
「あれ？ これって……手作り？」
「そ、そうだけど……」
「へぇー、すごいな。とても美味しいよ」
「そ、そうかしら……？ 良かった……」
「うん、本当に美味しい」
「あ、あの……ご主人様……その、また作ってきてもいいかしら？」
「もちろんだよ。楽しみにしてる」
「と思わせて……死ね！」
「ぎゃああああああ！！！やっぱり死ぬの！？」
「ふふ、冥途の土産です♪」
……
「あれ？ 夢か……」
「おはようございます。ご主人様」
「おはよう、エルナさん」
「今日はいい天気ですね」
「そうだね」
「これ、お土産です」
俺のスキル『予知夢』で見た通りだ。
俺はエルナさんのお土産を受け取る。
そして、俺はそれを食べた後に……死んだ。
俺はエルナさんに殺されるのだ。
だが、今回は大丈夫だろう。
「と思わせて……死ね！」
あれ？冥途の土産のパターンじゃないのか？ 展開がおかしいぞ……。
しかし、いつの間にか手に持っていたナイフが俺の喉元に迫っている。
「ぎゃああああああ！！！やっぱり死ぬの！？」
……
「あれ？ 夢か……」
目が覚めると、そこはベッドの上だった。
どうやら、寝ていたようだ。
夢の中で夢を見ていたようだ。
「おはようございます。ご主人様」
隣にはエルナさんがいた。
俺は起き上がる。
う～ん、これは夢か現実か……？

あとがき

本文は「AIのべりすと」で作成、挿絵は「Stable Diffusion」の「ACertainThing」で作成しています。