陶芸窯を人力で運んだ話 #1
ヤフオクやメルカリで陶芸窯はよく出品されていますが、大きいものは引取り限定のものが多いです。またそうでなくても近隣であれば送料を浮かすために自分で運ぶ場合もあるでしょう。
これは半年ほど前にヤフオクで落札した引取り限定の電気窯を自宅まで運んだ話です。
自分で運ぶつもりで買ったものの、詳細な段取りをたてるにつれて段々と不安になってきます。本当に素人が初めて窯の運搬をして上手くいくのかと。
なのでとにかくネットで調べまくりました。
『株式会社セラミックアート KCE-09S』で検索して気なるブログがヒットしました。
全く同じ窯を京都から奈良に運んだ話です。その方も自分で運ぶには不安があったらしく、奈良県の陶芸関係の中古機材を扱う会社に依頼したそうです。その時の運搬の金額も書かれてありました。
その会社は私も以前に何度かお世話になっている会社で世間は狭いなと思いました。ブログに書かれていた運搬費が安かったので早速見積りを依頼しました。
以下はその会社からの見積とメール内容です。
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この手の窯は3台移設したことがあります。
確かに分割はできるのですが、納入時の事を考えてのことで、再移設までを考えての構造では無いように感じます。
最下段と架台の間に鉄板があり、それは錆びて使えなくなっているでしょう。
また、加熱でヒーター線は硬化している為、解体時も気を付けなければ破損する可能性があります。
できることなら解体せずにそのまま移設した方が良い窯なのですが、搬出先、搬入先共に間口が通らなければ解体も致し方ありません
過去の案件は解体して再組立てし、問題なく使えているようです。
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御見積合計金額:\53,200-
------------------------------------------------- 明細 KCE-09S移設
運賃:¥41,100-
クレーン作業:¥5,500-
現場作業:¥6,600-
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ざっとこんな感じです。先のブログに載ってた金額の倍ぐらいでした。作業は信頼しているのですが距離が長くなるのでどうしても運賃が高くなってしまいます。高速代とガソリン代だけでも結構かかりますし。
それと気になったのは鉄部の錆です。もし錆が酷ければ錆止めが必要になりますし手直しするのであればどこかに一時保管しなければなりません。新品と違い不確定要素の多い中古窯の運搬は大変だなとつくづく思いました。
結局、軽の箱バンのレンタカーで自分で運ぶことにしました。それでもレンタル代、ガソリン代、高速代で1万8千円ぐらいかかりました。
CADで図面を描いて一応車に載ることは確認していたので、家にあったダンボールをすべて積んでで現地に向かいました。あとでやっぱり毛布の方がよかったと後悔しました。毛布は使ったあとの置き場所に困るので出来れば購入したくなかったのです。
今回の出品は窯のオーナーではなく工務店のような所が代行していたようで、現場監督と電気工事の人と2人で来られてました。
近くのホームセンターで合流してオーナーの家に向いました。
つづく