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【短編小説】振り向いた彼女

彼女は振り向いた。
「……え?」
それは、見たこともないほどに美しい少女だった。
長い黒髪が風に揺れている。透き通るような白い肌と、それに映える真っ赤な唇。切れ長の瞳は、吸い込まれそうなほどの漆黒の輝きを放っている。まるで人形のように整った顔立ちの少女だ。その表情からは感情というものが全く読み取れない。
そして何より目を引くのはその服装である。
真っ白な着物を身に纏い、腰には日本刀を携えていたのだ。
その姿を見た瞬間、俺は確信した。
ああ、こいつは――人間じゃない。
「……お前は」
「私ですか? 私は『雪女』です。ふふっ、あなたのような可愛らしい方とお会いできるなんて光栄ですわ」
そう言って妖艶な笑みを浮かべる彼女を見て、俺は思った。
これは夢か幻だろうか。それとも俺はまだ寝ぼけていて、本当はまだベッドの中なのか。だとしたらさっきまでのあの悪夢は何だったのか……。
そんなことを考えながら呆然とする俺に向かって、彼女は言った。
「ところであなた、お名前は?」
「……あ、えっと……」
「私のことはどうか『ゆきめ』と呼んでくださいね。よろしくお願いします、ゆうすけさん」
これが俺とゆきめの出会いであり、俺の人生を大きく変えることになる物語の始まりでもあった。

あとがき

本文は「AIのべりすと」で作成、挿絵は「Stable Diffusion」の「ACertainThing」で作成しています。

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