親父が死んだ⑦

再入院から2ヶ月経つと、医師達がなにやら騒がしくなってきた。

家族を皆呼んで話がしたいとのこと。

何の話なのかをわからないまま家族が呼ばれた。

どうやら転院をしてほしいとのことだった。

無責任な病院の対応に私はキレ掛けてしまったが、何とか我に帰って話を聞いた。

転院先など見つかるのか?

それとも在宅で看取りをするのか?

ソーシャルワーカーは在宅だとすぐに死んでしまうかもしれない、その為に時間を使うのは勿体ないと言ってきた。

私らもそれはそうであると口を揃えて言った。

しかし、動かすのも危ないのに転院とはどうしたことなのかと医師に問い詰めると、ここは治療のための病院なので、今の状態で安定していると、転院してもらうしかないとのことであった。

私らは、転院先が見つからなければここで看取ってくれるのかと返答を迫った。

病院側はもちろんそうであれば看取るとの承諾を得た。

ソーシャルワーカーはすぐにでも探すようにしますといっていた。

私らは何とも言えない焦燥感にひたっていた。

続きは次回

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