陶芸窯の購入を家族に納得してもらう50の方法 #3 火災予防条例と陶芸窯
飲食店のピザ窯と火災予防条例
前回の記事を読んだ消防設備士の友人からコメントをもらったのですが、
陶芸窯ではないけれどピザ窯にはよく点検の仕事で遭遇するそうです。
条例に違反していると消防署の査察等で指摘を受けることがあるという話を教えてもらいました。
それでピンと来たのですが、市の条例ならば陶芸窯に関する規定があるかもしれないと思い、早速調べて見ました。
○○○市 火災予防条例
市の火災予防条例。その中に「炉」に関する規定がありました。
陶芸窯が「炉」に該当するのかどうかはわかりませんが、該当するものとして、とりあえず読んでみました。
ちなみに調べたのは電気窯に関してのみになります。
(ガス窯や灯油窯についてはまた次の機会に調べたいと思います。)
設置の基準は「炉を壁からどのくらい離して設置するか?」と「床の仕様」のようです。
まず「壁からの距離」ですが、建物の構造が耐火構造または準耐火構造の場合、つまり木造以外の建物には制限はありません。
うちは木造なので以下の制限があります。
炉の使用温度が800度以上の場合の壁からの離隔距離の規定。
上方25センチ、前方30センチ、後方20センチ、側方20センチ。
このあたりは住んでいる地域によって違いがあるかもしれませんが、大阪はどこもこんな感じです。
この距離なら今の設置場所でクリア出来ているので一安心しました。
ただし、マイコン部分を本体とみなされればアウトですが...
ただ壁が燃える程高温になれば、自動焼成のマイコンがダウンするので、マイコン窯自体が成立しません。
そもそも熱に弱いコンピューターが窯の横に付属するというのは無理がある気もします。
次に「床の仕様」です。
条文につぎのような記述がありました。
屋内に設ける場合にあっては、土間又は不燃材料のうち金属以外のもので造った床上に設けること。ただし、金属で造った床上又は台上に設ける場合において防火上有効な措置を講じたときは、この限りでない。
なるほど、やはり床がネックになりますね。
うちの場合は以下の仕様で床を作りました。
ケイカル板12ミリ+ガルバリウム鋼板0.27ミリ+炻器質タイル
ガルバリウム鋼板はケイカル板の強度に不安があるため敷いています。
不燃材で挟みこんでいるので、防火上有効な措置に該当するとは思いますが、
このあたりは消防の担当者の判断次第でしょうか。
次に届出について調べてみました。
陶芸窯設置に届出は必要か?
陶芸窯を設置するのに所轄の消防署長への届出はいるのか? ですが、
条例に届出が必要な炉に関して次のような記述がありました。
据付面積2平方メートル以上の炉(個人の住居に設けるものを除く。)
つまり住宅に設置する分には届出は必要ありません。
また工場を借りて設置したとしても、据付で2平米ですから、1m✕2mぐらいまでの窯なら必要ありません。
還元焼成する場合はどうなるか?
電気のみで行う酸化焼成では、おおよそ問題ないことがわかりました。
しかし今回設置する窯は、ガスを併用して焼く還元焼成が出来るタイプです。
還元焼成はしないと決めてしまえば問題はないのですが、還元をかけるとなるとガスボンベを設置しなければなりません。
また一酸化炭素が発生するので換気に関する注意も必要です。
その辺りのことは、また別の記事で詳しく書きたいと思います。
住宅用防災警報器、住宅用防災報知設備についても、どかで書きたいですね。
ではまた。