17_決断と判断を使い分ける
材料を集めても決められないことがある というお話
(※参考資料 けんすう(2019.12.05)【Voicy】 )
これまでに会議の開催形式や意思決定の方法など、多くのコラムで考えること・決めることについて紹介してきました。
なぜこれほどまでの分量を割くのか。
それは重要度が高い項目であるにも関わらず、十分な理解をもたれていないことが多いためです。
会議と言えば、「何を話し合うのか、というアジェンダに終始」し、肝心の意思決定は「多数決もしくは上からの指示」で決める。
多くの場面でこのような光景を目にしてきたと思います。
それらを変えていくことが、生産性を劇的に向上させることに直結すると私は信じています。
本題に移りますが、「決断」と「判断」を使い分けていますか。
「決断」とは明確な答えが無い問いに対して、その場にある情報から最適と思われる回答を決めることです。
「判断」とは明確に優劣をつけられる材料があり、多くの材料を集めることで正解を判別することです。
上記の2つは明らかに異なります。
「判断」は材料を集めることで正解にたどり着くことができます。
一方で、「決断」は材料を集めても正解にはたどり着きません。
正解がない問いとはなんでしょうか。今の時期でいうと、新型コロナウイルス感染防止への対応です。
個人や組織によって方針、考え方が異なるため、どの対応を選んだとしても正解はありません。
すべてを制限すれば身動きがとれなくなり、すべてを解除すればリスクが最大化します。
では、最適と思われる回答に近づくにはどうするか。
理念に立ち戻ることです。
どのような理念をもっているのか、理念を遵守できる選択肢はどこにあるのか探ります。
「判断」材料をいくら集めたとしても、「決断」には至りません。
「判断」材料を集める時間が経てば経つほど、「決断」の時期は遅れます。
そのときの意思決定が「判断」であるか、「決断」であるか、
時間が経つとどのようなリスクを負うのか、以上を考えると早めに決断すべき案件は多いのかもしれません。