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林檎の妖精 #13

ゆっくり夕飯を食べて、その後はおもちゃ屋に行くことになった。琴の誕生日が近いので、そのプレゼント選びも兼ねている。

おもちゃ屋の入口のところに、沢山の短冊がぶらさがっていた。子供達のお願い事が色々と書かれている。欲しいおもちゃが書いてあったり、大人っぽい願い事を書いている子もいる。

「・・・琴は、保育園でお願い事を書いたの?」

「書いたよ!えぇ~っとね、みんなで温泉に行きたいって書いたよ。」

(温泉?マジか・・・自分が保育園の頃に「温泉」なんてワード出たかな。)

短冊を色々見ても思ったが、今の子供は案外みんなこんな感じなのだろうか・・・。

おもちゃを眺めながら色々話をして、これが欲しそうだなという目星をつけた。明日こっそり買いに来よう。

建物の外に出ると、星が奇麗だった。都内とはいえ、郊外ともなると結構見えるものだ。

「琴、ほらあそこの星が見える?」

「うん、見えるよ!」

「あれが、琴座。琴の名前は、あの星座から取ったんだよ。」

琴の誕生日は、七月七日。七夕だ。今年は平日なので遊びには行けないが、次の週末はどこか出かけようと思っている。

「あ!」

琴が大きな声を出した。

「どうしたの?」

「光がシューってなった!」

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Created by Ryohei Osawa

こちらは、キングコング西野亮廣さんが現在制作を進めている【夢幻鉄道】という作品の「二次創作」となっています。

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