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【短編小説】花粉症が悪化する中、色彩が変化した話

花粉症の症状は、よりひどくなっているような気がする。
わたしも、そろそろ本格的に春だなぁと思い始めた三月の終わり頃だったと思う。
その日は朝から、どんよりとした曇り空で、雨が降ったりやんだりしていた。
昼過ぎになって小降りになったとき、わたしはベランダに出てみた。
雨に濡れた庭には、色とりどりの花が咲き乱れている。
このところ気温が高いせいか、花たちが元気いっぱいだ。
でも、そんな花たちの姿を見ていて、ふと気づいたことがあった。
それは、いつもなら鮮やかな色彩を映し出しているはずの、わたしの目の色の変化である。
以前は、目に入るものすべてが色鮮やかに見えるように感じていたけれど、最近はそうではないのだ。
目に入ってくる景色の色彩は、以前に比べてかなり淡くなっているようだった。
もちろん、完全に白黒になっているわけではないけど、以前のように鮮やかさはない。
そして、そのことを自覚して一番最初に思ったことは……。
(あー、これはいよいよヤバいかもしれない)
ということだ。
なんというか、このままでは確実に視力が低下していく予感がある。
それにしても、ここ最近の急激な変化は何だろう? 花粉症の薬を飲み始めてから、確かに以前より目が痒くなったり涙が出たりする回数が増えたとは思っていたけど、まさかここまで悪化するとは思っていなかった。
まぁ、それだけ今年の花粉飛散量がハンパないってことなんだろうか……? とにかく、わたしは自分の目を何とかしなければと思った。
だけど、いったいどうすればいいのかわからない。
そこで、とりあえず近所の眼科に行ってみることにした。
ところが、この選択が間違っていた。
というのも、わたしが行った眼科の先生は、いわゆる藪医者で、診察の結果、眼鏡を作るように言われただけだったからだ。
しかも、何度通っても一向によくならず、結局コンタクトレンズを勧められて買うことになったんだけど、これがまた高すぎる! しかも、肝心の目の方は相変わらず悪くなっていく一方だし……。
だから、もう二度とあんな病院に行くもんか……。

本文は「AIのべりすと」で作成、挿絵は「Stable Diffusion」の「ACertainThing」で作成しています。

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