ロバート・L・ショート『スヌーピーたちの聖書のはなし』
スヌーピーは、アメリカの新聞で連載が始まったコミック『ピーナッツ』に登場するビーグル犬です。皆さんの中にも、スヌーピーが好きな人がいらっしゃるのではないでしょうか。
『スヌーピーたちの聖書のはなし』の原題は、The Gospel According to Peanuts(『ピーナッツによる福音書』)です。
この本の筆者によると、『ピーナッツ』は、「しばしばキリスト教の現代版たとえ話といった性格」をおびているそうです(p. 21)。
『ピーナッツ』の作者は、チャールズ M.シュルツ氏(1922年11月26日-2000年2月12日)です。
シュルツ氏は、インディアナ州アンダーソンに本部をおくチャーチ・オブ・ゴッド教会の熱心なクリスチャンでした(p. 24)。
『ピーナッツ』には、スヌーピーの飼い主であるチャーリー・ブラウンの他に、たくさんの子どもたちが登場します。聖書に関する知識をたくさんもっているライナスがクリスマスの劇のセリフを覚えるエピソードのように、『ピーナッツ』には、直接的に聖書と関わりがみられる部分もあります。
いっぽうで、『スヌーピーたちの聖書のはなし』の筆者は、『ピーナッツ』のマンガの何気ないエピソードから、私たちは聖書のメッセージを読みとることができると述べています。
たとえば、草むらの中でボールを探しているライナスは、「むりだよ!」「見つからない!」「どうにもならないよ!」と叫んでいます。ところが、「待てよ…」と言ってしゃがんでみると、足元にボールを見つけました。このエピソードから、私たちは、どのようなメッセージを読みとることができるでしょうか。
また、『スヌーピーたちの聖書のはなし』によると、スヌーピーは「小さなキリスト」とも言えるのだそうです。
なぜそのように言えるのか、本を読んで一緒に考えてみませんか?
ロバート・L・ショート著・笹野洋子訳(1999)『スヌーピーたちの聖書のはなし』講談社