Reverb#59 行かなきゃ知らないことがある、見なきゃわからないことがある。
実際に行ってみて、そしてそこで実際に見る。そうして初めてわかることがあります。
7年前、2016年の10月にとても稀有な体験をしました。それはモナコでの出来事でした。
モナコで開催されるヨットの販売展示会に行くチャンスをゲットしたのです。当時のお客様に「ヨット買いに行こうと思っていて、見に行くんだけど一緒に行く?」と誘って頂いたのです。
ヨットってそんな風に買うの??とまずそこから驚きましたがこんなチャンスは滅多にありません。正直ヨットの展示販売会とは一体。。。?という状態でしたが行ってみることにしました。
そもそもヨットいうものはどう買うものなのか。見当もつきませんでした。聞いたところによると超富裕層がお金を使って買いたい2番目の買い物がヨットなんだそうです。ちなみに1番目は宇宙旅行。
プライベートジェットでは?と思う方がいらっしゃると思いますが、プライベートジェットは「持っていて当たり前」なのでカウントに入らないそうです。どれも、私には全く縁のない世界でした。
この機会は当時勤めていた寿司屋のお客様から頂くことができました。どうして誘ってくださったのか、いまだに理由は明確ではないですがきっと「なんでも見てやろう」的な積極性を面白い、と感じてくださったのだと思います。
展示会がある時のモナコのホテルはハイシーズンに相当します。ホテルの宿泊の値段も天井知らずです。当時の値段で1泊20万円超えのモナコのホテルは私にとってまさに「異世界」だろう!と思っていたのですが(おそらく現在はハイシーズンは更に高騰してると思われます。。)実際に行ってみたらとても小さな部屋で驚いたことを覚えています。
なぜ、行ってみようと思ったのか。それは「皆がやっていないことをしてみよう」と思ったからです。当時は今以上に英語も不自由で日々のお寿司を作ることだけで精一杯でした。そのような状況でお客様からのお誘い。常識的に考えたら「そんな場違いな場所に」と思うかもしれません。でも、私自身は「せっかくだから行ってみよう」と思い、出かけてみました。
ヨットの展示会、今思い出しても本当に異世界でした。パーティーの服のマナーが分からず、その時持っていた一番フォーマルな服を持っていったのですが真の富裕層はとてもカジュアルなんですね。私は正直、その場でとても浮いてしまいました。
ただ皆さん本当に優しかった。パーティーの間、「楽しんでる?」と色々な人に話しかけてもらいました。そして皆様と夜の遊びに行けて楽しかった。
音楽とお酒、食事を挟むとそこに隔たりはなく、
一緒に素晴らしい時間を共有することができましだ た。本当に良い体験でした。
このような稀有な体験に乗る機会というのはまさに目の前に来たBIG WAVEに乗るかどうかという判断から始まります。つまり自分から「自分はこの波に乗っていいのか」という躊躇からロックを外せるかどうか。ここにかかってる気がします。「自分なんて」という躊躇の気持ちのロックをどれだけ外せるか。
私はこのモナコでの体験で「自分の躊躇のロックを外す」体験ができたと思っています。
そして、今本当に思うのは「この時勇気を出して参加して良かった!」ということです。なぜなら、この時にかかった費用ですが、7年前の当時のレート換算で大体100万円だったのです。
ここでのポイントは「この100万円を高いと思うか、安いと思うか」だと思うのです。2023年、同じことが100万円で出来るか?となると分かりません。ただ私はその時の「波に乗った」のです。その時の波に乗るか、その勇気が今の自分を作ったと言っても過言ではありません。
そして時は流れ、今、私は海外で寿司屋を経営しています。今の自分は自分が波を作る側でもあると自覚しています。良い波を作れる人でありたいと、日々思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?