林檎の妖精 #2
少し前は仕事が忙しかったこともあり、家に帰るのは日付が変わる頃。
その時間ともなると、子供達は当然ぐっすり寝ている。
最近は仕事が落ち着いており、帰る時間も早くなった。
こうして少しの間だけ、寝る前の子供達と触れ合うことが出来る。
部屋に入ってカバンを置くと、「今年の七夕のお祭り、中止らしいよ」と妻から伝えられた。
このお祭りというのは、子供たちが通う保育園のイベントだ。
今年は新型のウイルスが猛威を振るったため、こういった人が集まるイベントは軒並み中止になっている。
「夏の水遊びも中止じゃなかったっけ?」
「うん、そう。」
子供達の大好きなイベントが中止になるのは、親としても辛い。
どんなイベントも、その年はその1回きりだ。2回目はない。
「この子が産まれる頃は、色々と落ち着き始めてると良いんだけど」
お腹を触りながら、妻が苦笑いを浮かべる。
そう、現在妻のお腹には3人目の命が宿っている。まだ性別は分かっていない。
私が子供の頃に比べると、現代の子供たちは試練が多すぎる。
もちろんその子供たちを育てていなかければいけない親も同様だ。
「何にせよ幸せな人生を歩んでほしいね」そう口にしたし、いつも心からそう願っている。
Created by Ryohei Osawa
こちらは、キングコング西野亮廣さんが現在制作を進めている【夢幻鉄道】という作品の「二次創作」となっています。
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私が提供した案を作品にして頂きました^^