【引継編】(22_PDCAは手段のひとつ)
取り組み方は多い方が良い というお話
(※参考資料 リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット(2016)【LIFE SHIFT】、西野 亮廣(2019.11.24)【Voicy】 )
PDCA、今では広く認知された考え方、サイクルであると考えます。
私も入社してから、何度この言葉を使ったか、伝えたかわかりません。
ただし、この考え方・サイクルが常に正しいか、ということについてを考えてみます。
PDCAサイクルのメリットは、計画的に・つながりをもって・常に改善しながら実行することができます。
ここまで聞くと、良いところしかないように思えます。
視点を変えてみます。
PDCAサイクルのデメリットは、1サイクルに時間がかかる・正解を出すことに特化しすぎている・Pからしかスタートできないということです。
1サイクルに時間がかかる、以外の2つについて理解できますか?
デメリットには思えないかもしれません。
正解を出すことに特化しすぎている、ということは失敗しない、失敗の確率が限りなく低くなるということです。
誰がやっても同じ結果(正解)が出ると言い換えられます。
一度の失敗も許されない場面・分野では向いていると考えます。
ただし、チャレンジを求められる、失敗しても構わないから何かを得てくる場面・分野には向いていません。
PDCAサイクルを回し続けることで、大きなチャレンジをするという経験から遠ざかるかもしれません。
Pからしかスタートできない、ということは計画が手厚く設計されていなければスタートできないということです。
頻繁に変化が起こる時代において、計画を用意しているうちに、次の変化が起こることは容易に予想されます。
(例:災害の復旧支援を検討しているうちに、同じ場所で別の災害が発生する)
PDCAサイクルを回し続けることで、とにかく行動を起こすという考えから遠ざかるかもしれません。
だからといってPDCAサイクルが劣っているというわけでもありません。
課題解決の手段のひとつであると、私は位置づけています。
大きな責任を果たす、失敗が許されない場面ではPDCAサイクルが重要です。
ただし、別の場面では、別の取り組みが求められるということです。
クリティカルシンキングによって、その場で回答を出しながら進んでいくイメージかもしれません。
単一の手段、考え方、ステータスでは生き残れない時代になってきたと考えています。