【引継編】(26_欲しいのは喩えと抽象化)
事象をそのまま捉えないことで強くなる というお話
(※参考資料 前田 裕二(2018)【メモの魔力】、西野 亮廣(2020.07.21)【Voicy】、けんすう(2019.11.11)【Voicy】 )
今回は参考資料が多めです。それはなぜでしょうか。
多くの著名人が重要であると考えているからです。
また、多くの著名人が重要であると考えているにも関わらず、実践できる人が少ないからです。
喩えと抽象化、漠然としたイメージを持つかもしれません。
ここで、一例を上げます。
私が入社2年目のときの出来事です。
かなり広い製造室の洗浄作業を一人で行っていました。一日仕事でした。
午前に製造設備の擦り洗い、製造室の壁と床の拭き掃除を行う予定でした。
午後に製造室全体に精製水(以降、水と記載)をかけて、ワイパーを使って水切りをしました。
水切りをしているときに大きな気づきが訪れました。
いくら水を切っても、水があちこちから出てきて、一向に終わらないのです。
部屋が広いとはいえ、一向に終わる気配が見えません。
そこで私は考えました。
製造室をいくつかの区画に見立てて、一区画ずつ徹底的に水切りをしよう。
部屋全体の水切りではなく、細分化することで進捗を確認しよう。
そうすると、区画ごとに水が残りやすいポイントがわかり、そのポイントを念入りに水切りしました。
また別の区画についても同じように、水が残りやすいポイントに注意して念入りに水切りしました。
ここまで読んだところで、気づいたかもしれません。
「水切り」は「プロジェクト」に似ているのです。
プロジェクト(水切り)の目標(水を切り終えること)を達成しようと努力しても、途方もなく終わりも見えにくいです。
そこで、細分化する(区画に見立てる)ことで、少しずつですが達成に近付く。
また、細分化した箇所ごとに注意するポイント(水が残りやすいポイント)は異なるため、見る目を切り替えて取り組む。
以上の一例の中で、
水切りをプロジェクトに「喩え」ました。
また、水切りとプロジェクトの概念から共通点、ポイントを導き出せるよう、「抽象化」しました。
このような思考のプロセスで、1つの実践から無数の気づきを得ることができます。
1つの種から無数の収穫物を得ることができるとも言えます。
同じ業務、作業をしている人でも、喩えと抽象化の有無によって成長速度がまったく異なります。
このコラムでは抽象化するためのヒントになる、イメージや枠組みについて山ほどお知らせしています。
あとは、1つの実践経験をいかに活かせるか。
あなたの喩えと抽象化しだいです。