2024年10月 名古屋〜岐阜・三重の旅③
13日
今日は伊勢神宮へ。津から急行乗って伊勢市駅へ。朝ご飯は若草というお店で伊勢うどん。ここのお店、おばあさんが一人で切り盛りしているという情報だったんだけど、本当にそうだった。しかも、結構ひっきりなしにお客さんがきてた
そしうて伊勢うどんはおいしかった。っていうか、食べたことない食感だった。うどん…だけど磯辺餅に近い。お醤油味でもちっぽい。これが伊勢うどんか〜〜って思った。なお、トイレは水洗じゃなかった。勇気がなくて入れなかった。トイレにいく人がドアを開けしめすると、アジアの田舎町の匂いがした。
そして伊勢神宮の外宮。まずは外宮から行くのがお伊勢参りのしきたりということで、外宮をたっぷり堪能。伊勢神宮は垂仁天皇の皇女倭姫命が天照大神を祀る鎮座地を求めて各地を周り、最終的に伊勢にたどり着いたという逸話がある。最初は奈良の大神神社の近くにある「檜原神社」で、大神神社行ったときに「元伊勢」という概念を知った。
私は垂仁天皇が出雲大社を作った話が好きで、古事記&日本書紀の中で垂仁天皇推し(古墳も好き)なので、この倭姫の逸話も好きなのだけど、伊勢神宮に入って思ったのは「ここが最終的に決めた土地か〜」だった。
わかる〜〜〜〜という感じだった。非常に静かでよいところで、穏やかな「聖域」という感じだった。まだ外宮なんですけど。私は出雲大社好きで、何度も行ってて伊勢神宮は今回初めてなんだけど、出雲大社は御神体が男性神だからなのか、もっと空気が厳かでハードな雰囲気がある。伊勢神宮はやわらかい空気感で、こんなに違うのか…と思った。
そして伊勢神宮のすごいところはやっぱり「式年遷宮」ですよね。20年に一度、全部作り変えるシステム。それを1300年やってる。………どうかしてる〜〜!!!! ってなった。
世界一周2周して、世界のいろんな遺跡みたり、聖地いったりしてるけど、やっぱり日本のすごいところは「現役」なところだよね…って。鵜飼もしかり、1300年以上、ずっと同じことしてるみたいな国、やっぱそうそうないですよ…。外宮のお社の隣に空き地がある凄みよ。あと数年したらまた遷宮が始まるんですよ。
せんぐう館で、遷宮の展示があるんだけど、天武天皇のご発意から持統天皇の時代より始まり平成25年に62回目の遷宮が行われた。って………。
天武天皇って、飛鳥時代なんですけどね…。しかし天武天皇って日本書紀編成したり、今の日本の礎を作った天皇だな…と思いました。あと、式年遷宮やった天皇リストの中に一条天皇がいて、光る君へを見ている私からすると「おお! 一条天皇!」って思った。一条天皇もやったんだね…式年遷宮…。この国…すごい。どうかしてる。
それでうっかり「日本スゴイ」になっちゃう人の気持ちもわかる。わかるけど偏り過ぎてはいけない。自分の軸は真ん中におかねばならない。でもまあやっぱり式年遷宮のことを知ると「なんなんだよすごいよ」ってなっちゃう。
にしてもですよ。古墳時代から100年くらいで、まだ飛鳥時代だと古墳作ってるところもあったのにね? こんなスゴイものを作れるのにね? 埴輪はなんであれくらいの造形なんだろ?! 埴輪って、いいのもあるけど基本的に土偶より、銅鐸よりも緩めの造形だよね…。なぜなんだ…埴輪。なんであんなにゆるいんだ。お外においとくから、ゆるいほうがいいのかな。
せんぐう館の中は撮影禁止なので写真がない。「外宮正殿」を原寸大に再現した模型があるんだけど、その前で解説があったので参加した。この解説がすごかった…。いきなり1.5倍再生かなっていう情報量多めのトーク。このお社の耐震構造や、材料の確保、諸々の解説がすごく面白くてずっと「マジかよ…」って言ってた。これは聞くべき。1300年前からこのような高度な設計技術が、20年ごとに脈々と受け継がれている異常さを再認識したほうがいいと思う…。なんかこう普通の顔してずっと同じことして気がついたら1300年みたいなテンションが怖い。
世界最古の会社は日本の「金剛組」で「聖徳太子が招聘した宮大工が、飛鳥時代の578年(敏達天皇7年)に創業した世界最古の企業である。」ってウィキペディアに書いてあるけど、この手の話になるとマジで「聖徳太子が」とか「天武天皇が」とか普通のことになってる世界があるんですよね。ええ、この国のことですけど。
ちなみに私が行ったことある場所で、同じくらい昔からの聖地はバラナシ(ガンジス川)かな…?(聖地としては古墳時代くらいかららしい) あそこも古代と現代が絡み合うすごい場所だった(バラナシは紀元前6世紀とかもっと前から栄えてるけど)。あそこには混沌があったが、ここに混沌はまるでなく、現代と普通に整然と融合している。そこがすごい。
と、全力で外宮を楽しんだあと、赤福のカフェへ。お父さんが大好きな赤福ができたてで食べられる店であります。私も赤福一個もらった。でも栗きんとんとぶどう大福食べちゃった。おいしかった。
さて…これから内宮へ……。とバス停を見るとやばいくらい人が並んでいた。我々はこの状況の恐ろしさに気がついてなかった。とはいえ、外宮から内宮へ行くバスはバンバン出ており、大量の人がピストン輸送されていた。なので、いざ内宮へ…とバスに乗り込んだのはいいのですが…道が…ずっと混んでる!
内宮へは4キロくらいで、歩いて1時間の道のりが、バスで40分かかった。大渋滞でした。内宮の駐車場はなんと120分まち。なんでや…と思ったら……伊勢まつり中だった。何にも知らない我々、そんな時期に来てしまった。とはいえ、内宮とは反対側でやってるんで、内宮の周りの渋滞は内宮へ行く人達のせいだったんですけど。
伊勢神宮って、こんなに混んでるの?!?! 連休だけど! にしても! っていうくらい人がいた。外宮は平和だった。内宮はなんでこんなに混んでるのーー?!
バスで伊勢市駅まで戻るだけでたぶん1時間かかる! ってことは、内宮は1時間で終わらないといけない。のですが…他のお社ふっとばして、本殿だけお参りするだけで………この人の列…。結局30分かかりました。伊勢神宮人気ありすぎと思ったけど、弥次さんも喜多さんも行った憧れのお伊勢さんですもんね。仕方ないなって思った。
正宮皇大神宮にお参りできてよかった。あの中に八咫鏡があるんですね。いやー、すごい。次の式年遷宮が終わってピカピカになったらまた来ようってことにした。にしても?! 混みすぎだったのではー?!
御札と御朱印もらってなんとか1時間。バスに並び、方法の体でなんとか伊勢市駅まで帰ってこられた。
少し時間があったので、伊勢名物のてこね寿司とか、勾玉サブレとか、おかげ犬サブレをGET。途中、木を引く山車を見た。そこまで混んでないし、地元の人たちのお祭りぽくて、内宮と外宮はなんか雰囲気違うなあって思った。
そして急行乗って名古屋へ。あらかた買い物は済んでいたので、新幹線ホームへ向かい無事に新幹線の時間10分前にホームへ。そしてお父さんは「おれ、きしめん食べてくる」と去っていった。残り10分で…。新幹線の名古屋駅ホームのきしめんが美味しいらしい。私と息子はそんな短時間できしめん食べられないので待ってた(てこね寿司もあるよ!?)
無事にお父さんは時間までに帰ってきて、その後てこね寿司食べた。
新幹線で無事に東京に帰り、家に帰って「光る君へ」を見た。
中部地方ぎっちり堪能したけど、日本って古墳からなにからずっと本当に脈々と続いている国だなあ…と実感した旅でした。
そして当然のように留守にした怒りを猫にぶつけられた。明け方お父さんは、寝ている布団の上からおしっこされてた…。
猫のお粗相した寝具を洗うのが、旅の翌朝の仕事である。