「東炊き」という生地のはなし
日頃お世話になっているつくり手さんたちとお話をしていると、
多くの皆さんが同じようなことを口にしています。
「生産性はよくないけど、いいものをつくりたい」
サルビアテキスタイル「BLUE FOREST*」の生地を染めてくれているつくり手さんも、例にもれず、その一人。(以下写真、季刊サルビア32号より)
「BLUE FOREST」は「東炊き」という生地に、刺繍を施してもらったのですが、その生地の染め方は通常の何倍も人の手がかかるそう。
大きな釜でがっさりと染め上げるのではなく、
小さな釜ですこしずつすこしずつ染める「東炊き」の生地。
すこしずつ染めるので、余計なテンションが生地にかからず、ふんわりとした仕上がりに。そして、染めあがった生地を乾燥させるのも、乾燥機ではなく、おひさまにあてて、乾かすのだそうです。
これをきいただけでも、
お世辞にも決して生産性は...よいとは言えなさそう笑
それでも、自分が自信をもっていいと思えるものを作る。
「一度にたくさん作れること」
「効率よくつくれること」
そんなことに頭が行きがちですが、
「本当に大切にしたいことはなんだろう。」
つくり手さんとお話していると、ふっとそんなことを考えさせられます。
これからもそんなつくり手さんたちと一緒にものづくりをさせてもらえる私たちでありたいなと思います。
サルビアオンラインショップで2020/10/29まで「森のクッションカバーキット」のご予約を受け付けています。「BLUE FOREST」でクッションカバーが作れるキットです。くたっとやわらかな「BLUE FOREST」に触ってみたいと思われた方、ぜひ、ご予約ください。
「BLUE FOREST」は、東京下町の小松和テキスタイルと川合染工場が共同制作した「東炊き」という名の染め生地に、新潟の塚野刺繍で刺繍をしたテキスタイル。長年使い込んだようなくったりとしたやわらかさのある生地に、繊細な刺繍が施された、とっておきのアイテムです。