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【短編小説】ビビットカラー

俺のスキルは【ビビットカラー】、この世界を華やかにする。
その為に、俺は今ここにいる!
「いやぁー、良い天気だな」
空を見上げると雲一つない青空が広がっていた。
「絶好の冒険日和って感じ?」
俺はそう呟きながら、大きく伸びをした。
今日も一日頑張ろう。
そんな気持ちが湧いて来るような、すがすがしい朝だった。
「よし、スキル発動!」
俺はいつものように【ビビットカラー】を発動する。
目の前が華やかに色ずく。
鮮やかな花々、瑞々しい葉っぱたち、街並みを彩る美しい石畳……。
そのどれもが、鮮やかで美しく見えた。
「うん、今日もいい感じだ」
満足げに微笑む。
だが、その直後――
「何だ!!目が痛い!!」
「なんだこれは!?」
「眩しすぎる!!」
「俺の服が派手すぎる!」
「私の髪色がおかしいわ!!!」
「うおおおおおおおぉぉぉぉっっっっっ!!!!!」
「誰だ!!こんなことをしたのは!」
突然街の人々が騒ぎ出した。
皆一様に悲鳴を上げている。
人々が右往左往しパニック状態になっているようだ。
「みんな!!華やかでいいじゃないか」
俺は慌てて人々を落ち着かせようとする。
「皆さん落ち着いてください!これは僕の仕業です!!」
「なんだと?お前か!!」
「戻せ!!」
「お前、いい加減にしろよ!」
人々は怒りの形相を浮かべてこちらに向かってきた。
まずいな……どうしよう。
このままでは捕まってしまうかもしれない。
俺は逃げることにした。
「ごめんなさい!許して下さい!」
謝りながらも走り続ける。
すると、背後から怒号が響いた。
「待てぇええええ!!!」
怖い怖い怖い怖い! マジでヤバそうだぞ!
「助けてくれぇええええええ!!!」
全力疾走しながら叫ぶ。
だが、誰も俺の声を聞いてくれないようだった。
くそっ! せっかくいい雰囲気になったと思ったのに。
どうしてこうなったんだ……。
とにかく今は逃げるしかない。
俺は必死になって走った。

あとがき

本文は「AIのべりすと」で作成、挿絵は「Stable Diffusion」の「ACertainThing」で作成しています。

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